航空会社:オーストリア航空
便名:OS 52
フライト区間:成田→ウィーン
フライト利用日:2016年5月26日(木)
予定出発時刻:13:45発
予定到着時刻:18:45着
フライト時間:12時間00分
機種:B777-200ER
座席番号:3A
機材番号:OE-LPA
機材導入日:1998年6月17日
成田空港でラウンジの体験談を語った<その1>の続きです。
待ちに待ったオーストリア航空のビジネスクラス!これに乗るために、半年以上前から楽しみにしていました。オーストリア航空が魅力的だったのは人気が高い食事メニュー、スタッガードシートの一人掛け座席、そしてサービス面で評判が高かったからです。そのために、わざわざヨーロッパ経由で日本に一時帰国をする事にしました。
機内に入ります。すぐに、女性クルーがスマイルで迎えてくれました。初印象はとても良いです。
このB777-200ER機材のビジネスクラスはスタッガードシートと呼ばれる座席を導入し、足は前の座席のアームレストの下に滑り込む形にできています。なので、シートは交互に配列。窓際に関しては、1席>2席>1席と言う順になるので、ソロでの旅行者はこの1人掛け席がとても贅沢に使用できます。2人のスペースに1人なので、英語では「Throne Seat」、もしくは「王座シート」とも呼ばれています。僕が選んだのはもちろんこの座席です。
テレビはタッチパネルでも、ボタンでも操作ができて非常に使いやすかったです。画面もつるつる(笑)。
このヘッドフォンは、本体とは別に耳カバーも付いていました。エコノミーでは一般的ですが、ノイズキャンセリングが主流なビジネスクラスで耳カバーが付いているのは珍しいです。
機内雑誌でオーストリア航空の就航先を確認します。オーストリア航空はヨーロッパ内ではとても多くの都市へ飛んでいます。特に、帝国時代の名残か旧東欧諸国へのフライトが充実している様です。でも、その割に面白い事にトルコへ路線は無いし、フィンランドのヘルシンキ等も飛んでいません。ヨーロッパ外になるととても路線は限られ、アジアだと成田(9月まで)、北京、上海、香港(9月から)、バンコクのみ、北米だとシカゴ、ワシントン、ニューヨーク、そしてトロントのみです。結構貴重なエアラインです。その割には、カザフスタンのアスタナやイラクのエルビル、イランのイスファハンなど、マイナーな都市へ路線があるのもユニークです。
このシートは2012年に導入されたシートタイプであり、色々なボタンがあるのでこの案内板はとても助かります。特にテーブルの出し方やしまい方はちょっと頭を使わなければいけないので、この案内板のお陰でスムーズにテーブルを取り出す事ができました。
最初のサービスはウェルカムドリンクから。チョイスはプロセッコ(イタリアのシャンパン)かオレンジジュースでした。とりあえずはオレンジジュースを選択しました。
そして、オーストリア航空自慢のメニューが配られました。ビジネスクラスの食事はすべてDo&Co(ドコ)と言うウィーンでホテルやレストランも経営するケータリング会社で、オーストリア航空の他にターキッシュエアラインズの機内食もこちらと提携しています。お陰で、両エアラインとも「世界で一番美味しい機内食」部門で優勝しています。ターキッシュは以前利用した事があり、確かにこちらもとても美味しかった。特にイスタンブール空港のラウンジにある食事もデメル製のケーキからグリルした肉類までとても豪華で今まで訪れたラウンジでは一番良かったラウンジでした(食事が特に美味しかったため)。
メニューを拝見します。
離陸です。
離陸後、すぐに昼食タイムとなります。まずはテーブルを引き出します。ボタンを押すと、斜め横からシャーっと浮き上がる感じでなんか格好良かったw。
豪華なコースで提供される機内食は長距離路線のみとなり、その長距離路線用の機材の数も10機ぐらいしかないです。かなり、ブティックな感じですね。
まず、テーブルがセットアップされ、パンのバスケットがやってきました。
トレーは一切使用せず、すべて丁寧に食器を一つ一つテーブルの上にセットアップします。温かいナッツからスタート。
スパーリングウォーターとオーストリアの赤ワイン(Burgenland Blaufrankisch)を頂きました。
まずは前菜のカートが運ばれます。洋食か和食が選べ、洋食は5種類の皿から好きなだけ選べます。和食は、そうめんと前菜盛り合わせです。洋食が美味しそうだったので、ぜんぶ「Little bit of everything」でお願いしました。和食も美味しそうだったので、図々しく日本人のクルーの方に「和食ももしかしてお願いできますか?」と聞いたら、「最後に余ったらお出し致します」と言ってくれました。結果的に余ったので、両方頂戴しちゃいました!
前菜はすべてうまいです!
内容は:
○スモークサーモン包み
○チキンカレー・サラダ
○チロル伝統のエアードライビーフハム
○マウンテンチーズ
○野菜のグリル
スモークサーモンはサワークリームを丁寧に包み、チキンカレー・サラダはほんのりカレー風味の冷製チキン、ビーフハムは柔らかい生ハム感覚でマウンテンチーズはまぁ普通のチーズ、そして野菜のグリルも丁度よい固さのズッキーニとナスのほんのりトマトソース。本格的です!
そして無理を言ってお願いした和食の前菜盛り合わせ。
○いくら大根おろし和え
○茄子田楽
○ナイルパーチ味噌焼き
○鶏明太射込
茶素麺って初めて食べました。
洋食と和食両方の前菜を食べた後はこの時点でかなり腹がいっぱいになってしまいました。でも、比較ができて良かった。個人的には、洋食の方がかなり美味しかったです。和食は、正直普通でした。やっぱりオーストリア本国で積んだ(?)Do&Coだから洋食があたりなのかな。
次にスープコースです。トマトとココナツのポタージュ。タイ風と洋風がミックスした様な酸味の聞いたこのスープ、結構美味しかったです。オリーブ・タブナードとクルトンも入って本格的。やるなー!
何故か、お口直しに緑茶が出てきました。
さぁ次はメインコース。洋食2種類、和食2種類から選べ、子牛肉の薄切りステーキ(エスカロープ)か、牛肉のすき焼きで非常に迷いましたが、洋食の方があたりだろうと思い、子牛肉のエスカロープを選択しました。バターライスと茹でたグリーンピースと人参が和えてあります。子牛って中々ヨーロッパ以外で見かける事無いけど、味は豚肉と牛肉の間ぐらい。美味しく頂きましたが、若干塩分が強かった印象です。野菜は良い感じに茹でてありました。ライスに関してはヨーロッパにある様な感じのぱさぱさした感じなので、日本人からすれば物足りなさを感じられるかもしれません。通路を挟んだお隣さんはすき焼きを頼んでいましたが、温泉卵も付いていて美味しそうでした。こっちの方がもしかして正解だった?でも、この子牛肉でも十分楽しみました。
前菜で満腹でしたが、このメインも完食しました。次にデザート。デザートもワゴンサービスでカートから好きなだけ選べます。デザートは別腹と言いますが、正にその通り。
デザートワインを頂きました。銘柄はBurgenland Beerenauslese Cuvee, 2012。これ、今まで機内で頂いたデザートワインで一番美味しかったです。甘すぎずほんのりでも香りとコクがあり、さすがに「セラーズ・イン・ザ・スカイ2015」の銀賞を受賞しただけあります。
さて、ここでオーストリア航空で最も最高のお楽しみがあります。もう一つのメニューが配られます。なんと、コーヒーメニュー。10種類ものコーヒーが選べ、それぞれ個性があるのです。その中の一つがウィンナーアイスコーヒー。これ、どうしても一度機内で飲んでみたくて頼んでみました。
そしてデザートワゴンが来ました!わ~お!!!最高!!!甘いもの大好きな人間としては、カートから好きなものを食べても良いと言うのは罪です。ケーキ2種類(両方選択OK)の他に、フルーツやチーズ、そしてクラッカー等。興奮状態(笑)。
もうカートのもの全部お願いしました!
デザートはこれ:
○モーツァルトブッセール
○ナッツとコーヒーのトルテ
そして、まもなく頼んだウィンナーアイスコーヒーが来ました!凄い!機内だと思えない!内容はダブルエスプレッソ、ホイップクリーム、そしてバニラアイスです。もう天国だよ!
最後にミネラルウォーターが配られました。
機内の照明が落ち、窓のブラインドは閉めて、就寝状態になります。
シートで遊んでみます。リラックスモードとフルフラットを比較。
この時点で、足は前の座席のアームレストの下になります。
こちらは興奮してなかなか寝付けません(笑)。フラットの状態にした時、かなり快適ではあります。もし眠たければかなりぐっすり眠れるでしょう。
外は、シベリア上空でした。5月末と言うのに、凍った湖があったりして相当寒そうです。
一つ気になった飲み物があり、オーストリアのソフトドリンクでAlmdudler(アルムドゥッドラー)と言うのがあります。これはハーブの甘い炭酸水で、ジンジャエールの様な飲み物でした。日本人クルーが対応してくれ、親切にレモンとオレンジのカットまで付けてくれました。オーストリア航空の乗務員は皆さんとても親切で対応が良く、居心地が良いです。
ギャレーでは、セルフサービスのバーがありました。ジュースや水、袋入りのビスケット等。これらとは別に、クルーがサンドイッチやおにぎりを持って回っていました。かなり腹がいっぱいだったので、何も頂きませんでした(笑)。
↑箸が芸術作品の様に立ってる(笑)。
次はトイレ視察。
アメニティーが入ったバスケットが置いてあります。
座席に戻り、とりあえず、時間もあるのでエンターテインメントを。コメディーのThe Big Bang Theoryを搭載されているすべて全ストーリーを観て、邦画の「の・ようなもの のようなもの」を一本観て(邦画は他にもう一本選択がありました)、その後はクラシック音楽を聞きっぱなし。小6以来ずっとクラリネットを吹奏楽の一員として吹いてきたので、クラシックとは縁があり、結構好きです。ミュージカルサウンド・オブ・ミュージック(オーストリアが舞台ですね)の歌なども入っていて、静かにやっと眠りに辿り着けることができました。2時間ぐらい寝たかな?
💤
そして、ヨーロッパに入ると次は2回目の食事が提供されます。まだ、1回目のランチでかなり腹がいっぱいでしたが、頑張りました(笑)。面白いのは、和風の重箱みたいなのに載せられて来ました。
メニューは:
○海老のシーザーサラダ
○鶏胸肉の「ダニエリ」とポテトグラタン
○ザッハートルテ
本場ザッハートルテが機内で食べれるとは嬉しいです♪
飲み物ですが、プロセッコを頂きました。銘柄はProsecco DAC Vino Frizzante。ほど良い甘さで美味しかった。シャンパンより飲みやすかったです。初めて飲みましたが、結構好きかも。
チキンはジューシーでグラタンも丁度よい焼き加減。だた、若干塩辛ったです。
ザッハートルテの本場はウィーンにあるホテルザッハーがオリジナルです。このケーキはちょっとぱさぱさしていました。本店でのケーキも興味があったのですが、訪れる時間がありませんでした。ヨーロッパってぱさぱさしたケーキの印象がありますが、実際のところはどうなんでしょう。
そして、ドナウ川が見えてきました。その先には、スロバキアの首都ブラチスラバも見えます。
ブラチスラバはウィーンからバスでたった1時間の場所にある街。と言う事は、ウィーン国際空港も近くです。
ウィーン空港到着前でも、あまり都会を感じさせられません。なんだかのんびりした感じで良いです。
そしてスムーズにランディング。ウィーン・シュヴェヒャート空港に到着です。
次のカイロのフライトは翌日に控えているので、この日はウィーン市内のホテルで1泊します。入国も非常にスムーズ。列車に乗って、予約したホテルへ向かいます。
次は短いウィーン滞在記です。