今回体験したファーストクラスはルフトハンザ。とある理由があって、どうしてもルフトハンザのファーストクラスを体験したかったのです。
それは、世界で唯一、ハブ空港のフランクフルトにファーストクラス専用のターミナル(以下FCT)があるからです。これは一般ターミナルと隔離され、あの迷路の様な複雑なフランクフルト空港のメインの建物を一切利用しなくて良いのです。
場所は、メインのターミナルから左に数百メートル歩いただけの場所にある。
そこにはこじんまりとした特別な空間で、建物内、ずっと親切な係員が案内してくれ、時間を一切気にする必要がありません。チェックインカウンターは無く、すぐにセキュリティーチェック(もちろん並ぶことなく)、ラウンジに辿り着くとラウンジ内の説明、そしてゆっくり寛ぎ、その間に係員が搭乗手続きをしてくれます。
搭乗時間になれば係員が呼んでくれ、今度は機内まで同行してくれます。そして、飛行機へ行くまで殆ど歩く必要が無い!何故かというと、ラウンジから送迎用ポルシェが用意され、係員がわざわざ運転して、駐機場の前の飛行機をいくつか通過して、自分の乗る飛行機の真下まで車を着けてくれる。そして、エレベーターでボーディングブリッジまで上がり、後は飛行機まで約10歩程。夢の様な待遇です。何処にも、一切並ぶことが無いのです。
ラウンジの設備も申し訳ない。数えきれない種類のビュッフェ、充実したアラカルト、ビジネスホテル並みの広さがある仮眠室、バスタブ付きのバスルーム、個室になっているワーキングルーム、百種類以上は用意されているウィスキーバー。。。至れり尽くせり。
正に、我が誇りでもあるANAとJALのファーストクラスサービスで一番の欠点がこの飛行機に乗る前の地上サービス。ビジネスクラスラウンジに毛が生えた様な、上級会員保持者で激混みの「ファーストクラス」ラウンジは以前にもこのブログで何度も残念なポイントとして触れました。
ルフトハンザのFCTはごく限定した条件にあった利用者のみ受け入れています。確かに自社最上級会員でも利用可ですが、日系と異なりルフトハンザの最上級会員は2年間で600,000ポイントが必要で、更に自社グループのビジネスクラスとファーストクラスの運賃のみが適応。実に年間100,000ポイントでファーストクラスラウンジ入場の資格をゲットできる日系とは違いかなりハードルが高いので、そんなに容易に到達できるものでありません。そのため、一番混雑するであろう米国やアジア行きが出発する昼の時間帯に訪れても落ち着いた余裕の空間がこのターミナルにはあります。また、他社スターアライアンス系のファーストクラス客は利用できず、あくまでルフトハンザグループの傘下にあるルフトハンザ、スイス国際航空、オーストリア航空に搭乗する場合で条件が合った客のみが利用できます。
感動したのは、このフランクフルト空港だけではありません。
実はここに到着する前、チューリッヒのスイス国際航空のファーストクラスラウンジを訪れてみました。同日に出発、もしくは到着するルフトハンザグループのファーストクラス搭乗券があれば、例え次に乗るフライトがエコノミーであっても利用する事ができるのです(僕が利用したのはチューリッヒ→フランクフルトのルフトハンザビジネスクラス)。
このチューリッヒ空港のスイス国際航空ラウンジも最高でした。ルフトハンザFCTと天秤にかけるとどちらも同じぐらい良い。スイスラウンジの強みは飛行機を眺められる5つ星ホテルクオリティーの仮眠室があり、またアラカルトの食事は完全フルコースも指定可能で、それはまるで高級レストランでダイニングするのと同じクオリティー。そして、テラスがあり、眺めが最高。晴れている日には遠くアルプス山脈も見渡せるそうで、ここで椅子やテーブルを置き、フォンデュも楽しめる様。
スイス国際航空も、この地上サービスにとても力を入れています。FCTの様に隔離された建物では無く、ゲートへの移動はエスコートが付く訳ではありませんが、専用のセキュリティーチェックと出国審査所があるので、歩くけど基本並ばなくても良い仕組みに。
日系航空会社のファーストクラスは機内サービスは完璧で食事はかなり豪勢。特に機内食に関しては、ルフトハンザは日系に敵いません。後は地上サービスさえもっと力を入れれば、ファーストクラスとしての世界トップクラスの評価を得られる事は間違い無し!ANAさん、JALさん、是非、ルフトハンザやスイス国際航空の地上サービスを参考下さい!
ラウンジの詳しい体験談は後ほど。