今回の旅の目的はルフトハンザのファーストクラスを体験する事でしたが、それだけのためにヨーロッパへわざわざ行くのは勿体無いので、ノルウェーのベルゲンに住む中学時代の友人を訪ねる事にしました。
実に20年ぶりの再会で、前からずっと行きたいと思っていたので良いチャンスでした。ベルゲンは19年前に家族旅行で訪れています。
その時はまだ幼かったせいかそんなに物価の高さを感じませんでしたが、今回はもの凄く財布に沁みました。
前からノルウェーの物価は高いとは聞いていたけど、想像以上!
以下の値段は1ノルウェークローネ(NOK)=13.5円で計算しています。
まず初日。
オスロ空港に到着して目についたのはカフェの店頭で売っているパックのサラダ一人前が150NOK(約2,000円)、そして同じ空港のレストランのハンバーガーが290NOK(約3,900円)。
うん、これは噂通り!
そしてベルゲン空港に着くと、まず友人が駐車代金の支払いをする。
これが30分でNOK 60(約800円)。
そのまま、スーパーでスナックや飲み物を買った方が良いとの事で、大型スーパーに寄りました。
興味があったので、それぞれ値段を纏めてみました。
>輸入バナナ5本:17NOK(約290円)
>国産イチゴ小箱1箱:70NOK(約950円)
>トロピカーナオレンジジュース1L:39NOK(約530円)
>牛乳1L:20NOK(約270円)
>コカ・コーラ1.5L:38NOK(約510円)
>オレオ14個入り:21.5NOK(約290円)
>カールスバーグの500ml入りビール缶1本:32.5NOK(約440円)
バナナを除いては、日本と比べるとかなり割高です。高いと言われていた酒はそこまでではありませんでした。
翌日は友人の車で1泊2日のフィヨルド旅行へ。
まず、朝食のためにドライブインのコンビニみたいなところでサンドイッチを購入。
ここでは、店員に好きなタイプのパンは具材を伝えて、その場で挟んでくれます。
ハム、チーズ、レタスが入ったサンドイッチが60NOK(約810円)。
ちなみに店頭にキッコーマンの小サイズの醤油が販売されていました。
こちらは44NOK(約590円)。

ちなみに皿は友人が用意したもの。

アイスクリームはアイスキャンディーの様な小サイズが12NOKから35NOKまで(約160円~470円)。
所謂普通のアイスクリームは一般サイズで30NOK前後(約400円)。

ランチは、フィヨルド沿いの小さな村で、タイ料理のテイクアウト。
ノルウェーはタイ人女性が多く住み、ノルウェー人男性と結婚するパターンが多いそうです。
どうしても、ノルウェー人女性はとても自立心が高く、亭主関白主義だとタイ人女性をインターネットで探してはゴールインするみたい。
タイ人側としても、ノルウェーで得る収入は仕送りすれば家族にとっても大金なので一石二鳥。
それは良いとして、このテイクアウトの値段が一番驚きました・・・


海老入りクイティアオを頼んだのですが、半人前の量で麺は普通の乾麺使用。
皿はヒラヒラのアルミで、スプーンとフォークはプラスチック。
これで130NOK(約1,800円)!
腹いっぱいにならず・・・

タイ人が作るという事で本格な味を期待していたけど、どちらかというとインスタントっぽい味で全然満足しませんでした!
まだ、シンプルな朝のサンドイッチの方が満足度高かったので、やはり旅行中できるだけ地元の食べ物を食べるのがベストだという事を勉強しました。
ちなみに、ノルウェーは水道水が飲めて美味しい。
なので、幸いミネラルウォーターをいちいち購入する必要はありません。
友人も、出発前にマイボトルに水道水を入れて飲んでいました。
時々、キャンプ場の蛇口から無料でリフィルしました。
もしミネラルウォーターを購入する場合、スーパーで購入しても500mlで21NOK(約280円)です。
ちなみに、ペットボトルは戻すと1NOKが戻ってきます。
フィヨルド沿いの村では、良心市があり、ここで新鮮なリンゴジュースが販売されていました。
この辺りは「ノルウェーのフルーツ庫」とも呼ばれる程沢山の果物が採れるところ。
美味しそうなので購入してみました。
一本あたり330mlで40NOK(約540円)、2.5Lの大サイズで120NOK(約1,600円)でした。
お得な2.5Lを購入しようかと思ったけどかなりの量だし、この日は氷河地帯でもあるのに気温が26℃と汗ばむぐらい暑かったのでもたないと思って小サイズで。
しかも小サイズだとクーラーボックスにも冷えている。


いかにもすりおろしリンゴという感じで凄く美味しかったです。
そして、フィヨルド沿いのかなり田舎にあるホテル。
3つ星クラスのシングルルームで、日本のビジネスホテルと同じぐらいの広さの部屋。
アメニティーはタオル、ハンドソープと壁に取り付けられたボディーソープ兼シャンプーのみ。
歯ブラシセットやくし、髭剃りセットは無し。部屋には湯沸かし器やインスタントのお茶やコーヒーも無し。
値段は1泊あたり朝食込みで1,161NOK(約15,700円)。

夕食はホテルの食堂で。
テーブルクロスもランチオンマットも無いシンプルで清潔なレストランでの食事。
メニューはスープ一品、メイン3品、デザート2品だけで、メインとデザートを頼みました。
メインは魚(タラ)のステーキで、地元で捕れたもの。これが249NOK(約3,400円)。

あ、ちなみに、パンとかバターはありません。友人曰く、ノルウェーのレストランでは他の欧米諸国と異なってメインと一緒にパンは無料で付かないとか。
こんなに高いのに!?
味は新鮮で美味しかったです。
ただ、量はそれほど無く、パンも付いていないのでちょっと足りませんでした。
ハウスワイン(白)と一緒に。
こちらは一杯あたり82NOK(約1,100円)。
デザートは温かいチョコレートケーキの上にバニラアイスが載って、ラズベリークーリが掛かったもの。
これが119NOK(約1,600円)。

田舎の3つ星ホテルのレストランなのに、値段は東京の5つ星ホテル並みかそれ以上かも。
メイン、ワイン、デザートで6,100円!
友人もノルウェーの高い給料水準で生活していても、余計なものは買わない・頼まない。
次の日。
今度は、フェリーで車ごと移動します。
たった20分間の船上時間で対岸へ渡るだけの車の運送代は180NOK(約2,400円)。

幸い、フィヨルド地帯の大自然の観光地は入場料が無く無料だったし、公衆トイレも清潔で無料でした。

一箇所だけ、ベルゲンにある古い伝統形式で建てられた小さな教会だけ入場料を徴収されました。
ここが一人あたり60NOK(約810円)。
教会なのにお金取るの??

そして最後の日の夕食。
もうバーガーキングやマックで良いと思いましたが、折角最後の夜で、料理の美味しいベルゲンの街に居る事で、友人が薦めてくれた世界遺産ブリッゲン地区にあるノルウェー料理伝統レストランで夕食にする事にしました。
レストランのレベルで言うと、中よりちょっと上ぐらいの感じ。
ここも先日の3つ星ホテルのレストランと同様テーブルにはテーブルクロスやランチオンマットは無く、ナプキンもペーパーだった様な(ちょっとはっきり覚えていないけど)。
でも、店内はとてもお洒落で、ものすごく混んでいた中、奇跡的に訪問した時は2席だけ空いているぐらい、賑わっていました。
ここで頼んだのは3つ。
コーラ(330ml)、トナカイ肉のステーキ、そして「パフェ」。
それぞれ、52NOK(約700円)、389NOK(約5,300円)、そして135NOK(約1,800円)。
パフェとは、アイスクリームのケーキで、そこにクラウドベリーのソースが掛かったもの。

ちなみに、ここもやはりメインと一緒にパンは提供されず・・・

どうでしょう。
普段だったらあまり旅行中気にしない出費も、ノルウェーでは本気で毎度悩みました。
ノルウェーの物価水準はおおまか日本の2.5倍
という結論になりました。
同時に、友人にノルウェーの所得水準を確認すると、一番最低ラインでも年収40万クローネ(約540万円)はもらえるみたい。
例えば、レストランの店員の様なお仕事だったとしても。
月収換算だと45万円なので、これもちょうど日本の最低労働賃金の2.5倍ぐらいの計算になり、物価の高さは納得できます。
同じ北欧でも、ノルウェーの物価はダントツ高いみたい。
確かに、この後スウェーデンを訪れましたが、かなり値段が下がった風に感じました。
ノルウェーは西欧では数少ないEUに非加盟で、そのお蔭なのか経済がこの20年間絶好調で、世界で最も平均所得が高い国の一つになったそう。
ただ、高い収入があるからと全く贅沢をしている傾向は無く、むしろ一般的にとても倹約主義。
福祉国家なので税金は3割引かれたとしても、基本教育は大学レベルも含めて無料、そして医療ももちろんの事、休暇など政府の手厚い保証がある。
この高い物価の社会から学ぶことは沢山ありました。
環境に優しく、「無駄がない」事が理解できました。






