空港都市:フランクフルト
空港名:フランクフルト空港
ターミナル・コンコース:ファーストクラスターミナル
ラウンジ運営航空会社:ルフトハンザ・ドイツ航空
ラウンジ名:ルフトハンザ・ファーストクラス・ターミナル
ラウンジ利用日:2018年6月12日(火)
ラウンジ利用時間:09:45~13:15頃
ラウンジ利用時の混雑状況:そこそこ混んでいる~空いている
世界で唯一、ファーストクラス客専用のターミナル!入口から飛行機に乗るまで、すべて専属スタッフが同行してくれ、一切メインのターミナルビルを一歩も中に入る事なく過ごす事ができるターミナル。
もう機能的過ぎて客を全く待たす・歩かせる・退屈させる事をさせない究極の建物。大部分がラウンジで占め、入口にセキュリティーチェックと小さな免税店があるぐらいです。ターミナルに入ってからラウンジへ入室するまでセキュリティーも通ってわずか1分たらず。そしてラウンジで寛いだあとはポルシェのスポーツカーで駐機場まで送迎し、ボーディングブリッジへエレベーターへ上がったらもう飛行機の中。自分で時間を一切気にしないで良い類を見ないサービスを提供しています。
ファーストクラスターミナルへ向かう
今回はフランクフルト空港でチューリッヒから来た便の乗継。これは普通のターミナルでおります。その後、ファーストクラスターミナルへ行くには一度メインのターミナルを外に出なければなりません。
外へ出てから高架の下を5分ぐらいまっすぐ歩くと、そこにファーストクラスターミナル(以下FCT)があります。
ここで道路を渡って反対側に裏口があります。警備員が搭乗券もしくはEチケットの確認を行います。もし、フランクフルト市内から直接車で来る場合にはしっかり正門で降ろしてもらいましょう。
この後、建物内の写真を撮影していたら警備員に写真撮影はしない様に注意されました。同じ様な事が2年前に同じフランクフルト空港でルフトハンザ航空の到着ラウンジを使用した際に、厳重に注意された事があります。2回ともアフガン?らしい移民の方だったので、テロに敏感なのか写真に抵抗あるのでしょう。
ここからエレベーターで上にあがると「チェックイン」を行ってくれる係員が数名待機しています。出た瞬間に女性係員がすぐにパスポートとチューリッヒ空港発券の搭乗券だけ預かって、すぐにセキュリティーチェック。誰も並んでいません。そしてエレベーターを降りて徒歩20歩ぐらいでもうすぐそこは落ち着いた雰囲気の良いラウンジです。ずっと係員が着席するまで同行してくれます。
写真撮影をしても良いか聞いたところ、問題無いとの事。常識が通じて良かった。。。
ラウンジ利用資格
詳しい事は次のブログ記事としますが、簡単に言うと同日のルフトハンザ・スイス国際航空のファーストクラス利用者と、自社マイレージ会員、Miles & Moreの最上級HONサークルメンバーのみが利用可能です。
ラウンジに入るとまずは右側にすぐ世界中から集まったウィスキーのバーがあります。
搭乗券の交換とラバーダックをお土産に!
着席してすぐに、先ほどの親切な女性係員が搭乗券をチューリッヒの自動チェックインマシンから発行したヒラヒラのものからちゃんとした厚手の紙に印刷されたものに交換してくれました。何、この細かい配慮は!
そして、飛行機好きだと知ったのかFCT名物ラバーダックをプレゼントしてくれました!
搭乗券はあの有名なファーストクラス搭乗券専用パスホルダーに差し込んであり、そこにはルフトハンザの名刺まで入っています。名刺とは言っても、ただカスタマーサービスの番号が記載されたものだけですが。
女性係員は搭乗の時は案内するのでそれまで寛いでくれとの事。時間を一切気にする必要ありません!これから約3時間半、思う存分楽しませてもらいます!
それぞれのソファータイプ
ソファーはテーブルを囲み6人で座れるようなスタイルが多い。正直、このラウンジの利用者はソロか2人で利用するパターンばかりなので、このスタイルはちょっと無駄かな?とも思います。ここは日系みたいにビジネスマンチックにソロや2人だけでテーブルを囲めるスタイルが良いと思います。ソロは窓に向かって少しだけ並びます。
各テーブルにはナッツやドライフルーツが充実。
このターミナルは駐機場からは離れて位置しているため、窓の外から飛行機の景色は楽しめません。ラウンジから誘導路で移動する飛行機を眺めながら、というのはメインのターミナルのファーストクラスラウンジを利用すれば良いです。そう、ルフトハンザのファーストクラスラウンジはここFCTだけではなく、メインにも2か所設置されています。
完全個室型のビジネスセンター
完全個室になっているビジネスセンターは結構落ち着きます。特に入室当時はそこそこ混雑していたので、ここでスペースを確保しました。5部屋あります。
各個室にはしっかり仕事ができる環境が整っています。高級漫画喫茶みたい(笑)。
ビジネスセンターはラウンジ入口すぐ左側になり、その手前に世界中から集まった新聞や雑誌が置いてあるマガジンラックとコピー機が用意されています。
シガーラウンジ
ラウンジの奥へ進むとシガーが各種用意されているシガーラウンジがあります。生憎、肝心のシガーケースの写真を撮り忘れてしまいましたが。それと一緒に、ウィスキーを中心としたアルコール類が揃うミニバーがありました。シガーは有料です。世界でもシガーラウンジがあるのは恐らくエティハドのアブダビとルフトハンザのフランクフルト・ミュンヘンぐらい?
高級レストランの様なダイニングセットアップ
ダイニングスペースはビュッフェカウンターの近くに2人用と4人用のテーブルがそれぞれいくつか用意されています。
超充実したビュッフェとアラカルトダイニング!~朝食編
FCTのハイライトは何と言っても食事と飲み物でしょう。Do&Co(ドコ)と提携してあるので味にはずれは無いです。
まずは朝食の並びから。
そしてドイツでしか恐らくあまり食べれない「午前中だけの」ヴァイスヴルストがありました。「白いソーセージ」の意味でこれはバイエルン地方の地元料理です。他の種類のソーセージと異なりこれはボイルしたもの。保存があまり効かないので、昔は午前中だけに消化してしまう事が伝統だったそう。
付け合わせのマスタードだけでも6種類ぐらいあり、さすがドイツでした。係員にこれがヴァイスヴルストかどうか確認すると、すぐに「絶対これは食べたほうが良いわよ:ぜひこの甘辛のマスタードと一緒にするのがお薦めよ」と対応の良さが気持ち良かったです。
生ハムカッターがあり、ハムの塊を自分で切り落とすことができます。こんなの初めて見ました。
ジュースは定番のオレンジの他にキウィ・パイナップル、キャロットなどがありました。
チューリッヒ空港のスイスファーストラウンジでガッツリ食事を頂いたばかりだったので、ここでは興味深かったヴァイスヴルストとマッシュルームちょっとだけをお薦めされた甘辛マスタードと一緒に味見してみました。ソーセージはスパイスがバランスよく効いていて美味しかった!
また、ビュッフェの他に朝食用のアラカルトメニューもあります。
ラウンジなのにバスタブに浸かれる!
FCTで食事以外のもう一つの楽しみがバスタブに浸かる事!1室だけ、バスタブを備えたシャワー室があります。本当は入室してすぐ利用したかったのですが、人気で4人待ち。1時間ほどしてからやっと空きました。興味があれば、入室直後に事前予約した方が良いです。
自分の番になって鍵を渡されると、まず広さに感動!バスタブの他にも便器とシャワーブースがあります。
アメニティーも充実!
バスタブにお湯を溜め、元から用意されていた別の黒いラバーダックを浮かばせてじゃぶじゃぶしました。ラウンジに居るとは信じられない!ラバーダックには「Lufthansa First Class Terminal」と印刷されています。
ちなみにラバーダックは種類がたくさんあり、ラウンジの入口前のショーケースにはこれまでに製造された様々なラバーダックが展示されていました。コレクターが多く、ヤフオクで結構な値段で売れるとか。。。
超充実したビュッフェとアラカルトダイニング!~昼食編
風呂でさっぱりした後は昼食を楽しむ事にします。朝食よりもさらに充実!
左のホットビュッフェカウンターから順番に。
パスタ、インド風チキンカレー、ヨーグルト・ジンジャーライス、オヒョウのソテー、そしてビーフステーキ。
オリーブオイルの充実度が半端ない!
そして、アラカルトメニュー。この時期は白アスパラが旬らしく、白アスパラ専用メニューがありました。
普通のアラカルトメニュー。
よくよくアラカルトを見ると、インドのチキンカレーやパスタは既にビュッフェに並んでいるものと同じだったので、かぶっている部分があります。これは前菜もそうです。
ウェイターにお薦めを聞いたら、シュニッツェルのホワイトアスパラ添えが良いと。それをオーダーしました。
前菜はビュッフェカウンターから適当に。ホワイトアスパラ、ローストビーフ、タイ風春雨サラダ、スモークサーモン、タコのマリネ、アボカドなど。
メインのシュニッツェルは揚げたて!長い帽子を着けたシェフが直接テーブルまで持ってきました。付け合わせにチーズソースと、温かいポテト、そして茹でたホワイトアスパラ。どれもとても新鮮でした。
デザートはビュッフェバーからDo&Co名物チョコレートムースを。ウェイターから飲み物を聞かれ、エスプレッソをお願いしました。
ウィスキーテイスティング
酒も種類が凄く充実。特に、ワインとウィスキーは豊富なラインアップがあり、ウィスキーに関してはウィスキーバーが。
ここでバーアテンダントにシングルモルトを飲み比べてみたい!と用意してもらったのがこれ。
全くアマチュアな自分にとっては何を飲んだのか何が違ったのか全く言えない(その前に酔っぱらってしまった)。
さすがに今希少価値の高い響はありませんでしたが、日系ではニッカのカフェグレーンがありました。まだ試した事が無かったのでテイスティングをお願い。日本が誇る、ピュアマルトとはこういう味なんだという事を実感させて頂きました。
何故かウィスキーバーの後ろのカウンターにはフルーツバスケットが。
トイレ
ラウンジ内のトイレは至って普通な感じでした。
仮眠室
今回はラウンジ滞在が長かったので、本来ならここで数時間仮眠をしたかったのですが2部屋しか無いせいか、ずっと搭乗になる時間まで空く事がありませんでした。最後の最後に興味があったのでシャワーの受付と同じカウンターに担当するコンシェルジュにお願いして開けてもらいました。
そこそこの広さがあり、快適そうです。ただ、チューリッヒ空港のスイスファーストラウンジでの仮眠室には適いませんが、これは良すぎただけです。
ギリギリまでラウンジ滞在
もう既に搭乗券の搭乗時間になっていますが、一向に案内されません。パスポートは預けたままなので、気になってこっちから係員に確認しても用意できたら呼ぶから問題無いと。
出発30分ぐらい前にやっと呼ばれ、午前案内してくれた同じ係員と共にラウンジからエレベーターで下におりて、出国手続き。もう既にパスポートに出国スタンプが押された状態で手渡しされ、今度は出発ロビーの待合室で車の準備を待つ。その間、別の係員からグミを勧められ、少し頂きました。
ポルシェのスポーツカーで飛行機まで送迎!
まだまだ楽しい時間は続きます。ピカピカに磨かれた青いポルシェが待っていました。女性ドライバーが今度は送迎してくれます。
写真をぱちぱち撮っていたら向こうから記念撮影をしてあげるといわれ、お願いしました。
スポーツカーだけあって格好いいエンジン音!飛行場内のため、そんなに速度を飛ばせないのが勿体ない!
巨大な飛行機の前を幾つか通り過ぎ、最終的に自分の乗る巨大ジャンボA380に。
そして自分の乗る飛行機の前に。
また最後に撮影してくれました。
<ラウンジの印象>
至れり尽くせりで機能的なラウンジ。2年前に体験した混雑して全く落ち着かなかった同空港・航空会社のビジネスクラスラウンジと比べると天と地の違いです。FCTは一番混雑しても座るところは十分にあるし、恐らく出発のピーク時間帯だと思われる正午前後もあまり利用者が居ませんでした(むしろ午前中の方が混んでいた)。食事はビュッフェとアラカルトの両方が充実しているのは嬉しいし、ウィスキーの飲み比べは貴重な体験でもあった。スタッフの対応もとても良い。バスタブでお湯をじゃぶじゃぶ楽しめるのも本当にリラックスできます。
ラウンジだけで比較すると、個人的にはチューリッヒ空港のスイスファーストラウンジEの方が全体的に上でした。ただ、FCTの場合はラウンジだけで判断するのは勿体ない。このチェックインから飛行機乗るまでのプロセスも考慮すると、これだけ単純化されVIP待遇をしてくれるのはこのFCTが今まで利用したどの航空会社の中で断トツベスト。このスムーズなプロセスと体験も含めると、自分でそこそこ歩かなければならないチューリッヒ空港のファーストクラス体験よりも上になります。
ルフトハンザに乗る醍醐味は機内体験よりもこのラウンジ体験にあり、目的が果たせて本当に満足できました。ルフトハンザFCTは物凄く価値が高い体験です。
【ラウンジ評価】
スタッフの対応:☆☆☆☆☆+
ラウンジの快適度※:☆☆☆☆☆
ラウンジのデザイン性:☆☆☆☆☆
設備・アメニティー:☆☆☆☆☆
食事・飲み物の種類:☆☆☆☆☆+
食事・飲み物の質:☆☆☆☆☆+
※体験時の混雑状況も重なるので、必ずしも参考になるものではありません。