ANA787-9ビジネスクラス搭乗記:羽田→デリー(NH 837)

航空会社:全日空(ANA)
便名:NH 837
フライト区間:羽田→デリー
フライト利用日:2022年6月1日(水)
予定出発時刻:09:40発
実際の出発時刻:09:43発
予定到着時刻:15:55着
実際の到着時刻:15:05着
時刻表上のフライト時間:9時間45分
実際のフライト時間:8時間52分
機種:ボーイング787-9

利用クラス:ビジネス
座席番号:7A
機材番号:JA894A
機材導入日:2017年9月21日

<何故ANAを選んだか>

理由はシンプルです。今回は飼い猫と一緒の移動だからです。一番ストレスフリーな直行便を運行しているのはJAL、ANA、エアインディアの3社。その中でも、自宅に近い便利な羽田出発がJALとANAの2社。ターキッシュエアラインズのマイルで有効期限がそろそろ切れる頃だったので、足りない分を追加購入(1000マイルあたりUSD 30)し、ANAのビジネスクラス特典航空券にしました。また、ANAの方がアジアの中距離路線のサービス内容がJALとは比較にならない程ビジネスクラスでは充実しているのも理由の一つです。詳しくは過去記事で両者を比較しています。

JALとANAビジネスクラスを徹底比較!優位はANA

ちなみに、成田発のエアインディアは機内に猫を持ち込みして座席の下に置く事が可能ですが、重量制限があってケージを含めて総重量が5キロ以内。うちの猫は体重だけで7キロ近くあるのでこのオプションは利用できませんでした。

<110キロ近い荷物とデリーへ!>

居住拠点を約4年ぶりにインドへ!ANAのビジネスクラスは通常預かり荷物の重量制限が32キロまで×2点ですが、スタアラゴールド会員は更に1点追加ができます。今回は、スーツケースが3点で合計88キロ!猫とケージが合計10キロ。機内持込が約10キロ。合計108キロ。もちろん一人では運べないので、行きは友人に手伝ってもらいました。

<とても丁寧なチェックイン>

なんと!羽田空港のANAビジネスクラスカウンターは結構混雑していました。2019年の同時間帯に利用した時の方が空いていた。確実に国外の移動需要は元に戻りつつあります。猫のチェックインもスムーズに。チェックイン完了後は、別のカウンターにて猫の貨物料金を支払います。今回のフライトでは25,000円でした。

チェックインの様子を眺めるうちの猫
チェックインの様子を眺めるうちの猫
トロリーで運ばれるお猫
トロリーで運ばれるお猫

<激混みのANAラウンジ>

通常ならラウンジ訪問は別記事になりますが、今回はあまり時間が無いのでここに含めます。

シャワーを浴びたかったのですが、ラウンジの受付で30人待ち!と言われました。その混雑ぶりを象徴する様に、ラウンジは激混みでした。座る場所があまり無く、これならゲート付近で座っていた方が落ち着きます。

楽しみのビジネスクラス機内食を控えていたので、飲食はスルーしました。

羽田空港第3ターミナルANAラウンジ内
羽田空港第3ターミナルANAラウンジ内
羽田空港第3ターミナルANAラウンジ内
羽田空港第3ターミナルANAラウンジ内
羽田空港第3ターミナルANAラウンジ内
羽田空港第3ターミナルANAラウンジ内
羽田空港第3ターミナルANAラウンジ内
羽田空港第3ターミナルANAラウンジ内

<羽田発のデリー行きフライトは不思議な感覚>

ここでちょっと余談。

筆者はANAが初めてデリーに就航した1996年から定期的に東京⇄デリー便に搭乗していますが、このルートは変化しています。

1996年〜2001年:成田⇄バンコク⇄デリーで運行。成田発午前;デリー発着は夕刻。機材は当初767-300ER、その後777-200へ。

2001年〜2012年:休止

2012年〜2020年:成田⇄デリーがノンストップ便として復活。成田発夕刻;デリー発着は深夜。機材は当初767-300ER、その後787-9へ。

2020年〜現在:成田発着から羽田発着へ変更。時間も変更。羽田発は午前;デリー発着は昼〜夕刻。機材は787-9。

今回で上記記載のルートと機材を全て体験した事になりますが、ライバルのJALがほぼ安定したルートとスケジュールをずっと就航当時から保っているのに対して、ANAは様々な変化を繰り返しているので、久しぶりのデリー行きフライトを羽田発、しかも日中便として搭乗するのは不思議な気分になります。

出発ゲート
出発ゲート

<かなり快適なシートと豊富なアメニティー>

この便のビジネスクラスはほぼ満席でした。

前日のシートマップはこんな感じ。

シートマップ
シートマップ

自分は7Aを指定しました。青くなっている空席も、当日は殆ど埋まる様になりました。エコノミーは結構空席が多かったのに。半数はインド系(アメリカ国籍が多かったので恐らく羽田での乗継客)、その他は日本人という印象でした。

自分の座席7A
自分の座席7A
シートのアメニティー
シートのアメニティー

枕は和風というか、少しずっしりした感覚で以前の大型ふわふわ枕とは異なっていました。シートはほど良い幅の広さで、足元はボックス型ですが比較的スペースに余裕があるので狭い感じはしません。

サイドテーブルは広く、グラスや物置には最適な広さです。

シートの詳しい詳細は、2019年4月に搭乗した羽田→ジャカルタ便と同機材なので、そちらでご参考下さい。

他に、靴べら入りスリッパ、パナソニック製のノイズキャンセリングヘッドフォン、厚手の毛布、東京西川製のマットレスが座席の上に置かれていました。

寝具はマットレス付き!
寝具はマットレス付き!

ANA便の良い点は、アジアの中距離路線でもマットレスが付いている事。横になって寝る際、これがあるとないとでは快適さが全然違います。直に座席に横になるってちょっと気持ち悪いし、自分の汗とかつけたく無いですからね。

シートからの眺め
シートからの眺め
ビジネスクラスキャビン全体
ビジネスクラスキャビン全体
ヘッドフォンはパナソニック製のノイズキャンセリング式
ヘッドフォンはパナソニック製のノイズキャンセリング式

アメニティーキットはアジア路線では提供されませんが、代わりにクルーがバスケットに色々積んで座席に回ってきます。

アメニティーバスケット
アメニティーバスケット

この他、化粧室に歯ブラシセット、マウスウォッシュ、フェイス&ボディーシートが常備されています。

化粧室のアメニティー
化粧室のアメニティー

水平状態はワンタッチで操作が可能です。身長167センチの筆者は真っ直ぐ寝る事ができました。

ベッドモード
ベッドモード
ベッドモード
ベッドモード
ベッドモード
ベッドモード

シート操作の弱点は、水平にするか、完全に起き上がるかの二択しか無い事。もしくは、シート自体を前後に移動する事。例えば、少しリクライニングしたい、とかになると少しコツが必要です。

シートコントローラー
シートコントローラー

<ウェルカムドリンクとおしぼりのサービスから>

まず、搭乗して間も無くウェルカムドリンクが提供され、離陸後はおしぼりが提供されました。ウェルカムドリンクはオレンジジュースのみで以前の様にスパークリングワインはありませんでしたが、提供されるだけ嬉しいです(JALさん、聞いていますか??)。

ウェルカムドリンクのオレンジジュース
ウェルカムドリンクのオレンジジュース
おしぼり
おしぼり

以前の様に熱々のタオルでの提供が無くなったのは寂しいですね。

おしぼり
おしぼり

メニューも配られました。デジタルでは無い紙のメニューは嬉しいです。

メニュー
メニュー

<この時期としては珍しくくっきりした富士山が!>

座席番号7Aを確保した理由は富士山を観たかったからなのですが、梅雨時間際だったのであまり期待はしませんでした。が、たまたまこの日は晴れていたので、山梨県側からくっきり富士山の景観を楽しむ事ができました。

横浜市街と三浦半島
横浜市街と三浦半島
富士山
富士山

噴火口、富士スバルラインや五合目がしっかり確認できます。

<ANAのエンターテインメントは種類がちょっと偏っている>

一点、残念だったのは、個人エンターテインメントの種類が偏っている事。ホリウッド映画や邦画は豊富に選択ができますが(まぁ、エミレーツやシンガポール航空とは比較にはなりませんが)、その他ワールド映画は中国系2つのみしかありませんでした。特に、インド映画が一つも無いのは、勿体無いとしか言いようが無い。。。インド路線を3都市へも展開し、最もアメリカやカナダ西海岸への最短ルートに一つは東京経由であるから、インド系の利用者はとても多いはず(実際、この便の半数程はインド系でした)。インド映画に限らず、インドネシアやマレーシア、ベトナム、タイ等の番組もあっても良いのでは無いか?

洋画は豊富だがワールド系はもっとあって良い
洋画は豊富だがワールド系はもっとあって良い

「男はつらいよ」と最新のホリウッド映画「ナイル殺人事件」を観ました。

ナイル殺人事件一シーン
ナイル殺人事件一シーン

画面はタッチスクリーンなので、操作はしやすいです。比較的、対応も早いです。

<機内食は洗練されていてセレクションが豊富>

離陸後、まずは飲み物サービスとアミューズから。アミューズを提供する航空会社って実はなかなか無いので少し嬉しい気分にさせてくれます。生憎、苦手な砂肝でしたが。。。

飲み物はマティーニを
飲み物はマティーニを
アミューズ
アミューズ

メニューのご紹介。

まずは離陸後すぐの1回目の食事。和食か、洋食を肉かフィッシュの2種類から選べます。更に、事前に欧米路線で提供される有名レストラン?のコラボシェフによるメインもオンラインで頼む事ができます。筆者は今回これを選択しました。事前メニューを含めると、合計4種類から選べる事になります。

1回目の食事メニュー
1回目の食事メニュー

ANAは軽食メニューが豊富です。本当に腹を空かせる事がありません。更に、到着前にもガッツリ系の食事が提供されるので、内容としては飛行時間が12時間以上ある欧米路線と変わりません。これは評価が高いです。

いつでも軽食と2回目のメニュー
いつでも軽食と2回目のメニュー

飲み物。

日本酒と焼酎
日本酒と焼酎
ワインリスト
ワインリスト
その他アルコール類とソフトドリンク
その他アルコール類とソフトドリンク

本来は和食を食べたかったのですが、前回のジャカルタ路線で和食を指定したので、比較のために1回目の食事は洋食にしました。そして、メインは事前に指定した「牛フィレ肉のソテー グラサージュのせ マデラソース」です。

まずは前菜から。「鴨のスモークとえびのサラダ いちじくコンポート添え」

洋食プレートセット
洋食プレートセット
前菜
前菜

盛り付けが素敵です。本来あまり鴨は好きでは無いのですが、いちじくのコンポートがアクセントをつけて結構美味しく頂きました。

パン
パン

パンはバゲットとトマトフォカッチャ。若干温められていました。

ドリンクカート
ドリンクカート

飲み物はスパークリングウォーターを頂きました。

そしてメインのレストランリューズとコラボの牛フィレ肉のソテー。結構ウェルダンだったのでちょっと残念でした。クルーの鈴木さんが気を利かせてくれて「写真をお撮りしましょうか?」がせめての記念になりました。

リューズの紹介
リューズの紹介
記念撮影
記念撮影
メインの牛フィレ肉のソテー
メインの牛フィレ肉のソテー
完全なウェルダン
完全なウェルダン
食事中の機内
食事中の機内

ANAではデザートに甘いもの、チーズ、フルーツを全て選択できるのが嬉しいです。

デザート
デザート

甘いのはラクテシトロン?って何?と調べたらレモンのミルキーなケーキだとか。他に、チーズ盛り合わせ、フルーツ、抹茶入り緑茶。

食べかけで申し訳ないのですが、このラクテシトロンの内層(キャラメル味のタルト)がしっかりしています。これはかなり美味しかったです!

ラクテシトロンの中身
ラクテシトロンの中身

最後にペットボトルの水が配られて1回目の食事が完了です。

ペットボトルの水
ペットボトルの水

さて、どうしても試したかった軽食メニューがありました。

それは、おからこんにゃくでできた「”ヘルシー”カツ丼」。「芽乃舎 野菜スープ」と一緒に頂きました。

ヘルシーカツ丼と野菜スープ
ヘルシーカツ丼と野菜スープ

スープをティーカップで提供されるとは(笑)。出汁が効いていますが、具が無いのは少し寂しい。

ヘルシーカツ丼の中身
ヘルシーカツ丼の中身

スジもしっかりあって見た目は肉!食感は肉ほど固くなく、あっさりしている。味付けは普通のカツ丼のタレで、美味しく頂きました。

ただ、ビーガン人口が多く増えている中、せっかくの日本伝統のビーガン食をアピールできるのに、カツの下を卵でとじているので結果的にビーガンメニューでは無く、とても勿体ない気がしました。中途半端だと思うのは筆者だけでしょうか。

数時間してから、ハーゲンダッツを頼みました。バニラ味。

軽食のハーゲンダッツ
軽食のハーゲンダッツ

デリー着陸2時間程前に2回目の食事が提供されました。

今度は和食を選択しました。

2回目の食事(和食)
2回目の食事(和食)
2回目の食事(和食)
2回目の食事(和食)

こちらは本当に美味しかった!というか、素朴な味付けで家庭的でした。「スズキのオイル焼き バター醤油あん」はジューシーで付け合わせの揚げ豆腐もふんわりしていてうまかった〜。

ANAの和食はとても美味しいと思います。前回のジャカルタ便だけで無く、2020年12月に体験した国内線のプレミアムクラスの和食も絶品でした。

9時間未満のフライトで、これだけの機内食が提供されるのは素晴らしいです。

<クルーのサービスは最高とイマイチの両立;機長からのアナウンス無し>

自分の座席を担当して頂いた鈴木さんはとても気遣いがあり、明るく丁寧な対応でした。ただ、残念ながらチーフパーサーはいかにも「私、疲れています」という雰囲気で目をしょぼしょぼさせていて、あまり近づきたく無いのが率直の印象でした。全体的に明るいイメージがあるANAでこの様なクルーと出会ったのは初めてでした。乗客ともあまり積極的に触れ合わず、搭乗の際と降機の際ぐらいしか目にしませんでした。

若いクルーは筆者の前の乗客でアミューズを配り終え、そのままギャレーに戻ってこちらに来るのかと思いきや、5分経過しても来ないので鈴木さんに申したらとても申し訳なさそうにすぐに運んで下さいました。また、食事の飲み物サービスの時もスルーされたので(何故二度も??筆者は透明人間か??)、もう待たずにこちらから別のクルーにすぐに飲み物を頼みました。

他のクルーはとても丁寧でしたし、飲み物のグラスが空になると毎度お代わりを勧められるので総合的には満足です。

また、ANAとしては珍しく?このフライトでは機長からのアナウンスが一切ありませんでした。JALでは同じ様な体験を何回かしていましたが、以前のブログでも何度も触れているのが、乗客の命を託されているパイロットから一度も挨拶が無い、というのは如何なものかと思います。もし言語が問題であれば、棒読みでも良いので文章を作成して読む、など改善した方が良いのでは、といつも感じます。

鈴木さんとは楽しいお話をお伺いする事ができました。デリーは約8年ぶりの訪問だとか。2泊されるそうです。

最後のご挨拶では、お土産にポストカードを置いていかれました。

ANAからのプレゼント
ANAからのプレゼント

<約4年ぶりのデリー!>

幼い頃から縁があるデリー。実に4年ぶりに戻りました。筆者が人生の半分近く過ごしたデリーは地元と呼んでも過言ではありません。到着時の外気温は44℃。霞んでいて埃っぽい。でもこのカラッとした懐かしい暑さが空港の外で出迎えてくれました。

航路
航路
緑豊かなデリー
緑豊かなデリー
緑豊かなデリー
緑豊かなデリー
デリー国際空港第3ターミナル
デリー国際空港第3ターミナル

<搭乗評価>

地上サービス:☆☆☆☆☆(チェックイン時とても丁寧に対応頂きました)
機内クルーの対応:☆☆☆☆(担当クルーの鈴木さんは☆☆☆☆☆)
アメニティー・シートの設備:☆☆☆☆☆(マットレスは最高!)
エンターテインメント:☆☆☆☆(英語・日本語以外の映画がたった2本しか無いのは寂しい)
シートの快適度:☆☆☆☆☆(かなり快適)
機内食・飲み物のクオリティー:☆☆☆☆☆(ステーキはウェルダンだったけど、全体的に満足♪)
コスパ:- (特典航空券のため判定不可能)

<フライトの印象>

全体的にとてもハイレベルなサービスでした。クルー数名は少しマイナス印象でしたが、幸い良いクルーに担当頂いたので文句ありません。猫も無事にデリーに到着。快適なシート、充実したアメニティー、美味しい機内食、豊富な軽食類、頻繁に勧められる飲み物のお代わり等、どれを取っても大変満足いくフライトでした。

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「ANA787-9ビジネスクラス搭乗記:羽田→デリー(NH 837)」への1件のフィードバック

  1. ごぶさたしおります。
    インドに居住拠点を移されるとのこと、新しい門出ですね。

    フライトプラン等のアナウンスがないのは最低だと思います。
    羽田-伊丹等のわずかなフライト時間においてもマストです。
    インターのフライトでこれは、、、

    これからおたがいいっそう活躍しましょう!

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