筆者が今一番乗りたいフライトはと言うと、エミレーツの新777-300ER機に搭載されている、世界で唯一の床から天井まで完全個室のゲームチェンジャーファーストクラス。
現在、このファーストクラスが搭載されている機材の数はとても限られていて、世界各地に展開するエミレーツの路線の中でもほんの一握り。
幸い、ドバイ⇄羽田線はその中の一つです。
<2023年7月時点のゲームチェンジャー機材導入路線>
なんと、この新777が定期的に運行されている路線は6つの都市のみ!
不定期の機材変更等でドバイから近隣都市へ利用される事はありますが、基本は以下の限られたルートのみ。
2017年に登場してもう6年も経つのに、あまり積極的には導入されていないのが特徴です。
路線 | 便名 | 本数 |
ドバイ⇄羽田 | EK 312/313 | 毎日 |
ドバイ⇄ロンドン(STN) | EK 65/66 | 毎日 |
ドバイ⇄ブリュッセル | EK 181/182 EK 183/184 |
毎日 毎日 |
ドバイ⇄ジュネーブ | EK 83/84 EK 89/90 |
毎日 毎日 |
ドバイ⇄チューリッヒ | EK 85/86 | 月水金土日 |
ドバイ⇄リヤド | EK 819/820 | 毎日 |
上記以外に、不定期ですが割と確率が高いのがドバイ⇄フランクフルトのEK 48/49便。
それにしても、なぜブリュッセルとジュネーブに多い?国連の本部があるから??
オーストラリアやニュージーランド、南北アメリカなどの長距離ルートには一切導入されていないのが謎です。
<機材の見分け方>
一般777機のファーストクラスは座席配列が1-2-1の横4席に対し、ゲームチェンジャーは座席配列が1-1-1の横3席。該当便のシートマップで判断できます。
<エミレーツのビジネス・ファーストクラスの値段は非常に高価>
その昔、エミレーツと言えば全クラスでとても格安にヨーロッパとアジア等、世界各地域を結ぶ航空会社として知られていましたが、今やとても強気の価格設定に。
コロナ禍はビジネスクラスで日本⇄ヨーロッパを往復20万円台で乗れたのがもう遠い過去の様。
<特典航空券枠は勢いよく改悪化されていく>
以前はアラスカ航空の特典航空券としてかなりお手頃にエミレーツのファーストクラスに乗る事ができましたが、今では提携会社から外れる。自社スカイワーズの特典航空券でも必要マイル数がとても多い。
唯一、良心的なのは実はJALのマイルを利用してエミレーツの特典航空券へ換える方法。筆者もこのお陰でお得にエミレーツのビジネスクラスを乗る事ができました。
が、JALは近年、エミレーツのファーストクラスの特典航空券発券が不可(ビジネスやエコノミーは可)になってしまったので、エミレーツのファーストクラスに乗る手段は有償チケットで無い限り、かなり厳しくなりました。
<希望があるアエロプランのマイル購入→エミレーツファースト特典航空券>
一番手っ取り早いエミレーツのファーストクラスを安く乗る方法としては、エアカナダのマイレージプログラムであるアエロプランの会員になり、年に何回か開催されるボーナス付与キャンペーンにポイントを購入し、それを特典航空券にする事です。
この方法の詳細は過去の記事に紹介しましたので、そちらを参考下さい。
それでも、エミレーツは強気!他社の同路線特典航空券と比較すると非常に必要ポイント数が高いですが、有償チケットよりは安いです。
<乗るならフルサービスが受けられる中・長距離路線>
このゲームチェンジャー機材は飛行時間約1時間半のドバイ⇄リヤド便に導入されていますが、これは勿体無い。乗るのであれば、ヨーロッパや羽田路線が満喫できるでしょう。
その中でも、筆者がお薦めするのはドバイ発のフライト。自社のハブで本格的なファーストクラスラウンジが出発前に楽しめるからです。
<アエロプランのサイトで必要ポイント数を確認>
検索だけであれば会員になる必要はありません。エアカナダのトップページからワンクリックで可能です(AEROPLANのロゴにチェックを入れる様に)。
例えば、リヤド路線以外で一番距離の短いドバイ→チューリッヒ。
135,000ポイント+83カナダドル。
もし、キャンペーン時にポイントを購入すると通常の100%前後のボーナスポイントを付与される時がありますが(その時による;80%の時もあれば105%もある;詳しくは過去の記事に記載)、
その期間中に取得するのであれば大まかに1ポイントあたり2円前後と想定します。円安が進行すれば若干これより高くなるし、円高になれば安くなる。
135,000ポイント✖️2円で、大体27万円前後。
燃油サーチャージが別途発生しないので、諸税は最小限に抑えられます。
路線別に必要ポイント数をまとめてみました(2023年7月現在)。
路線 | 必要ポイント(片道) | 諸税 |
ドバイ⇄羽田 | 199,000 | CAD 83/79 |
ドバイ⇄ロンドン(STN) | 154,000 | CAD 83/471 |
ドバイ⇄ブリュッセル | 145,000 | CAD 83/98 |
ドバイ⇄ジュネーブ | 140,000 | CAD 83/88 |
ドバイ⇄チューリッヒ | 135,000 | CAD 83/94 |
ドバイ⇄リヤド | 69,000 | CAD 83/85 |
羽田便は大まかに400,000円前後になりますね。
まぁ、有償チケットだと羽田⇄ドバイ路線で片道138万円強、往復164万円強になるので、アエロプラン経由の方が大幅に安くはなります。
<羽田→ドバイ便の利用はお勧めしない>
何故か。出発時刻が深夜のため、しっかりとした機内食が提供されません。内容は軽食と朝食のみのメニュー。
キャビアだけあればそれで満足!という方には良いかもしれませんが、コースで料理を楽しむには非常に勿体ない区間です。
反対にドバイ→羽田便では朝食と、ガッツリと昼食が提供されるのでこちらの方が食事内容はリッチでしょう。
エミレーツの機内食メニューはホームページで確認できます。
まとめ
ハードルが高いエミレーツの新ファーストクラス(別名ゲームチェンジャー)ですが、恐らく一番手っ取り早く安価に乗れる方法はエアカナダのポイントをボーナスキャンペーン時に購入して特典航空券にする事だと思います。それでも他社よりも強気の設定ですが、有償チケットだと何倍にも高額になるのでこれ以外のオプションは限られます。