僕は根っから航空券のネット予約専門サイト(以下OTA※)で購入するのは躊躇しますが、もしかしたら食わず嫌い(表現合ってるかな?)かもしれません。
※OTAはOnline Travel Agencyの略
本当にOTAで予約すると不利であるのかを検証して行きます。
今回の主旨はこちら:
スカイスキャナーで表示された最安値オプションと、実際の航空会社で購入する際の最安値を比較
実際に購入まではしませんが、ギリギリ購入画面に辿り着くまで、検証してみたいと思います。
結論から言うと:
①少しでも安く行きたい!絶対に変更やキャンセルなどしない!であれば、最安値表示のOTAを選択するのはあり。
②数千円高くても、万が一の時のために出来るだけ変更に融通の効くチケットを希望!であれば、直接航空会社のホームページで購入する方が良い。
検索内容:東京からタイ国際航空でバンコク往復
まずは日程から検索。タイ国際航空が時間帯が良いので、これを指定します。
次に、各OTAの料金が表示されます。今回は、最安値のGotogate、と、赤枠で囲った航空会社で直接手配する際の比較をしてみたいと思います。
Gotogateの総額は79,668円、タイ国際航空の総額は82,710円、差額は3,042円。
3,042円の割引価値がGotogateにあるか、検証していきましょう。
まずは、タイ国際航空のサイトへ飛び、条件等を確認します。
ここで嬉しいのは、運賃クラスが表示されている事ですね。
「Class: V」と明確になっているので、このVクラスがどのぐらいのマイルが貯まるか、このサイトで確認する事ができます。
次に運賃の条件を確認。
変更に関しては、1回あたりUSD 120+運賃の差額。
キャンセルの場合は返金不可。
この往復82,180円のチケットはキャンセル不可になるので、キャンセルが可能なチケットにした際の運賃を再度、航空会社のホームページから直接検索します。
払い戻しが可能な最安値は「Flexi」運賃となり、、総額100,600円になります。
条件を確認すると:
「Changes Permitted」と記載がある場合は、変更手数料は無料。航空券の差額が発生した際は、その差額のみを支払う事になります。
100,600円のチケットのキャンセルの手数料はUSD 100。
これらは、次のGotogateと比較対象とします。
次に、Gotogateへ飛びます。
<重要なポイント①:最終画面まで金額変更が無いか>
時々、スカイスキャナーで表示された最安値と、OTAのリンクへ飛んだ後の金額が異なる場合があるので、これは必ずチェックが必要です。
Gotogateのページへ飛び、最安値の料金が79,668円である事を確認。
<重要なポイント②:条件を確認>
次の画面へ行くと、早速名前と連絡先の入力を求められます。
まず感じる違和感が、変更やキャンセルについての条件がページでどこも一切見当たらない事。
これは問題。
マイルがどれだけ貯まるか知りたい場合は、運賃クラスの表示が一切無いので、分からない。
この曖昧にしているところを狙って、実は以下のオプショナルサービスへ誘導!?
<重要なポイント③:どんなサービスに追加料金かかるか確認>
運賃の条件は表示が無いのに、オプショナルサービスは色々とあります(笑)。
これ、選択しなければ進めないかと思いきや、枠外に小さく「パッケージプランを選択しない」がありました。
それにしても、チェックインは自分で航空会社のホームページからできるし、SMSによるフライト情報の更新は航空会社に直接連絡するか、ホームページの予約管理画面から電話番号を追加できるので、よほど面倒臭くなければ簡単にできる。
ちゃんとOTAも儲けなければいけないからね。
えー、特別機内食のリクエストは有料なんだ。まぁ、このご時世航空会社のキックバックはとても少ないので、こうしないと生き残らないよね。
でも、航空会社の予約管理画面で無料で指定できちゃいますよ。
これも、航空会社の予約管理画面で入力するか、直接電話すれば、無料で登録してくれます。
<重要なポイント④:変更代はどれだけ開きがあるか>
ここはGotogateの凄いデメリットです!
タイ国際航空で発券すれば、最安値のチケットであっても変更は有料で可能ですが、
Gotogateではこの最安値の金額だとできないと言う事を察知させられる(運賃条件が明確では無いので、その様な解釈しかできない)。
14,340円を追加しなければ、タイ国際航空と同じ、変更可能なチケットにならない。
という事は、同じ条件に合わせると、Gotogateでは総額94,008円になり、タイ国際航空の82,710円と比較すると
11,298円も高い!
もし14,340円を追加しなければ、万が一変更が必須になってしまった場合、79,668円をドブに捨てる事になります。
一見安く見えて、実はここにカラクリがありました!
もし絶対に変更などあり得ない!と言う場合には、確かにGotogateの方が若干安いのは変わりありません。
もし「フレキシブル航空券」のオプションを選択して実際変更する場合はどちらが高いか
Gotogateでは、以下のサービス料が、別リンクの「利用規定」に記載されています。
乗客からのリクエストに対応する変更やキャンセルは、サービス料として5,334円が別途徴収されます。
4,340 + 5,334 = 19,674円が合計の追加料金が加算。
Gotogateでのチケット代は79,668円なので、最終的に変更が生じた際には総額99,342円を支払う事になります。
タイ国際航空が為替変動にもよりますがUSD 120(概ね17,500円前後;USD 1 = JPY 145の場合)なので、航空会社で手配する際の82,710円を合計すると総額約100,100円。
意外にも、OTA側の手数料含めても、航空会社側とほぼ同額ですね。
ただし、変更可能なチケットにするために14,340円を保険代の様に支払うのはバカバカしいかもしれません。
<重要なポイント⑤:キャンセル代はどれだけ開きがあるか>
検証してみましょう。
キャンセルが可能なチケットへアップグレードして、且つ実際キャンセルを実行した場合に払う総額の比較です。
往復22,298円を追加すれば、キャンセルが可能な航空券にできる様です。
チケット運賃79,668円に22,298円を追加して、101,966円。
キャンセルのサービス料が5,334円。
合計107,300円。
あれ、もしかしてこれって、タイ国際航空で直接手配するよりお得?
先程の航空会社の提示した金額は100,600円+キャンセル手数料がUSD 100(約14,500円)= 約115,100円。
もしキャンセルをする事になれば、実はGotogateの方が安い?
その様です。
情報を整理してみましょう。
*USD 1 = JPY 145円で計算
*緑色はGotogateの方がお得な場合、赤色はGotogateでどれぐらい損をする場合
タイ国際航空 | Gotogate | 差額 | |
最安値チケット代 | 82,710円 | 79,668円 | 3,042円 |
最安値チケットの変更手数料 | 約17,400円 | 不可 | -79,668円 (買い直し必須) |
変更可能なチケット代 | 82,710円 | 94,008円 | -11,298円 |
1回変更が生じた際のチケット総額 | 約100,110円 | 99,342円 | 約768円 |
キャンセル可能なチケット代 | 100,600円 | 101,996円 | -1,396円 |
キャンセルが生じた際のチケット総額 | 約115,100円 | 107,300円 | 約7,800円 |
差額を注目して下さい。
キャンセルが生じた際には、実はGotogateの方が安くなります。
その他は凄く不利です。特に、変更の際に条件が厳しい。3,042円安い分、変更が不可になります。
変更可能なチケットにする場合は、逆にGotogateの方が10,000円以上高くなります。
あくまで、今回はGotogate社との比較でした。OTAによって、それぞれポリシーや条件が異なるので、この様に「隠れデメリット」が無いか精査するのが必要です。
僕は面倒臭いので、やっぱり航空会社からの直接購入一辺倒である事は変わりません。
まとめ
昔と異なり、今は格安航空券が存在しません。航空会社が直接ネット販売で集客できるからわざわざコミッションをOTAへ支払う必要が無いからです。そのため、OTAは安く見せかけて実は裏でチケットの条件をもっと厳しくする工夫をして儲けを生む必要がある。少しでも安さを求めない限り、航空会社から直接購入するのが一番安心です。