概要
搭乗総合評価:98点
<利用詳細>
航空会社:スターラックス航空
便名:JX 801
フライト区間:成田→台北桃園
フライト利用月:2023年9月
予定出発時刻:13:55発
実際の出発時刻:14:00発
予定到着時刻:16:25着
実際の到着時刻:16:16着
時刻表上のフライト時間:3時間30分
実際のフライト時間:3時間16分
機種:エアバスA350-900
利用クラス:ビジネス
座席番号:5K
機材番号:B58502
機材導入日:2023年1月8日
<チケット代>
アラスカ航空のマイレージプランで30,000マイル分を40%ボーナス付与キャンペーン時に購入して、成田⇄台北桃園の往復ビジネスクラス特典航空券へ。
往復チケットに支払った総額はUSD 688で、日本円の請求額はJPY 99,600でした。
搭乗記
今回は空港でチェックインはせず、オンラインチェックインで得たモバイル搭乗券で成田のラウンジへ直行しました。
スターラックス航空のビジネスクラス利用者はJALサクララウンジが利用できます。
問題無く、モバイル搭乗券を見せるだけでラウンジへ入室できましたが、後ほどパスポート詳細を登録するため係員が暫くパスポートを預かっていました。
サクララウンジで超快適な時間を過ごした後はゲートへ向かいます。
・ゲートで紙の搭乗券を印刷してもらう
搭乗時、モバイル搭乗券が一時的に閲覧できないネットワークエラーが発生したので、ゲートのカウンターで紙の搭乗券を印刷してもらいました。
(後で気づきましたが、モバイル搭乗券の案内メールに添付もされていたので、ネットワークが無くてもそれを開けば良い話でした。)
なんと、スパイダーマンが描かれています。
これから機内でスパイダーマンが沢山現れるので、コラボの様です。
・ビジネスクラスは乗客2名のみ
この日のフライトは、エコノミーは結構埋まっており、プレエコが半分ぐらい、そしてビジネスクラスに至っては筆者の他もう1名のみでした。
ただし、7列目に2名のクルーがスターラックス航空の制服で座っていたので、台北から行きのフライトで乗務して帰りは休憩されていた様です。
・クルーの初印象は?
一番最初の乗客として機内へ入りました。
初印象は:クルーがとても生き生きしてやる気満々!
新しい航空会社だけあって、何もかもが新鮮な感じです!
このフライトでは、パーサーのチェスターさん、そしてビジネスクラス担当のドナさんに非常にお世話になりました。
・ファーストクラスは4席のみ;利用時は座席開放せず
まず、ファーストクラスを通り、ビジネスクラスへ。
2023年10月1日から、成田路線でファーストクラスの提供が開始します。
利用時は、開放されていませんでした。
ファーストクラスとビジネスクラスの決定的な違いは、前者の方が座席周りの仕切りが高く、個室感の演出が増している事、そして足元がとてもゆったりとしている事です。
その他のポイントとしては、ミニバーが設置され、ヘッドフォンがソニー製の良質なものが提供されるとチェスターさんが説明されていました。
ただし、ビジネスクラスとの間にカーテンなどの仕切りは無く、前方の化粧室はビジネスクラスと兼用となります。
・ビジネスクラスのキャビンの美しさに圧倒!
そしてビジネスクラス。
素敵です!もうその一言!
そして筆者の座席は5K。
ドアがスライドする、個室型の座席です。
このオシャレ感、何???
・ウェルカムドリンクはハニータンジェリン・パッションフルーツジュース
興奮している間も無く、まだ座席に着席する前からチェスターさんがウェルカムドリンクの台湾原産ハニータンジェリンとパッションフルーツを混ぜたジュースを持ってきてくれました。
しっかりしたタオルでのおしぼりサービスは日系航空会社から消えてしまったので、嬉しいですね。
同時に、シートの案内を詳しく説明して下さいました。
この時、別のクルー2名からも、ご挨拶をされました。
パーサー含めて3名から歓迎を受けるとは!
写真撮影をしているので航空ファンだと理解してくれたら、クルーからオリジナルのスティッカーをプレゼントして下さいました。
そして、チェスターさんがファーストクラスを紹介したいという事で、前方の座席の説明を受けました。
・ビジネスクラスシートの案内
全席、スライド式のドアが設置されています。
この機材にユニークなのは、無重力ポジションの設定ができるのと、A350初のタッチ式で窓の明るさを調整できる事。
ボーイング787と同じシステムですね。
収納ボックスは2つ。
まずは、縦のボックスで、結構広い!
ヘッドフォンを掛けるフック、ワイヤレスチャージ、USB2種類(A及びC)、ユニバーサル電源、ハンドセットなどとても機能的。
↑これ、結構大切。
もう一つの収納ボックスは、サイドテーブルの下。
スマホや財布など厚みの無いものが収納できます。
・アメニティー各種:ヘッドフォン、スリッパ、毛布
ヘッドフォンはノイズキャンセリング式。
愛用しているエアーポッドを携帯していれば、ブルートゥースで接続する事も可能です。
スリッパはしっかりしたものでした。
毛布はとても滑らかで触り心地が良く、快適です。
・空調は調整できない
これはちょっぴり残念でした。
最近の航空会社に多い傾向ですが、空調を搭載した機材は限られてきましたね。
暑がりにとっては、この空調があれば暖かい機内でも快適に過ごせるのです。
・プライバシーはしっかりある
座席から隣人のシートはドアを全開にしていても見れなくなっているので、プライバシーはしっかりしています。
・A350の窓際を希望の際、座席指定は慎重になった方が良い
ビジネスクラスの窓際は窓の位置が全て異なります。
列によっては殆ど壁になってしまったり、窓から遠かったりするので、事前指定の際注意が必要です。
前回の記事に詳しく触れたので、そちらで確認下さい。
・機内安全ビデオが面白い!
まるでピクサーズのアニメーションの様な「Star Wonderers」をテーマにしている安全ビデオ。
結構見ていると楽しい。
・豊富なエンターテインメントのオプション
様々なチャンネルが楽しめ、機内雑誌も用意されています。
短いフライトのため、映画では無くシリーズ「Friends」のエピソードを2本ほど観ました。
細かい事を指摘すると、エピソードが途切れていたので、少しでも連続で搭載してくれたら更に楽しめました。
2023年9月時点、地域路線が主流です。
唯一の長距離路線はロサンゼルス線のみ。
・Wi-Fiはスターラックス社で発券した航空券であればビジネスクラスは無料
今回のチケットはアラスカ航空の特典航空券だったため、有料でしたが、スターラックスが発券した航空券(Eチケット番号が189で始まるもの)であればビジネスクラス利用者はデータ無制限に使用が可能。
それ以外は、テキストを送るチャット等はプレエコ・エコノミー含めて無料;その他はデータ容量に基づいて値段設定がされています。
100MBなんてすぐに飛んでしまうので、こちらは無制限使用の方がありがたいですね。
因みに、無料のチャットでもメールを受領したりSNSに接続ができたりしていたので、画像をアップロードやダウンロードさえしなければこちらでも十分でした。
・離陸後は暫く絶景を楽しむ
この日はとても天気に恵まれていました。
離陸後、富士山付近までは快晴。
<離陸:出発地時刻14:17>
・メニューは短距離路線とは思えない充実さ!
スターラックス航空の食事&ドリンクメニューの充実さが半端ない!!!
ドリンクに関しては、長距離路線であったとしてもあまりに選択の広さがあるぐらい!
因みに、台北桃園⇄成田以外にも、関西、中部(2023年12月から運航開始)、仙台路線も同じメニュー内容である事が確認できます。
まずは食事メニュー:
メインは3種類から指定が可能。
アジアン1種類、洋食は2種類です。
次に飲み物メニュー。
これがす・ご・い。
こんなの見た事ない!
そして、これらをたった飛行時間2時間半のフライトで提供しているんだぜ!!
クルーが教えてくれたこの4つのオリジナルカクテル、覚えている限り記載します。
サイファイ・コスモス2.0:こちらは一番有名なスターラックスのオリジナルで、ジンにトニックウォーターとブルーキュラソーシロップを混ぜたもの。甘いです。
エコノミーでも、那覇線などの短距離路線を除き提供されます。
スター・モヒート:甘さ控えめ。スターラックス航空の公式ページで中国語から日本語へ訳したものをそのまま引用します:
伝統的なラムベースとは異なり、代わりにアメリカンテネシーウイスキーを使用しています。そしてミントの葉を加えます🍃。オレンジ🍋、緑茶🍵、柑橘類のお茶の香りとスモーキーなフレーバーがさわやかな味わいを引き立て、新しいモヒートのスタイルを生み出します。
レッド・シー・シーザー:試していないが、面白そう。
ニンジンジュース🥕を使用し、ピクルスとオリーブを組み合わせ、台湾の地元の果物と野菜を様々な蒸留酒やスパイスと組み合わせた、ユニークで革新的なドリンクです。
ビラシュン・ギャラクシー:甘さはほぼ無く、ハイボールに近い感覚です。台湾の緑茶、碧螺春(へきらしゅん)を使用。
碧螺春🍃、ジンとソーダ水でデザイン・ブレンドしました。ジンの香りに碧螺春茶の上品な香りが咲き誇り、泡立ちの豊かなソーダ水と合わせて上品なカクテルスタイルを演出します。
ウィスキーのオプション2つ目にあるカバランは、台湾産のウィスキー。
その中でも、一番プレミアムなストレングス・シングルモルトは日本の市場価格で現在一本25,000円前後もするもの!
タピオカミルクティーあり!
あずきエッセンスは帰りのフライトで試しましたが、スッキリしてとても食後の飲み物として最適でした!
まだ終わりません!
ワインリストが残っています!!
短い日本路線でこのメニューの充実さ、とんでも無いです。
<離陸後20分>
丁度富士山付近で離陸後のドリンクが提供されました。
シグネチャーカクテルのサイファイ・コスモ2.0と、タピオカミルクティー、そして食事と一緒に頂くサンジョヴェーゼ(赤ワイン)用のグラスが置かれました。
<離陸後21分:機内食提供>
食事が提供されます。
事前指定をしておいた、洋食のチキンです。
前菜は:炙りサーモンと卵のサラダ、ハニーマヨネーズ。
野菜たっぷり、サーモンは野菜の中に埋もれていました。
主菜は:シチリア風鶏もも肉のフライ、ペストペンネパスタ、トマトのピーマンオリーブソース。
チキンはとてもジューシー。ただ、味付け自体は正直「普通」でした。
ペンネはちょっと伸びてしまっていました。
機内食に至っては、帰路の台北発が激うまでした(コラボメニュー)。
ただし、成田発は2023年10月1日から千葉県産の食材を使用した食事を提供するとなっていたので、そうなれば新鮮で美味しいかもしれません。
驚いたのは、ベーカリー!
馬告チーズブレッド、オニオンペストブレッドでしたが、馬告って何?と調べたら、台湾特産の山胡椒!
本当に、飲み物と食事両方とも台湾の特産物が使用されたものが多く、とても面白い!
クルーに聞いたら、スターラックスのビジネスクラスで提供されるパンは台北駅にある有名店のものらしいですが、生憎ベーカリー店の名前を聞き忘れました。
バターはフランス産のイズニー製。
バターまでこだわりがあります!
<離陸後39分:デザート提供>
短距離でもしっかりデザートは別コースとして提供されます。
フルーツ、ブルーベリーチーズケーキ、そしてチョコレート。
タピオカミルクティーは先程食事前に提供されたもの。
ブルーベリーチーズケーキは、本物の花びらが添えてありました!
大変美味しく頂きました♪
この時、クルーのドナさんが和食のデザートを是非試してと持ってきて下さいました。
黒糖の葛切りで、こちらもとても美味しく頂戴しました。
そしてチョコレートは、板チョコとして1枚数千円もするイタリア産のアメデイ製!
乳化剤を使用せず、ナチュラルなカカオの味が特徴です。
因みにドナさんは、以前はANAのクルーとして勤めていらっしゃったそうです。
<離陸後51分:食事トレーが下げられる>
乗客が少ない事もあったと思いますが、離陸後、ドリンク各種+2コースの食事が1時間以内に完了しました!
スピーディー!
・化粧室拝見:アメニティーはかなりのプレミアム品
前方にある、ファーストクラス・ビジネスクラス兼用の化粧室は見た目は至って普通のイメージですが、アメニティーはフランス産のホイヘンス製が常備されていました。
ハンドソープ以外に、ホイヘンス製のハンドローションとフェイシャルミストが置いてありました。
日本の同社公式サイトで調べたら、正規価格だとローションが250ml、フェイシャルミストが150mlのボトルで4,700円前後とかなりのプレミアム品!
トイレットペーパーはなんとスターラックス航空のコード「JX」とキャラ入りでした!
・無重力ポジションを試してみる
座席に戻り、スターラックス航空でもA350の座席だけの機能である、無重力ポジションに設定してみました。
感想は:確かにアングルとしてはとても快適ですが、問題は足元が狭くなってしまうため、テレビの下あたりに圧迫感があります。
ファーストクラスの様に足元に開放感がある場合だと良いかもしれませんが、どうしてもスペース的に限りがあるビジネスクラスだと無理があるかもしれません。
・フラットベッドは快適
身長167センチの筆者はしっかり足を完全に伸ばす事はできますが、180センチを超えると膝を曲げたりしなければならないかもしれません。
・ドアを閉めてみる
仕切りが結構低く、ドアはもっと低いので普通に座っている状態だとクルーと目を合わせられます。
フラットで寝ている時はプライバシーが保てます。
・プレミアムエコノミーは足元が広い
他のキャビンを拝見する事にします。
まずはプレミアムエコノミーから。
・エコノミーはテレビ画面が大きい!
生憎、エコノミーはあまり空席が無かったので座って試せませんでしたが、一つ確実なのはシートテレビの画面が大型である事でした。
・着陸前にハーブティーを頂く
桃園着陸前に、気になっていたドリンクを頂く事にしました。
その名も「スリーピーティー」。
カモミール、ラベンダーをブレンドしてエルダーフラワーを足したハーブティー。
着陸態勢に入ると、クルーが乗客皆にグミとミントを配ります。
・着陸
外はのどかな台湾の田園風景!
そして着陸。
<離陸:到着地時刻16:06>
・降機時にハプニング発生:財布が見つからない!!!
さて、飛行機を降りようと準備していたところ、大事な事に気づきました。
財布が見当たらない!
座席で一生懸命になって探していたら、パーサー、ドナさんを始め、クルー4名程が集まって下さり、手伝って頂きました。
パーサーのチェスターさんが、座席の一部解体までしてくれ、そうしたら隙間に財布が落ちていた様です!
どうやら、座っている最中に筆者のポケットから座席に落ちて、そのまま隙間に入ってしまった様。
くれぐれも、座席ではポケットの中身は収納ボックスに保管しておく事をお勧めします!
本当にスターラックス航空のクルーの皆様、大変お世話になりました!
採点
地上&機内クルーの対応:10/10(至れり尽くせりでした!)
機内の清潔感:5/5
シートの設備:10/10(無重力ポジションや巨大な4K画面など様々あり文句無し!)
シートの快適度:10/10(とても快適だが、離着陸時に窓越しするのは離れているので厳しい)
アメニティー:5/5(近距離路線としては満足)
機内食・飲み物の種類・量:5/5(近距離路線とは思えない充実さ!ボーナスでもう1点追加したい!!)
機内食・飲み物のクオリティー:9/10(パンが非常に美味しかったが、前菜とメインはまぁまぁだった)
エンターテインメント:5/5(ドラマシリーズが連続して搭載していなかったのはちょっと残念だが、近距離路線としては文句無し!)
総合評価:59/60 = 98点
まとめ
サービス内容がとても手厚くて、完全にビジネスクラスの領域を通り越しています。ファーストクラスです。3時間弱の飛行時間でこれだけの内容のサービスを提供する航空会社は前代未聞!長距離路線も含めて、今まで乗ったビジネスクラスでダントツトップです。
帰りの台北桃園→成田は更に感動するフライトだったので、乞うご期待!