機内でクルーにお土産を渡してみた:反応は?

最近、ユーチューバーの一部がビジネスクラス等の上級クラス利用時に、クルーに「お世話になります」がてら、チョコレートを渡している様です。

その理由というのが、単なる感謝の気持ちを込めて、という事みたい。

なるほど、日頃から機内ではとてもお世話になっていますし、今年2023年に初めて3つのフライトで試してみました。

結果、確かに喜ばれてこちらとしても良い思い出となったけど、違和感を感じました。

<1回目:キャセイパシフィック航空で香港→パリ(ファーストクラス)

なかなか貴重な長距離路線のファーストクラス。

これはクルーと思い出に残る旅にしよう!と、香港空港でFortnum Mason製のクッキーを購入してみました。

とは言え、いざ搭乗すると渡しにくいものです・・・

最初に渡して、いかにも「特別待遇しなければいけないかな」とクルーに思わせるのも申し訳ないし。

(本当の事を言います、はい、全く特別待遇を求め無い事はありませんでした。)

ロッカーにちらつかせている菓子袋
ロッカーにちらつかせている菓子袋

サービスは本当に素晴らしかった。

至れり尽くせりで、本当に良い思い出になりました。

最終的に、着陸直前であれば自然かな?と思い、ギャレーへ行き、女性クルーにお渡ししました。

そうしたら・・・

嬉しそうにしてくれ、口を塞いで驚いた様子。

やっぱり、乗客から何か貰うって事はなかなか無いよね。

そして、記念撮影。

クルーと記念撮影
クルーと記念撮影

その後、チーフパーサーの方がお礼の挨拶にやって参りました。

残念ながら、降機の際前方のドアが開かなかったため、この後お世話になった2名のファーストクラス乗務員とお別れの挨拶をする事はありませんでしたが、最高の体験であった事は確かです。

<2回目:エミレーツ航空でフランクフルト→ドバイ(ビジネスクラス)

フランクフルト空港でフィンランド産のGeisha製チョコレートを購入。

こちらも、やはり渡すタイミングを悩みました。

サービス自体はとても良かったけど、ビジネスクラスなので1回目のファーストクラスの様にそこまで個々の乗客に手厚くできません。

もしかして、これだったら別に渡す必要無くね?なんて思ってしまいました。

折角この便のクルーのために購入したので、今回も着陸直前にエミレーツA380のバーでクルーが楽しそうにお話をしているところに渡しに行きました。

とても、喜んでくれたと思います。

「あなたの様な乗客がいるととても仕事の生き甲斐があるわ!」

とヨーロッパ人のクルーが申していました。

エミレーツクルーと記念撮影
エミレーツクルーと記念撮影

その後、着陸直前にも関わらず、飲み物を聞かれました。

<3回目:ANAで羽田→香港(ビジネスクラス)

羽田空港の免税店で抹茶のお菓子を購入。

こちらは短いフライトだったせいか、クルーと思い出になる様な出来事は無く、とは言っても小旅行で極力荷物を少なく移動したかったので、目的通り、お菓子をお渡ししました。

今回は着陸後、機材が停止した直後。

担当してくれたクルーは見当たらなかったので、近くに居た別のクルーに、他の乗客に見られない様に。

喜ぶ、というよりも、「こんな事いけません!」みたいな申し訳なさそうな印象を受けました。

受け取って頂きましたが、今回は特に違和感を感じさせられました。

ANAビジネスクラス
ANAビジネスクラス

結論:恐らく4度目は無い!

理由:

①どうしても「プチ賄賂」の様な罪悪感がある

確かにクルーに喜んでくれるのはこちらも嬉しいですが、万が一これが習慣化されてしまって、今度はお土産を持ってこない乗客へ対して差別待遇になってしまったら?

と考えて過ぎてしまいます。

極端な例だと、アメリカの様な自国民でも頭を悩ます「強制チップ」のシステムに繋がってもおかしくない(笑)。

②渡すタイミングを悩むのでフライトを最大限に楽しめない

一度お土産を渡すと決めたら、今度はフライト中、どのタイミングで渡すか考えます。

他の乗客に見られたくない様に渡したいし、とにかく折角のフライトを楽しみたいのに逆にプレッシャーになる!

③もしそこまでクルーのサービスに満足行かないフライトだったら?

どのフライトでも十分にあり得る事です。

お土産を購入するからには、人数分の袋が入ったものになるので小さなものでは無い。

もし、渡さなければ邪魔になるし・・・

④他のお返しする気力が無い

本来であれば、本当にサービスの良いクルーに巡り会えた際には、フライト体験後に必ず航空会社へフィードバックを送信しています。

フィードバックなら、本人の出世にも影響するだろうし、組織に素晴らしい人材が居る事を知らせる事ができ、その組織にも、そしてお世話になったクルー個人にも将来的にWinWinになるでしょう。

でも、お土産を渡した後は、フィードバックを何故か考える気が無いのですよね。

恐らく、モノで渡したから、それで良いっか、と面倒臭くなってしまいます。

これがNGサインでしょう。

フィードバックであればもっと価値のあるものに繋がるのに、モノはその場限り。

となると、この「お土産渡しプロジェクト」は成功したとは言えません。

まとめ

クルーへお土産を渡して喜ばれたのはこちらとしても嬉しいですが、どうしても渡すタイミングを悩んだり、フィードバックを送信する気持ちが薄れてしまうなど、結構違和感があった事は否定できません。まぁ、良い体験でした。

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「機内でクルーにお土産を渡してみた:反応は?」への2件のフィードバック

  1. なんかとても状況もミッション時の気持ちも理解できました笑
    日本人だけに些細な事まで気を遣って逆にプレッシャーみたいな感じほんとよくわかりました。体験談興味深かったです。ありがとうございました。

    1. 本来ならもっと気持ちを込めて渡したかったのですが、厳しかったですね。こちらこそ、コメントありがとうございます!

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