せっかくのビジネスクラス旅で、重要視している点は個々異なるかと思いますが、僕は下記のポイントを必ず予約前に確認しています。
当てはまった場合には、なるべく避けるようにしています。
①メインの機内食が朝食のみのフライト
基本どの航空会社も、昼食や夕食と比較すると、朝食はしょぼいです。
パン、市販のパッケージされたヨーグルト(レベル高いエアラインでは陶器の皿にナチュラルヨーグルトを提供しますが)、果物、定番のオムレツとソーセージ等がドーンとワントレイでサーブされる場合が多いです。
その反面、昼食や夕食はコース料理で美しく盛り合わせしたレストラン並みの食事を提供する可能性が高いのに。
長距離路線でも、発着時間帯によってはこのパターンに当てはまる事があります。
上記の代表的な例がANAです。
以前、長距離路線でもANAビジネスクラスの食事メニューがあまりにもしょぼく利用者から不評だった事(※1)を記事に取り上げました。
これは、フライトが9時間を超えるにも関わらず、羽田→サンフランシスコのNH 108便は深夜出発という事で離陸後の食事は軽食のみに限られ、到着前にはたった2種類のメインから選べる簡素な朝食のみだからです。
(※1)この記事を掲載してから、現在では12時間を超える様な深夜出発の長距離路線では以前には無かった夜食が離陸直後に提供される様になりましたので改善しました。
深夜出発のフライトだからと言ってどれも朝食がメインだけな場合では無く、航空会社によっては午前0時を過ぎてもガッツリと提供する場合もあったり、夕食より軽めの夜食を提供する場合もあります。
<機内食メニューはどう確認すれば良いの?>
日系二社を含む数社(エミレーツ航空、ルフトハンザ航空、シンガポール航空等)は事前にホームページで食事メニューが確認可能ですが、殆どの場合は公表されていません。
その代わり、万能なYouTubeや当サイトの様なブログというものがあります。
検索に便名や航空会社を入力すれば、該当フライトの搭乗記や動画が表示されるので、そこで食事内容が大抵つかめます。
②短・中距離フライトの深夜便
大体飛行時間6時間ぐらいまでのフライトを指します。
例え座席がフルフラットになったとしても、なかなかぐっすり寛げません。
日系航空会社で代表的なルートとしては、東南アジア路線。
深夜に出発して、午前に到着するフライトです。
離陸してしばらくは座席を倒せないし、到着2時間半ぐらい前から機内の照明を明るくして朝食が提供されバタバタするので、実質機内で落ち着いて過ごせる時間って3時間前後になります(6時間フライトの場合)。
正直、こんな状況であればエコノミーで十分だと思います。
航空会社によっては、深夜出発直後だけに食事を提供したり、シンガポール航空の様に夜食と朝食メニューの両方を用意しておいて、タイミングを離陸直後か着陸前か乗客が選べる様なスマートなシステムを導入している場合もありますけどね。
③競争の無い路線(機材が古かったり狭かったり)
例えば、東京(成田・羽田)と大阪(関西)便に使用される機材で、シートの差がつく場合があります。
やはり東京は各航空会社が競い合っている上にビジネス需要も大きいため、こちらには最新鋭の機材やシートを導入させられる傾向です。
その反面、大阪路線はレジャー要素が大きく、同じ航空会社でも東京便と比較するとしょぼい座席を提供させられる場合が多々見られます。
代表的なのはJAL。
東京・大阪両都市から就航している同社の路線を検証してみましょう(2024年9月時点)。
同じボーイング787機材でも、この様な差があります。
ロサンゼルス | バンコク | |
東京発着 | スカイスイートI
(JL 61/62) |
スカイスイートIII
(JL 32/33) |
大阪発着 | スカイスイートIII
(JL 60/69) |
シェルフラットネオ
(JL 727/728) |
※厳密には成田⇄バンコク路線のJL 707/708の様に関西便と同じシェルフラットネオが導入されている場合もあります。
座席の密度で言うと、一番ゆったりしているのはスカイスイートI、その次にIII、そしてフルフラットにならないシェルフラットネオシートになります。
この様に東京路線の方が大阪路線と比較するとゆったりした座席が提供される傾向があります。
他社の例だと、カタール航空の東京便は自慢のQスイートを提供していますが、大阪便はこの様な完全個室型タイプにはなりません(※2)。
エールフランスは、東京便に最新のドア付き個室型シートを提供していますが、大阪便は完全個室にはならない一つ前のタイプになります(※2)。
(※2)2024年9月時点
<事前にシートマップはどう確認するの?>
まずは航空会社のサイトでダミーで予約を入れてみます。
大抵、決済前の画面でシートマップが表示されるので、そこでホームページの機材別座席配置と照らし合わせてどの様なシートだか把握できます(日系の場合)。
外資系の場合あまりホームページに詳しい情報が掲載されていない場合には、aerolopa.comで照らし合わせると良いでしょう。
④出発空港のラウンジがしょぼい時
普段からビジネスクラスを利用していて、時間が限られている出張利用の際にはあまり大したポイントでは無いかもしれませんが、折角の上級クラス利用時の醍醐味は空港ラウンジ。
指定の空港ラウンジは決して平等ではありません。
カタール航空の様に超立派な、他社のファーストクラスラウンジを上回るレベルの様なクオリティーもあれば、プライオリティパス対象でしょぼい特別感の無いラウンジの場合があります。
日系二社だとホームページに対象ラウンジが詳しく掲載されているので、簡単に調べる事ができます。
⑤敷マットレスが用意されていない場合
最後のポイントとして挙げましたが、実は筆者にとってはこれはかなり重要です。
特に、中・長距離路線の場合は。
フルフラットベッドになる座席は快適だけど、座席の上にそのまま寝るのと、マットレスを敷いてからその上に寝るとでは居心地が全く違います。
正直、シートってあまり清潔感はありません。
毎回剥がしてクリーニングされる様な布地では無いので、他の乗客の汗だったり色々な不快なものがシートに染み込んでいても驚きはしません。
そんな中で、清潔なマットレスが提供されるのは非常にありがたく、場合によっては厚みもあり、まるでベッドの上で寝ていられる様な感覚になります。
通常、敷マットレスは長距離路線の夜行便に提供される場合が多いですが、ANAの様に日中の東南アジア路線など比較的中距離の路線でも用意されている場合があります。
また、シンガポール航空では同じ路線であっても機材別によって用意されている場合とそうで無い場合があります(787と近隣諸国用のA350は用意されていないけど、777とエアバスA380や長距離路線用A350は提供)。
敷マットレスは結構定着していますが、エールフランス、KLMやタイ国際航空等、世界を代表するエアラインであっても、一切提供されない場合もあります。
<対象便に敷マットレスを提供されているかの確認方法>
これは基本あまりホームページで公表されている情報で無いので難易度は高いです。
手っ取り早いのはブログやYouTubeの体験動画を確認する事ですね。
まとめ
より良いビジネスクラス体験を楽しむには、筆者は極力上記のポイントに当てはまらないか重視しています。逆に、満喫できるラウンジの後に、機内しっかりとした昼食・夕食を提供する、ちょうど良い時間帯に発着する便でぐっすり寛げ、快適なシートと敷マットレスが用意されているフライトが満足度が完全に近い状態になります。