さて問題。
デリーで一番歴史が古いエリアはどーこだ!
ヒント:オールドデリーじゃないよ!
正解:メヘローリー(Mehrauli)だよ!
オールドデリーが栄え始めたのは1648年、ここメヘローリーは700年代。実にオールドデリーよりも1,000年近く古いエリアです。
どこ?と疑問に思った方、世界遺産クトゥブミナールがその代表する遺跡です。そこに隣接する地域一帯がメヘローリー。いつも訪問客でごった返すクトゥブミナールの裏にも結構味のある遺跡が多いのに、整備があまりされていないせいか、秘境感まるだし。しっかり整備されればしっかり観光地入場料で賑わえるポテンシャルの高いエリアです。
今回、幼馴染の同僚でニムラナに住まれている方がまだインド来て一度も観光をされていないとの事で、案内をしました。
個人的にも、2013年以来ていなかったのでどう変化したかとても興味がありました。
まずは地図で場所を確認しましょう。
デリーとグルグラームを結ぶMGロード脇沿い。実際のメヘローリー地区は細い路地が密集しているので、車で中に入れない事無いですがとてもごちゃごちゃしています。オールドデリーの様な感覚。
歴史的な見所はとても豊富ですが、同時に整備があまりされていない森の中を歩いたりするので、
一人での散策はお勧めしません。
今回は1日で世界遺産フマユーン廟、世界遺産クトゥブミナール観光をニムラナから日帰りで行ったため、メヘローリーでは主要3ヶ所だけ周る事にしました。大体2時間ぐらいです。
今回辿ったルートはこちら。
赤色は全て徒歩で。車では回れません。車は、クトゥブミナールの大型駐車場に停めました。
①ジャマリ・カマリ霊廟
ジャマリは1500年代に中東からインドで活躍した詩人で、ロディー王にも気に入られていました。入口はモスクになっていますが、その右側には小さな白い建物があり、そこが霊廟。ジャマリの隣に眠るカマリはその詩人の愛人(同性)だったと言われています。
何と言っても素晴らしいのが、デリー。。。いや、インドで最も美しいブルーのモザイクタイル。当時からほぼ手付かずで残されているとされています。生憎、現在では中に入る事はできず、鍵が掛かっていますが、後ろの小窓から何とかその鮮やかさが確認できます。
こちらは、2013年に訪問した時に撮影した時の内部の写真。
上記も2013年に撮影ですが、今と何も変わっていません(笑)。右側の白いエリアが、霊廟の敷地です。
②ラジョーン・キ・バオリ
バオリとは階段井戸の事。1506年に建造されたとされています。
生憎、2022年11月時点では、地下水から湧いてきた水で井戸は一杯になってしまい、見た目はただの貯水タンクになってしまいましたが。。。
ここは鍵が掛かっているので、門番に開けてもらって見学します。
見た目、ただの池ですよね。。。
水が無い場合は、こんな感じです。こちらも2013年撮影。
写真だと判断しにくいですが、手前は階段状になっていて、下まで降りる事が出来ます。
③クトゥブッディーン・バクティヤール・カーキー(通称メヘローリー・ダルガー)
1173年〜1253年に生きていたスーフィー(イスラーム)聖者の墓。とても活気があります。ここは遺跡では無く、今でも信仰の対象として活きているので面白いです。
生憎、女性は霊廟の前までは訪れられず、隣の小窓から眺める事だけしか出来ませんが、それでもそこから撮影したり、全体を眺める事ができます。
無料で訪問できますが、寄付を求められます。見させて頂いているので、敬意として一人あたりRs. 50〜Rs. 100ぐらい支払った方が今後とも観光客も訪れやすいでしょう。
そして、地図上の広場まで出れば、ここに大型のバスターミナルがあります。何故こんな場所にバスターミナルがあるかとても謎です。なんせ、道路は狭いくせに、バスの行き来が凄いので、ここからクトゥブミナールへ向かう道はいつも渋滞しています。
ここからオートリクシャーを捕まえてクトゥブミナールの駐車場まで行けます。
この他にも、メヘローリーには白亜のジャイナ教寺院、ヒジュラーと呼ばれる第三の性の方々の墓場、湖に浮かぶ様に錯覚を起こす宮殿、古いモスク(遺跡)があり、全て回るのであれば半日は必要です。
まとめ
デリーは1,000年以上も様々な王朝の首都だったので、とにかく見所が満載!ガイドブックに長年載っていない地域でも魅力的な場所は結構あります。このメヘローリーは奥が深く、特にジャマリ・カマリ廟の良い保存状態は驚き。恐らく今後開発されて立派な観光地になるでしょう。