物の弾みで、通常外国人の訪問がNGな地帯に入る事ができました。そこが、中印国境紛争地帯。そこは、正に桃源郷と言うのに相応しい場所でした。
滞在中のアニニから北東へ真っ直ぐ向かいます。Google Mapでは道路すら表示されません(そもそもこの辺りのGoogle Mapの道路は情報が古くそこまで参考にならない程の僻地です)。
まずは、制限地帯までの景色。
制限地帯に差し掛かると、検問が。
ここで、インド本土の軍人らしきガードがやってきてヒンディー語で話しかけてきます。
インド軍人:「IDは?」
すしまる:「アーダール(インドを代表するID)ならあります」(ヒンディー語で返答)
ここでパスポートを提示したら明らかに外国人という事がバレバレなので、財布に入っていたアーダールカードのコピーがあり、それをお見せしました。
正直、僕のヒンディー語はカタコト程度なので会話をできるまでの自信はありません。アルナーチャルの住民は皆しっかりヒンディー語を話せるので(ここが他の北東インドの州と異なる)、できるだけ現地人らしく振る舞うようにします。
インド軍人:「何しに来た?」
幸い、友人こと威厳ある「インドの渡辺謙」が介入してくれました。
友人:「先に素敵な滝があると聞いたから観にきただけ」
と言いながら友人もアーダールを提出。
軍人は両方のIDを写メし、返却した後、前の長いバーを開いてくれました。好感度を保つために、進んで軍人さんに握手をして「Thank You!」と伝える。
結構緊張しました!
①アーダールを持っていた事、②カタコトのヒンディー語を話せた事、③すしまるの顔が現地の部族と顔立ちがそっくりである事、④笑顔!!!、そして⑤迫力のある友人が同行してくれた事と都合がよく重なりました。
さぁ、少し走る事こんな看板が。。。
木製の看板にはここから先は紛争地域である事を表す文字が。
道路建設に携わっている労働者以外用の建物以外は一切集落が無く、所謂ノーマンズランドです。
訪れるととても緊張している状況ではありませんでしたが、時より中国軍が侵入してくる事がある様です。地元のイドゥ・ミシュミ族は彼らを警戒している様でした。
景色は更に美しくなります。
この辺りは断崖絶壁から流れる滝が多く、その中の一つをハイキングして向かう事に。
この滝の後ろは中国領です。
あぁ、ここは是非うちのお客さんへもツアーを組んで紹介したい!
一点、可能性があります。ここにはリゾートが建設中でした。
事実上の中印国境までわずか5キロ圏内という場所。
このリゾートが完成したら、流石に外国人はダメ!という訳にはならない事を期待します。
戻る際、また検問で引っかからないか心配していましたが、向こうも笑顔でこちらへ手を振ってくれました。
何事も無く、誰にも迷惑かけずにできて良かった!
次回でアルナチャールシリーズ最後です。友人が経営する、大自然の中にある川沿いのリゾートを紹介します。