航空会社によって足元の広さを示すシートピッチは異なりますが、幅は比較的どの機材も統一されています。
但し、長距離路線の主流機材になっているボーイング777だけは、横10席と9席に分かれている傾向が多いです。
この記事では、実際の体験に基づいて恒例のランキングをしてみます。
結論から言うと、以下の順序です。
>超快適:ボーイング787の横8席配列
>快適:ボーイング777の横9席配列、エアバスA380(1階席横10席配列;2階席横8席配列)、A350の横9席配列
>まぁまぁ:ボーイング767の横7席配列、A330/A340の横8席配列
>不快:ボーイング787の横9席配列、ボーイング777の横10席配列
>超不快:エアバスA330の横9席配列
尚このランキングには主に短距離路線に使用される単一通路機材(ボーイング737やエアバスA320等)は含めません。
それぞれ解析していきましょう。
1位(超快適):ボーイング787の横8席配列
このタイプはJALのみが導入している2-4-2配列です。
エコノミーとは思えない幅の広さ。
その他の航空会社は全て横9席の3-3-3配列が一般的。この違い、凄まじいです!
2位(快適):ボーイング777の横9席配列
ボーイング777が就航し始めた頃はほとんどの航空会社が横9席配列を設定していました。
時間の経過と共に、今ではこの横9席配列の方が少数派になりましたが、アジア系航空会社を中心にまだこのレイアウトを導入しているのも数々あります。
2023年6月時点だと、以下の航空会社が3-3-3の横9席配列を提供。
アジア太平洋地域 | JAL、大韓航空、アシアナ航空、エバー航空、中国国際航空(一部)、中国南方航空、タイ国際航空、シンガポール航空、ガルーダインドネシア航空、エアインディア |
中東・アフリカ地域 | ターキッシュエアライアンズ、エジプト航空、エチオピア航空 |
欧州地域 | (無し) |
南北アメリカ地域 | (無し) |
実際に座ると結構ゆったりしています。
3位(快適):エアバスA380(1階席横10席配列;2階席横8席配列)とA350の横9席配列
旅客機の中では一番キャビンが広いA380の1階席。現時点では全航空会社で3-4-3の横10席配列を提供しています。
A350もヨーロッパのLCCを除き、全機3-3-3の横9席配列。
こちらもエコノミーとしてはとても横幅が快適な機材です。
↑横幅の広さが確認できます。エコノミーとしては快適です。
4位(まぁまぁ):ボーイング767の横7席配列とエアバスA330/A340の横8席配列
悪くないです。
標準と言ったところでしょうか。
殆どの767とA330が2-3-2/2-4-2を導入していますが、一部LCCのではもう1席詰めて2-4-2/3-3-3にしている場合もあります。
そもそも、ボーイング767機自体がかなりレアものになりましたが。
一般的に想定する、典型的なエコノミー座席の幅、と言うイメージです。
5位(不快):ボーイング787の横9席配列とボーイング777の横10席配列
世界で一番定番の長距離機材であるボーイング787と777。
残念ながら、これらの多くは当初の想定より1席多い、イワシの缶詰状態に仕上げた状態になっています。
JALを除き、ドリームライナーのエコノミーは名前に反して全然夢が無い。
確かに、ANAの様に座席幅は狭い分、シートピッチをとても広くしている場合がありますが、それでも狭いものは狭い!
以下、777では横10席配列を導入している航空会社です(2023年6月時点)。
アジア太平洋地域 | ANA、中国国際航空(一部)、中国東方航空、チャイナエアライン(台湾)、キャセイ・パシフィック航空、フィリピン航空、エアニュージーランド、ヴァージン・オーストラリア |
中東・アフリカ地域 | エミレーツ航空、エティハド航空、カタール航空 |
欧州地域 | ブリティッシュエアウェイズ、エールフランス、KLMオランダ航空、スイス国際航空、オーストリア航空、アエロフロート |
南北アメリカ地域 | アメリカン航空、ユナイテッド航空、エアカナダ、LATAM |
筆者がエコノミーに乗る際、できるだけこのオプションを避ける様にしています。
まぁ、ANAの777は足元が本当に広いので、まだ乗る気になりますが。
6位(超不快):エアバスA330の横9席配列
エアアジアやセブパシフィックなどのLCCでこの様な缶詰状態の配列が導入されています。
これは・・・本当に狭い!
まとめ
コロナ禍まではデフレ時代で航空運賃が下がっていく傾向が数十年続いたため、航空会社もベストなコストカット方法として、機内に座席を詰めていきました。ボーイング787機が殆どの777機が良い例です。運賃が高騰化してきた今、今度はまた昔の様なゆったりした座席に戻るでしょうか。
最後に、見やすい様に、横幅を比較対象として見やすい様にまとめます。どんどん座席幅が狭くなっていくのが理解できるかと思います。