もし、周遊でヨーロッパを数カ所訪問するのであれば、一点アドバイスがあります。
極力イギリスから中・長距離のプレミアムエコノミー以上のクラスに乗るのは避けましょう!
その理由は、出国税(Air Passenger Duty、以下APD)が高額だからです。
このAPDは3段階あり、それぞれ距離に分かれて金額が異なっています。
2025年4月から、イギリスの空港から出発する2,001マイル以上の路線で、プレエコ以上の上級クラス航空券には、GBP 216〜224が加算されます。
エコノミークラスでも、GBP 90〜94です。
現在、GBP 1 = JPY 190前後なので、上級クラスが40,000円〜、エコノミークラス17,000円〜になります。
詳細はイギリス政府のホームページに記載がありますが、こちらが切り抜きした早見表。
尚、16歳未満はAPDが適応されません。

ロンドンから東京は6,000マイル弱なので、Band Cとして扱われます。
しかもこれから更に値上げする事が決定しました。
来年2026年4月からは、このBand CのStandard RateがGBP 253へ改正される予定!
他の欧州の主要空港を出発するフライトと比較すると税額が飛び抜けている
JALのビジネスクラス特典航空券を例に、各ヨーロッパからの出発で諸税がどれだけ異なるかを比較すると、その違いを実感できるはずです。
出発空港 | 合計の諸税 |
ロンドン | 77,710円 |
パリ | 51,820円 |
フランクフルト | 44,090円 |
ヘルシンキ | 27,240円 |
欧州⇄日本間の燃油サーチャージは一律になっているので、上記の差額は空港に関わる諸税が主な原因です。
なんと、ロンドン発とヘルシンキ発では、50,470円も支払う税金が異なる!




例外:イギリスでの滞在が24時間以内で、同一航空券であれば適応されない
例えば、ミラノ→ロンドン(24時間以内)→東京という日程が同一航空券に含まれていれば、ミラノ出国の関わる諸税だけが加算されて、ロンドンはあくまで乗り継ぎという形になるのでこのAPDは適応されません。
注意:次の目的地が近距離でもそこで24時間以内の乗継であればしっかり徴収される
ロンドン→ヘルシンキ経由→東京といった同一チケットを手配している事にしましょう。
この際、ヘルシンキの滞在が24時間以内であれば、ロンドン→ヘルシンキ間が諸税の低い「Band A」に適応されず、最終目的地の東京が判断基準になるので、「Band C」扱いになります。
イギリスから近隣諸国へ出発したら、次の目的地でもしっかりストップオーバーとして24時間以上の滞在するのがベターです。
まとめ
もしヨーロッパを周遊するなら旅程の最後にAPDが高額なイギリスを持ってくるな!例えば帰国前の最終国をフィンランドにするだけで、一人5万円も節約する事ができます。上級クラスだけでなく、エコノミークラスでもかなり高額になっているので、紳士の国を訪れた後は一旦税額が低く設定されている近隣諸国へ逃れた方が賢いです。