エバー航空とスターラックス航空ビジネスクラス比較:乗るならどちら?

台湾は大手航空会社が3社も拠点を置く、この規模の国であればとても稀なケースです。

しかも、この3社はフルサービスキャリア。

この中で2社を体験した結果、どちらも質が高く、サービスの競争が激しいと実感しました。

チャイナエアラインだけまだ未体験ですので、まずエバー航空とスターラックス航空のビジネスクラスを比較してみます。

対象路線は、東京⇄台北。

結論から言うと、スターラックス航空の方が全体的にクオリティが別次元だと思いました。

座席の快適さ、機内食、ドリンク、アメニティ、乗務員、ラウンジの6つで評価してみます。

①座席編:エバー航空が優位(東京⇄台北間の場合)

2025年6月現在、エバー航空は毎日5便の東京⇄台北間を運行しており、その内3便が成田⇄桃園(タオユアン)、他の2便が羽田⇄松山(ソンシャン)を就航させています。

全便、最新鋭のボーイング787-10機を投入し、長距離路線と同じスタイルの座席が導入。

幅がゆったりとして奥行きもしっかりある、全席通路側アクセスのスタッガード式。

エバー航空787ビジネスクラス座席
エバー航空787ビジネスクラス座席

ただし、日本の地方都市や、成田⇄高雄等の台湾の地方都市行きフライトに投入されているA321はリクライニング型シートで、ANA国内線のプレミアムクラスに似た様な座席になるので787と比較すると大分差はつくでしょう。

その反面、スターラックス航空はどの機材も全席フルフラットシートが確約されます。

東京路線では成田⇄桃園を毎日3便運行させていますが、その内2便は長距離用機材であるA350が投入され、夜のフライトは近距離路線用のA321になります。

A350は1−2−1配列で完全個室型でドアも付いているのでプライバシーはしっかり確保できます。

スターラックス航空A350ビジネスクラス座席
スターラックス航空A350ビジネスクラス座席

スターラックス航空のA321機はフルフラットにはなりますが2−2配列になるので、窓際に座る際は通路に出る際に隣人を横切る形です。

スターラックス航空のA350機であれば、ワイヤレスチャージ、大型テレビ、サイドランプ、ゼロ重力設定など、最新の機能が整っているのに対し、エバー航空の787機はシンプルで機能的だけど、全体的にゆったりとした広さを感じさせられます。若干、スターラックス航空A350機のシートは圧迫感を感じました。

「快適さ」だけで追求すれば、エバー航空の方が軍配が上がります。

②機内食編:スターラックス航空が優位

スターラックス航空の方がとても凝っていて、独創的で味も抜群でした。

台北の焼肉店胡同や、東京のすき焼き今半とのコラボメニューを事前指定できたりので楽しいです。

特にこの胡同焼肉(台北発のみ)は今まで食べた機内食の中で最も美味しいレベルだった。

エコノミークラスでもなんと事前指定ができます!

スターラックス航空ビジネスクラス機内食
スターラックス航空ビジネスクラス機内食

対するエバー航空は、鼎泰豐(ディンタイフォン)の小龍包がメニューにあったり、和食と洋食は全メニュー全く異なる前菜やデザートを用意したりしてオプションが豊富です。

ただし、あまり洗練されている感覚は無く、美味しかったですが「定番」という印象で特別感動はしませんでした。

エバー航空の和食オプション
エバー航空の和食オプション

デザートもスターラックス航空の方が上です。

食後に甘味類の他にフルーツとアメデイ製のチョコレートも用意されますが、エバー航空では甘味類のみになります。

スターラックス航空ビジネスクラスの和食デザート
スターラックス航空ビジネスクラスの和食デザート
エバー航空のビジネスクラス和食デザート
エバー航空のビジネスクラス和食デザート

③ドリンク編:スターラックス航空が優位

スターラックス航空は凄すぎます。

こんな短い日台路線でも、ドリンクメニューが非常に充実してあり、なんと12ページも!

オリジナルカクテル各種は特におすすめ。

その他、タピオカミルクティーや温かい小豆エッセンス、烏龍茶やコールドプレスジュース各種ととにかく選択の幅が半端無い!

スターラックス航空オリジナルカクテル
スターラックス航空オリジナルカクテル

エバー航空のドリンクメニューは「普通」でした。

長距離路線になると他社ファーストクラス並みレベルのシャンパンやウィスキーなどが提供されますが。

エバー航空のオリジナルカクテル
エバー航空のオリジナルカクテル

④アメニティー編:引き分け

両社とも日台路線ではスリッパ、大型枕、毛布が提供されます。

個人的には若干エバー航空の枕の方が好きですが、そこまでどれも大差は無いでしょう。

長距離路線で提供されるマットレスは日本路線では用意されません。

スターラックス航空日本路線ビジネスクラスの枕と毛布
スターラックス航空日本路線ビジネスクラスの枕と毛布
エバー航空日本路線ビジネスクラスの枕と毛布
エバー航空日本路線ビジネスクラスの枕と毛布

⑤乗務員編:スターラックス航空が優位

どちらもサービスのスピード効率が速くてプロ意識がとても高いです。

ただし、まだ新しいせいかスターラックス航空の方が一歩先を進んでいました。

例えば、往路の成田→台北行きフライトでは洋食のコースを指定したのですが、デザート時に和食のデザートも持ってきてくれました。

復路の台北→成田行きフライトでは、食後でもドリンクを推奨してくれて着陸直前までクルーにお世話になりました。

お陰で、スターラックス航空のオリジナルドリンクを沢山堪能できました(笑)。

エバー航空は、丁寧ですがどこかマニュアル化された感覚が否定できません。

期待通りのサービスと言うか、サプライズが無いと言うか(別にサプライズは求めていませんが、あると印象がかなり良くなります♪)。

⑥ラウンジ編:スターラックス航空が優位

こちらは両社の本家である台北・桃園空港のラウンジが比較対象です。

まずエバー航空は正直微妙!特にビジネスクラス専用のラウンジは狭く、座席が安っぽく、食事も特に感動せず(ハーゲンダッツアイスクリームを除く)。

個人的にはスターアライアンス系ラウンジの中ではかなり下の方です。

ただし、シャワー室は充実しているのでそこはポイントが高いです。

対するスターラックス航空は、ビジネスクラスラウンジなのにアラカルトダイニングが楽しめ、スイーツやドリンクは台北の人気店とコラボしているので質も高い。

ただし、第1ターミナルのラウンジは狭く、なんとシャワーはおろかトイレさえも無くラウンジ外へ出なければならないのがネックです。

もしスターラックス航空ラウンジを満喫したい場合には、第2ターミナルのラウンジを利用すると良いでしょう(第1と第2は繋がっているので歩くのが面倒くさくなければ価値あり)。

スターラックス航空ラウンジ内
スターラックス航空ラウンジ内
スターラックス航空ラウンジのオリジナル特製ラーメン
スターラックス航空ラウンジのオリジナル特製ラーメン
エバー航空ザ・インフィニティラウンジ内
エバー航空ザ・インフィニティラウンジ内
エバー航空のラウンジ飯は特に感動無し
エバー航空のラウンジ飯は特に感動無し

日系と比較

日台路線に限っては、座席の快適さや機内食は台湾系には敵わないでしょう。

JAL、ANA両社とも基本は2−2−2配列のフルフラットでは無い座席だし(まぁ、短い路線なので必要は無いですが)、機内食は和洋の2種類の選択で、ワントレイサービス(台湾系はコースで提供)。

飲み物の充実度に関しては例えばワインだけで判断すると日系2社とも赤白1種類づつですが、台湾系は赤白2種類づつの他に、ポートワインも提供。

唯一、ラウンジであれば日系2社の方がエバー航空の本家ラウンジよりは満足度が高いでしょう。

まとめ

エバー航空 スターラックス航空
座席 ☑️
機内食 ☑️
ドリンク ☑️
アメニティー 引き分け
乗務員 ☑️
ラウンジ ☑️

座席の快適さはエバー航空、アメニティーは引き分け、機内食、ドリンク、乗務員、ラウンジはスターラックス航空が優位でした。エバー航空もラウンジを除いては良いですが、スターラックス航空がずば抜けて素晴らしいだけ。スターラックス航空は新しい航空会社だけあり、ブランド力を築くためにとても頑張っている姿勢が伺えます。

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