どれだけアメリカに慣れていてもドキドキする入国審査。
アメリカは9.11事件の前から頻繁に訪れていますし、現地で4年間留学していたにも関わらず、いつも訪米する際は緊張感が伴います。
SNSでは入国拒否や別室送り等の報道が増えていますが、どうして厳しいのか、どこに気をつければ良いのかのコンセプトを掴んでおけば、そこまで怯える必要はありません。
会話が無い・質問がされない入国審査は一度も無い
今まで何十回もアメリカで入国審査を経験していますが、一度も質問が無いケースはありません。
アメリカでは対面で会話をしないと言うのは大罪に等しい(笑)ので、必ず何かしらのコミュニケーションが期待されます。
英語があまり話せない場合は、例えば「Hi, sorry but my English is not good」とパスポートを渡す時に事前に伝えるだけでも印象が異なり、優しく接してくれる可能性が高まります。
アメリカでは自発性がある方が尊敬されるので。

絶対に聞かれる2つの質問
ビザの種類によって聞かれる質問は異なりますが、今回は日本国籍保持者が最も一般的なビザ無しで入国できる短期滞在のVWP(Visa Waiver Program)で入国する際を想定します。
所謂、ESTAを事前登録して訪米するケースです。
必ず聞かれる質問は以下の2つです。
| ①滞在日数(How long are you staying?)
回答:〇〇Days、〇〇Weeks等 |
| ②目的(Purpose of your visit?)
回答:Sightseeing(観光)、Visiting Family/Friends(知人訪問)、Attending Conference(会議参加)、Business Trip(出張)等 |
特に、②は超重要です。
これだけははっきり答えられる様にしましょう。
個人的には上記2つ以外聞かれた事はありませんが、
入国審査官の一番の目的:不法労働をさせない事
である事から、数週間の長期滞在を予定していたり、少しでもアメリカで就労できる様な状況が考えられる場合、追加の質問が考えられます。
| ③ホテルの予約確認書(Any confirmation proof of your stay?) |
| ④帰り/アメリカ出国の航空券(Any return/onward ticket to the next country?) |
スクショで良いので英語記載のものを、聞かれたらすぐ見せられる様にしましょう。
しかし、③と④のどちらか、もしくは両方の証明が厳しい場合は以下のシナリオが想定できます。
・シナリオ検証:アメリカ滞在中の全行程のホテル予約確認書を持っていない場合
オープンな日程にしている場合、全滞在日程の予約確認書を保持するのは厳しいです。
知人宅に滞在する場合を除き、もし滞在中全てホテルステイであった場合、まずそれが実現可能な経済力の証明を求められる可能性が高いでしょう。
キャッシュレス化が進むこのご時世、現金を持ち歩くケースは少なっているので、例えば保有のクレジットカードや、最新の銀行残高照会のスクショ等を用意できれば更に◎です。
幸い、数字は万国共通なので英語も日本語も関係無い。
・シナリオ検証:アメリカ出国の日程が定まっていな場合
ダミーでも良いので事前にアメリカ出国が証明できる航空券の手配をしておくと安心です。
正規運賃であればキャンセル料がかからないチケットがあるので、高額ではあるけど後ほどキャンセルする事を前提にしておけば全額返金されるので失うものはありません。
出国であれば目的地はどこでも良いのでアメリカ→カナダ/メキシコの様な近場の片道航空券でもOK。
フリーランスのデジタル・コンテンツクリエーターは要注意
もう一つ、可能性の高い質問が:
| ⑤職業(What do you do for living?) |
会社の雇用者(Employee)であればそれ以上突っ込まれる可能性は低いですが、もしフリーランスや自営業者であった場合は注意が必要です。
特に、ノマドと呼ばれる、旅行中も仕事をデジタル世界で引き受けるスタイルの方々。
ブロガーやユーチューバーもこれにひっかかりそうです。
厳密には、アメリカ滞在中に案件を引き受けて報酬が発生した場合は、アメリカの納税義務対象です。
アメリカに限らず、基本どの国でも当てはまるのですが、特にアメリカは厳しいと想像します。
無職の方は、「アメリカで絶対に労働しねーぞ」と証明出来る様に確実に③と④の両方と、経済力が保証できるものを用意しておきましょう。
まとめ
以上、アメリカ入国の際に想定される5つの質問を検証してみました。
自分が審査官になったつもりになれば、個々の状況に応じてどの様なシナリオが発生するか想像しやすいと思います。
入国審査官も悪魔では無いので、例え英語が得意では無くても誠意があれば伝わるはずです。






