航空会社:日本航空(JAL)
便名:JL 740
フライト区間:デリー→成田
フライト利用日:2017年6月28日(水)
予定出発時刻:19:35発
実際の離陸時刻:20:12発
予定到着時刻:翌07:25着
実際の着陸時刻:翌07:22着
時刻表上のフライト時間:8時間20分
実際の飛行時間:7時間40分
機種:ボーイング787-8
利用クラス:エコノミー
座席番号:49A
機材番号:JA844J
機材導入日:2016年5月26日
5か月ぶりのJAL。前回はビジネスクラスで帰国し、今回はエコノミークラスで。同じく、アラスカ航空のマイルを購入し、特典航空券にしました。この方法が一番安いのです(特に片道だけの場合や上級クラスを利用する場合)。
デリー空港のJALチェックインカウンターはエコノミーが2つ、ビジネス・プレミアムエコノミーが2つの合計4つです。使用機材はB787-8と中型機ですが、機体あたり、全クラス合計して161席と世界で最も座席数の少ないB787-8旅客機です。参考までに、ANAの同機材も同じくゆったりとしてJALより若干多い169席、エアインディアだと256席もあります。エアインディアの場合、ビジネスがたった18席しかなく、その分エコノミーが多くなっているのですが。
2時間前に空港に到着しましたが並んでいるのはまだ数名でした。日本人の係員もいて、心強いです。それにしても、JALのスタッフさんは本当に丁寧ですね。インド人特有のきつさが全く感じられず、とても柔らかい。チェックインカウンターでは日本語も混じりながら一つ一つ細かく対応します。マニュアルだとは言え、この徹底教育は凄い!是非この日本式サービスを他の企業に売りにした方が良いと思うぐらい。海外でもチェックインカウンターからこれだけ安心感を与えてくれる航空会社はJALが一番だと思います。
JALはいつも1番ゲートに駐機していますね。デリー空港の国際線が発着する第3ターミナルは世界有数の巨大ターミナルで、端っこの方になるととても長く歩きます。この面倒くささを省いて、最も出国審査に近いこのゲートを利用してくれるのは嬉しいサービスです。
搭乗アナウンスは定刻通り。インド人のスタッフが日本語でもしっかり行います。
この時の機材はまだ導入してから1年ちょいしか経っていない新型機。
座席は49A。エコノミーはたった11列×8席の88席しか無いので、何だか特別感があります。今回JALを選んだのは、JALのB787機のエコノミーは世界で唯一、横が8席しか無く、他社はすべて横9席となっています。それだけゆったりとしているという事。
そして、前幅も33インチ(約84センチ)と業界水準の32インチ(81センチ)よりも広くなっています。なので、今年も見事世界最大のエアラインサービスのリサーチ会社、スカイトラックスよりエコノミークラスのシート部門で世界一を受賞しました。昨年2016年はアシアナ航空でしたが、その前年の2015年もJALが優勝しています。
シートに近づくと、本当に普通のエコノミーより広く見えます。
そして、実際に座ってみると。。。
前も横も広い!
プレミアムエコノミーと言われても驚きません。そうなると、プレミアムエコノミーはミニ・ビジネスクラスですね。
こう見ると、かなり優れたシートです。
定刻通りにドアクローズ。離陸まで、順番待ちで結構時間が掛かりました。
以前も思いましたが、JALって離陸後ベルト着用サインが消えるまで他社と比べると長い気がします。かなり安全を優先していると思いますが、これって乗客の安全よりもクルーの安全を重視しているかな。もちろん、クルーは命ですが、本気で水平飛行になるまで点灯している必要はあるかな、とも思いました。
なので、実際にサービスが開始するまで離陸後30分とか平気でかかります。 ドリンクサービス。梅酒のロックと、JALオリジナルのキウィジュース、スカイタイムを頂きました。スカイタイムは結構好きな飲み物です。おつまみはあられミックス。
次に楽しみにしていた食事タイム!今まで写真でJALエコノミークラスの機内食を拝見すると品数も多くてボリュームもあり、是非一度試したかったのです。前回ビジネスクラスに乗った時にはデリー発でもとても機内食の質に感動したので、今回も同じ期待が待っていました。 機内食メニューは:
鶏のから揚げと玉子炒飯 又は スパゲッティラタトゥイユソース
海老のキッシュ
そば
フレッシュフルーツ
パイナップルクランブルマフィン
味噌汁
メインは鶏のから揚げを選択しました。スパゲッティも美味しそうでしたがベジタリアンだったのでちょっと物足りない。
イメージ通り、色々な種類の食事がトレーに載って、カラフルでかなり興奮しました。
が。
手を付けてみたら期待外れでした。ごめんなさいJALさん、はっきり言わせてもらいますが、これにはショックです。
理由は:
〇前菜にキッシュはあり得ない!キッシュはアツアツで食べるものであり、冷えていたら不味いのとそもそも前菜としてはどうかと。海老はプリプリしていただけに勿体ない。シンプルに海老のマリネとかだと感動するのに。たぶん、「インド=生野菜ダメ」というイメージが染みつき、極力サラダから離れようとする意図が感じられます。あと、あまりこういう事言いたくありませんがキッシュの下の敷かれた恐らくディスプレイ用のレタスが傷んでいました。。。無ければよいのに。
〇メインの鶏のから揚げと玉子ご飯は不味くは無かったけど、味が全然無い。恐らくケータリング会社に極力塩分を控えめにする様に指示しているのだと思うけど、これは理解できます。普段インドの食事はインド料理を始め西洋料理にしても、味がとても濃くしつこいのが当たり前。これだと日本人に合わないから、きっと配慮されているのだと思うけど、バランスは難しいよね。濃いよりは良いですが。あと、この機内食に限った事では無いですが、日本米って実はあまりアツアツの機内食として合わないかもしれません。逆に弁当スタイルみたいに冷めて食べた方が美味しいかな。個人的な好みですが。
〇デザートだと思われるパイナップルクランブルマフィンはパサパサしていた。というか、デザートにマフィンってどうよ、と言いたくなりました。炭水化物の塊で重いし、どちらかと言うと朝食かスナックでしょ。せめてブラウニーとかの方が良いのでは無いか?これは一口だけ手を付けてあとは残させて頂きました。
という訳で、唯一楽しめたのはそばと味噌汁。あとは無難のフルーツ。何だか勿体ない。もうちょいメニューを一工夫をすれば、これだけのバラエティーと量があればかなり豪華なエコノミーの機内食になるのに。JALさん、考え直して下さい!
食後、トイレを拝見。エコノミーでも、歯ブラシセットが千代紙の上に並べられていました。おむつ交換台があったのは驚きでした。
座席に戻り、少し寝る事にします。この時点で離陸後2時間となっています。到着2時間前には朝食が配られますので、実質寝られるのは3時間少々となります。
Zzz
九州あたりの上空で照明が。乗客には、おにぎり🍙が配られました。
袋の中には、小さな練り梅と青菜の2種類が。そして、小さなプラスチックケースには、鶏団子煮、こんにゃく煮、玉子焼き、そして青かっぱの4点。これは普通に美味しかった。逆にこういうのを夕食にしても良いと思いました。日本を離れていると、こう言うシンプルな食べ物が一番懐かしくなりますね。
コーヒーの味にはうるさい日本人。エコノミーでも、インスタントでは無く、淹れたてのコーヒーを提供してくれると嬉しいですね。
それにしても。。。このおにぎりセット、温める必要の無い食事である事とただ使い捨ての袋を配って終わりなので、わざわざ到着2時間前では無くもう少し遅くても良いのでは無いかと感じたのが率直な意見です。夜行便は少しでも睡眠時間を長くするのが大切なので、別に到着1時間前でも良いのでは無いかと思います。
ANAも成田到着2時間前に朝食が提供されますが、この場合はトレーが提供されて温かい食事が提供されるので、忙しさが違います。うーむ。ビジネスクラスでもウェルカムドリンクが提供されなかったり、離陸からサービス開始まで時間が長かったり、シンプルなサービスでも着陸よりかなり前から提供するなど、何だか乗客重視よりもクルーの都合重視と感じるのは私だけでしょうか。
梅雨前線の影響で成田周辺は曇っていました。
<JALエコノミークラスの印象>
デリー発の機内食とクルーのサービスのペースには少々疑問を感じる事はありますが、全体的にとても手厚く良いサービスを提供し、安心感はどの航空会社よりもあります。そして、何といってもJALの強みはシートの快適さ。B787だけでは無く、大型のB777もエコノミーは横10席が一般的になってきている今、JALは昔ながらのゆったりとした横9席を保持しています。デリー空港のインド人地上係員もとても丁寧で日本人的だし、しっかり教育されている事が伺えます。やはり日本を代表する老舗エアライン。世界的にエコノミーがどんどん狭くなるトレンドがある一方、時代に逆行して(良い意味で!)シートをもっと快適にさせるJALには脱帽です。このままこの快適なシートの提供を続けられる事を願います!