ヨーロッパは西欧・中欧をほぼカバーしていますが、その中で一番思い出深い国が2つあります。
それはルーマニアとノルウェーです。
ノルウェーは何といっても大自然が美しく、素朴。
西欧では数少ないEUに非加盟国で、それは豊かな自然(水産物も含む)を守るためで、ここを訪れるとその気持ちが良く理解できます。
ちなみに、西欧の主要国家でEU非加盟は他にスイスとアイスランドのみです。
アイスランドはまだ行った事無いのでとても興味がありますが・・・
ノルウェーは1998年、99年に続けて家族旅行でベルゲンを訪れていますが、今回も同じ目的地。
ベルゲンはフィヨルド観光の起点でもあり、ベルゲン自体も海に面したとても美しい街です。
ベルゲンとその周辺は年間の降水量がとても多い事で知られています。
一年の中で300日は雨が降ると言われ、なかなか良い天候に恵まれません。
前回は2回とも雨が降り続いて寒く、青空を見せた事はありませんでした。
今回は良い天候に恵まれる事を願っていたら、5月中旬からずっと高気圧に覆われ、一滴の雨も降らなくずっと快晴な日が続いていると現地の友人から連絡がありました。
5月としては史上最高気温も更新。
こちらの訪問予定は6月8日だったので、お互い、恐らくこんなに良い天気は続かないだろう、とちょっと悲観的になっていたところ、何時まで経っても高気圧は停滞し、幸い訪問予定日まで晴れていてくれました!
そして予定していた1泊2日のハルダンゲル・フィヨルド周遊旅行最中は無事良い天気に恵まれ、しかも暖かかった。
ルートは以下の通りです。
友人が住んでいるのはベルゲン市街より少し南下した場所にあり、空港に近い場所。
そこから、北部ルートからスタートし、ハルダンゲル・フィヨルド沿いの名所を巡る旅です。

ベルゲン郊外を出発するとすぐに山道になります。
1時間ぐらい走り、小さな平原地帯に入ると右側にひと際目立つ教会がありました。
オールランド村(Årland)にある、1851年に建築されたサムナンゲル教会から写真のスタートです。

ノルウェーの宗教は福音ルーテル教。
プロテスタントの一派で、簡単に言うとシンプルな「愛」が教えです。
なので、ノルウェーの教会は何処も内装もシンプルです。


サムナンゲル・フィヨルド
教会のすぐ先にフィヨルドに差し掛かりました。
これがサムナンゲル・フィヨルド(Samnangerfjord)です。
湖の様に見えますが、これはフィヨルドで「海」です。
波も無いのでそう感じませんが、海藻がしっかり生えています。

綺麗だったので、ここで国道から少し離れて岸へ行ってみました。



ここから先はまた山岳地帯に入ります。
途中、滝が見えました(が、滝は何処にでもある!)。


スタインスダール・フォッセン
ノールハイムスン(Norheimsund)に近づくと、手前に観光名所のスタインスダール・フォッセン(Steinsdalsfossen)に辿り着きました。
ノルウェー語でFossenもしくはFossは滝を意味します。


この滝は歩道があって、裏側へ行く事ができるのです。




麓に、昔ながらの電話ボックスがありました。
友人曰く、これはあくまで文化遺産として残しているだけで、実際電話は利用できません。
日本も昔はこのような電話ボックスが沢山ありましたね。
ノルウェーの方がシンプルでお洒落だけど。

ここで初公衆トイレ使用。
市内だと、利用するたびにNOK 10(約135円)かかるけど、地方の観光地は無料のトイレが多かった。
しかも清潔!
紙もあるしドライヤーまでありました。

ノールハイムスンから、国道はハルダンゲル・フィヨルド沿いを走ります。
このフィヨルドはかなり広いです。
ウィキペディア情報によると、世界で4番目に長く、ノルウェーでは2番目に長いフィヨルドです。
ちなみに、フィヨルドとは、昔氷河によって削られた谷で、そこに海が入り、険しい渓谷になっている地形を指します。
ハルダンゲル・フィヨルド

ノールハイムスンから、ハルダンゲル・フィヨルドに差し掛かるハルダンゲルブリッジ(Hardanger Bridge)まで走ります。
橋の地点手前、深いトンネルの中になんとラウンドアバウトがありました!
こんなの初めて見た。

トンネルを抜けるとすぐにハルダンゲル・ブリッジです。

ヴォーリング・フォッセン
ハルダンゲルフィヨルドの先は支流の様にフィヨルドが更に細かく分かれます。
その中の一つ、アイドフィヨルドを奥へ奥へと進むと、いっきに高原地帯に差し掛かります。
その高原地帯から流れ落ちるがヴォーリング・フォッセン(Vøringsfossen)。
滝の落差は142メートルもあるので(ちなみに華厳の滝は97メートル)、結構な迫力です。
この滝、観光方法が2つあって、手っ取り早いのは高原まで車で上ってそこから眼下に眺める滝。
もう一つの方法は、国道から滝の落下地点付近まで往復約2時間程トレッキングをして訪れる方法。
今回は時間が限られていたので、上の展望台から眺める事にしました。
景色も抜群です。








この後、同じ道を引き返し、アイド・フィヨルドへ戻ります。
途中、古い無人の集落があり、車で移動の際には「Museum」の看板が目印です。
最初はこんなところに博物館?
と思い、走行中至る所で同じ看板があったので興味本位で寄ってみたら、奥に進んでいったら昔ながらの家がありました。
どうやら古い民家の集まりの事を「Museum」と言うそうです。
18世紀に栄えたモーボーダーレン(Måbødalen)村です。
6つの古民家が谷奥深くに残されています。



アイド・フィヨルドの街
アイド・フィヨルド(Eidfjord)の街は素敵なアイドフィヨルド最奥の集落で、訪問時には巨大なクルーズ船が停泊していました。
ここで、タイ料理のテイクアウトで昼食としました。
値段が高くて味もガッカリしたのは以前の記事で少し触れました。



ソール・フィヨルド
先ほど来たハルダンゲル・ブリッジ付近からは南下します。
今度はハルダンゲル・フィヨルドから細くなった支流の様な、ソール・フィヨルド(Sørfjord)で、この道は絶景です。
反対側の山にはまだ厚いフォルゲフォンナ氷河があり、フィヨルドの地形もとても険しくなります。
そのわずかの狭い平坦な場所があると、村や集落があります。
この辺りは「ノルウェーのフルーツ庫」とも呼ばれ、果物が育ちやすい気候だそうです。
まずキンサルヴィク(Kinsarvik)を通過。
ここで可愛いノルウェー童話には欠かせないトロールの像があったので、是非一緒に記念撮影をしました。

トロールは、「森の妖精」です。
天狗の様に鼻が異常に長く、足も巨大。
ただ、馬鹿だそうなので愛嬌はとてもある。
可愛いです。是非存在を信じたいですねぇ。
トロール像の横には、この地域では最も古い建物、キンサルヴィク教会があります。
何と建設されたのは1160年!


この先、地形は険しくなります。

途中、良心市がありました。
生絞りのリンゴジュースが販売されていて、小さいボトルのものはクーラーボックスに丁寧に入っており、これは凄く美味しかったです。
この日の気温が30℃近かったため、喉の喝に良かった。




ウレンスワン(Ullensvang)には、1250年建設の古い教会がありました。
石造りです。



ウレンスワンを過ぎると滞在予定のホテルがあります。
場所はティッセダール(Tyssedal)で、その名もティッセダールホテルそのまま。

ここではシングル2部屋を確保。
部屋は、裏山に面しているのとフィヨルドが望める表に面している2種類ありますが、幸いにも自分の部屋はフィヨルド側。
部屋はシンプルで清潔。


夕食はホテルで。
メインは3種類から選べ、自分は地元のフィヨルドで捕れたタラのステーキ。
友人はチキンの胸肉を。
インドの内陸から来たので、久しぶりの新鮮な魚には感動しました。


これだけだと腹がいっぱいにならないので(パン類も付かない)、デザートを頼みました。
温かいチョコレートケーキにバニラアイスにストロベリークーリが掛かったもの。
美味しかったです。

この日は沢山訪問したので、部屋で疲れを癒す時が嬉しかった。
友人はずっと運転していたのでもっと疲れているはず。
本当に感謝です。
真夜中。
午前2時頃にふと目が覚めました。
窓の外を見渡すとまだ明るい!
ノルウェーでもかなり南の方なので、まさかこんなにずっと明るいとは思いませんでした。
一応日の入りは午後11時台、日の出は午前4時台ですが、空はその間も少しの明るさはあるそうです。
ただ、この時期平年よりかなり暖かく、エアコンの無い部屋で自分はパンツとTシャツ一枚だけで寝ていましたが、これでも暑いぐらいでした。
でも、フィヨルドの反対側の山には麓にも雪が少し残っているこのコントラスト。
面白い体験でした。

朝。
実は腹がめちゃ空いています。
それもそうです。
先日の朝食はサンドイッチ一個とスモークサーモン、昼食は半人前のタイ風麺スープ、そして夕食はタラのステーキとケーキだけ。
前回も触れましたが、ノルウェーは物価が凄く高く(日本の2.5倍ぐらい)、財布のひもがかなり固くなってしまうのです。
朝食は嬉しい事に宿泊代金に含まれている。
もう恥を忘れてたらふく食べました!




決して豪華な内容では無いですが、これまた素朴で美味しいものでした。
やっぱりヨーロッパのパンは最高!
ノルウェーはブラウンブレッドが一般的だそうです。
そこに、ほんのり酸味と甘みのあるブラウンチーズを乗っける。
このブラウンチーズはノルウェーの特産品だそうです。

お代わりも是非しました。
昼食代わりに(笑)。

ホテルをチェックアウトし、ソール・フィヨルドを南下します。


サンヴィン
この地域の主要の街、オッダを過ぎると、フィヨルドから川の景色になります。
景観の美しいサンヴィン(Sandvin)村に到着です。
どこから撮影しても絵になります。




更に南下を続けると、巨大な滝に差し掛かります。
これは国道の間近で、道路を歩くと水しぶきでかなり服が濡れます。
ラテ・フォッセン
滝の迫力は凄いです。
高さは165メートルもあり、音も凄い。
土産物などを販売している休憩所があり、そこから少し岩山を登る事ができます。




滝観光の後は、ベルゲンへ戻ります。
同じ道を引き返し、オッダを経由。
このオッダ、工業的な街ですが、フィヨルドの最奥に位置してここも絵になります。

オッダから先は、フォルゲフォンナ氷河の真下に掘られた長いトンネルを走って反対側へ向けます。
ここから、天候が曇気味になりました。
友人曰く、3週間ぶりの曇の天気だそうです。
どうやら、天候の予報だとこの日の晩から暫くず~っと雨の天候に戻るそう。
そう、高気圧最後の時にノルウェーを訪れられたのです!
フューレベールグ・フォッセン
ベルゲンへ向かう時の最後の観光地が山の上から道路の下に流れる滝、フューレベールグ・フォッセン(Furebergsfossen)。
ラテ・フォッセンの方が勢いがありますが、これはもっと横が広く、岩の斜面をなだらかに流れる感じで違う良さがあります。
驚く事に日本語での旅行記があまりないので、ここを訪れる日本人旅行者は少ないかな。



この辺りになるとハルダンゲル・フィヨルドの入口で、河口(海口と言うべき?)が大分広くなってきています。
「海」に居る事に実感がします。
ここから先、フェリーを2回利用します。
車ごと運び、最初のフェリーは20分間の移動、そして2回目は10分間の移動です。
厳しい地形でなかなか橋を建設しづらい環境だと思います。
なので、フェリーはこの辺りは網の様に航路があります。



2回目のフェリーの出発を待つとき、キオスクでランチとしました。
とは言ってもアイスクリーム一本ですが(笑)。
400円のアイスクリームか、1400円のシャワルマのどちらを選べとしたら、少しでもランチを節約してその分夜美味しいもの食べたい。
ファントフト・スターブ教会
ベルゲンの友人宅の近くに、古い教会のレプリカがあります。
ノルウェー伝統建造物であるスターブ式で、実に釘を一本も使用しない方式。
ファントフト・スターブ教会(Fantoft Stavkirke)はオリジナルはソグノという場所に1150年に建てられ、破壊される恐れがあったので1883年にベルゲン郊外のファントフトという場所に移されたのですが、悲劇が。
1992年の6月、ノルウェーで当時流行った「ブラックメタルグループ」の一バンドがこの教会を焼き討ちに。
日本で例えるならヘビメタグループが神社を焼くような感覚で考えられませんが、このブラックメタルの各バンドは基本いわゆる悪魔信仰を崇拝して反キリスト教だった(後に自殺するメンバーもいる)。
しかも、教会の焼き討ちはここだけでは無く、ノルウェー各地で行われた。
こんな平和な国ノルウェーでこんな事が起きるとは・・・
1997年に以前と同じ様に建てて今に至っています。
森の中に静かに佇み、駐車場から少し歩道に沿って丘を登ります。





ベルゲン
そして、夕方からはベルゲン!
20年前の思い出がある街。ここは本当に美しい街だと思います。
中心部は結構変化して、観光客が増えた事に驚きました。
特に中国人凄い!
フィッシュマーケットも中国語で表示があったりするし、あの静かな穏やかな街から活気がある様に感じました。
当時、日本人の観光客を結構見かけましたが今は中国人に代わってきていますね。



世界遺産である、ブリッゲン(Bryggen)地区を散策しました。
この辺の建物は昔ながらです。



夕食はブリッゲンにある、ブリッゲロフテット(Bryggeloftet & Steune)・レストランを友人が奨めてくれました。
伝統的なノルウェー料理のレストランで、友人も何度か過去に来た事があるとか。

レストランはもの凄く混雑していて予約無しだと厳しい様だけど、辛うじて2席のテーブルだけ運良く空いていました。
ここでは珍しいトナカイ肉のステーキを注文しました。
焼き加減も聞いてくれ、ミディアムをお願いしました。


味は、臭みの無い牛肉という感じで脂身も少なく、自分にとって最適な肉でした。
ちょうど良い柔らかさで久しぶりにプレミアム的な食事でした。
他のレストラン同様付け合わせにパンやバターが無かったのですが、その代わりに焼きたての伝統的なジャガイモのボールみたいなのが一緒に提供され、これがまた新鮮で美味しかったです。
デザートはクラウドベリーの「パフェ」を頼みました。
どんなのが出てくるかと思えば、アイスクリームのケーキにベリーのソースが掛かったもの。
なかなかの味でした。

雰囲気も良かったのですが、完全に満席の上にウェイター・ウェイトレスの数が少なく、テーブルにあまり来なかったので待つ時間がかなり長かったです。
これだけ繁盛しているのだからもっとスタッフ数増やしても良いと思う。
総合的には最後の良い思い出でした。
ノルウェーは人生に一度は訪れたい場所!
旅行に関しては、人それぞれ好みがあると思います。
綺麗な海を求める者、歴史的建造物巡りを求める者、或いは有名高級リゾートでバカンスを求めるもの。
僕は山が好きなので、山好きとしてはこのノルウェーは大のお薦めです。
スイスを初訪問した時も美しさに感動しましたが、ノルウェーのもっとワイルドな景色を観てからは更に感動が膨らみました。
まだアイスランドへ行っていないので、もしかしたらアイスランドの方が更に更にワイルドで感動するかもしれませんが・・・
今の時点ではヨーロッパの中では一番お薦めしたい旅行先です。
今回、ノルウェーを再訪問できる機会ができて本当に良かった。
自然だけでは無く、国民の暮らし方もとても素敵。
豊かな国だけど暮らしは一般的にシンプルで環境へとても配慮されている。
地球に優しい、理想的な国です。







