隣席ブロックは上級会員として最も美味しい(隠れ)メリット
実際あまり公表されていませんが、上級会員(JALはワンワールド・サファイア;ANAはスターアライアンスゴールド以上)の場合、自社便利用の際に一定条件が合えば隣の座席をブロックしてくれます。
その条件とは:
・満席では無いフライトでそこそこの空席がある
満席な場合には隣席を空ける事は不可能なので、あくまで指定のクラスに空席がちらほら確認できる場合の便にこのサービスを受けられます。
隣の座席が空くという事は、かなり移動のストレスが軽減できるでしょう。
特にエコノミークラスでは。
筆者の様に窓際が好きな人間にとって、隣を気にせずいつでもトイレへ行けるというのはとても気が楽です。
さて、その隣席ブロックは確約できるものではありません。
実現には少しコツが必要になるかも。
予約時には隣席ブロックされない;出発72時間〜24時間前に行われる
予約時には航空会社もそのフライトの混雑具合が把握できないので、出発間際の予約で無い限り、隣席ブロックは行われません。
隣席ブロックが行われるタイミングは混雑具合にもよるかもしれませんが、概ね出発72時間〜24時間前が適切です。
個人的な経験からJALは出発72時間前〜24時間前、ANAは出発24時間前に、ブロックが確認できました。
3つの重要ポイントを記載します。
①前方座席は人気なのでキャビン中央〜後方がおすすめ
通常前方座席は上級会員専用に事前に解放されていますが、到着時に早く降機して入国審査をいち早く済ませたい乗客が多いので、人気があります。
そのため、例え隣席ブロックが行われるはずでも、既に隣が別の乗客によって指定されていればブロックは行われません。
最初から中央か後方座席を指定しておけば、ブロックが行われる時間までに隣が空席である事が可能性高いです。
②確保するなら窓際希望でも通路側座席を(2席並びの場合)
一般的に長距離路線になればなるほど、窓際よりも通路側の方が埋まる傾向があります。
特に出張者の方々はデフォルトで手配先が通路側を選択するケースが当たり前。
そのため、窓際が希望でも、通路側を先に確保しておいた方が隣を指定される可能性が低くなる。
これはあくまでJALのボーイング787機の様な2-4-2配列で2席並びがあった場合です。
JALの777/エアバスA350やANAの777/787は3-3-3と3席並びになる場合には、どちらにしてもブロックしてくれるのはあくまで隣席だけなのでそれを跨いだ座席は普通に誰かが座る可能性が高いです。
これらの機材でも機内後方は狭くなるため2席並びになるのでチャンスはあります。
③最初から隣席が空いている座席を指定
当たり前ですが、予約時に隣席が空いていない座席を指定をしたら意味が無いので。
当初は隣席が空いていたけど暫くしてから確保されてしまった際には、隣席がある別の座席を再指定すれば良いだけ。
隣席ブロックされたか確認する方法は2つ
①無料バージョン(JALのみ):航空会社のホームページで新しく予約する際のシートマップと、予約管理画面のシートマップを照らし合わせる
JALの場合は、新規予約する際のフライト選択画面にシートマップを表示させる事ができるので、便利です。
そのシートマップと、予約済みの航空券が表示される予約管理画面のシートマップに、違いが見つかるはずです。
まずは、新規予約の際のシートマップ。
この際、通路側53Cを指定しましたが、隣の53AにXマークが付いています。
これだけだと、隣席ブロックなのか、新たな乗客が指定したか区別が分かりません。
次に、自分の予約管理画面から「座席の再指定」をクリックしてシートマップを表示させます。
隣の53Aは指定可能座席となっています。
先程の新規予約する際のシートマップでは53AはXマークになっていたので、この座席は事前にブロックがされている事が把握できます。
残念ながらANAのホームページからは新規予約時に予約前のシートマップは表示されないので、確認が難しいかもしれません。
②有料バージョン:ExpertFlyerを利用する
シートマップを確認できる最安値はベーシックプランで月々4.99米ドル。
空席情報やシートマップの確認にはとても便利なサイトです。
そして表示されるシートマップ(上記該当便)はこちら。
赤枠が筆者の座席53Cの隣、53AがXマークで表示されブロックされているのが確認できる。
その他黒枠の座席も隣がブロックされている(46C、48C、58D、58G)。
この様にExpertFlyerで確認するともっと細かく分析する事ができます。
重要:必ず上級会員のマイレージ番号で登録する事
予約と同時に上級会員のマイレージ番号を登録しておきましょう。
筆者の場合、JALのマイルを利用してJAL特典航空券を発券しています。
ところが問題がありました。
筆者はJALの平会員。ステータスはありません。
しかし、同じワンワールドアライアンスのカタール航空で4年前にステータスマッチをして取得したサファイアステータスを維持しているので、こちらの番号を登録する必要がありました。
JAL会員として発券している場合にはアプリでもオンラインでも他社の会員番号を受け付けず、あくまでJAL会員のままで登録されるので、コールセンターへ電話してマニュアルで変更しなければなりません。
一度カタール航空の会員番号が反映されれば、自動的にステータスを読み取ってくれるのでJALが座席解放する74時間前と同時に隣席がブロックされるのを確認できました。
筆者の直近の経験だと勝率100%
過去2年間、推定搭乗率8〜9割のフライトでJALが3回、ANA1回全て100%の勝率で国際線エコノミークラスの隣席ブロックが実現されていました。
しかもどちらも自社の上級会員では無く、同一アライアンスで他社の上級会員として登録。
運が良かっただけかもしれませんが。
同じフライトで一緒だった高校時代の友人はJGC会員であったにも関わらず、前方の座席を指定していたために隣席は埋まりやすくなり、ブロックは実現できていませんでした。
まとめ
座席の隣席ブロックは上級会員として最も美味しい待遇の一つ。実現すれば長距離フライトになるほど快適レベルが大幅にアップします。隣席ブロックを期待するにはある程度のコツがあり、確認作業が必要になるので面倒臭いけど2席占領できる贅沢さには敵わないかもしれません。