概要
搭乗総合評価:95点
感想:シートの座り心地が若干微妙だった以外は、国内線仕様機材とは思えない程、座席の設備やエンタメが充実して細かい配慮が沢山工夫されていた。脱帽!
<利用詳細>
| フライト利用月 | 2025年12月 |
| 予定出発時刻 | 15:00発 |
| 実際の出発時刻 | 15:01発 |
| 予定到着時刻 | 17:55着 |
| 実際の到着時刻 | 17:47着 |
| 時刻表上のフライト時間 | 2時間55分 |
| 実際のフライト時間 | 2時間46分 |
| 座席番号 | 55K |
| 機材 | A350-900 |
| 機材番号 | JA01XJ |
| 機材導入日 | 2019年6月11日 |
<チケット代>
総額12,450円
搭乗記
| この記事は体験の全て語ります。
同区間をANAの普通席と比較した記事はこちらです。 |
出発空港での体験
・スムーズな搭乗手続き
筆者はステータスを持っていないので、搭乗グループは3に属していました。
普通席は飛行機の左半分と右半分にドアが分かれたのが面白かったです。

キャビンの内観と座席の印象
・ややこしい名前のクラスJを通り過ぎる
全般的にビジネスクラスの事を国際的に「J Class」と呼ぶのでJALのクラスJはややこしい!
JALのクラスJはプレミアムエコノミー扱いに近いので、ビジネスクラスに間違える外国人旅行者はとても多いです。
そのため、普通席と比較して座席が若干広い以外に一切の特別待遇が無いクラスJは期待を裏切るので、名称を変えるべきだと僕は思いまーす!


・普通席は国内線仕様機材とは思えない程充実している!
いや、これは本当に目から鱗です・・・
国内線仕様なのに、シートピッチは欧米系航空会社の長距離仕様機材と同じ!
国内線仕様なのに、シートテレビが付いている!
国内線仕様なのに、調整可能な快適なヘッドレストが付いている!
これ、普通に国際線仕様として運行しても全然アリです。







・エアバスA350はボーイング737や787の定番シートより座席が広い
エアバスA350はライバルのボーイング787と同じ3−3−3座席配列が一般的ですが、前者の方が胴体の幅が広いので座席も若干広くなります。
ANAのボーイング787-10普通席より、こちらJALのA350-900普通席の方が横幅2センチ程広かったです。

・座り心地はLCC感ある
唯一の気になった点と言えば、座席の座る部分が革張りもしくは合皮でつるつるしている事。
お尻がキュッキュするので座り心地がそこまで良いとは言えませんでした。
・空気孔は無い
最近の航空業界のトレンドでは調整可能は空気孔を付けない事。
これは残念です。
JALに限った事では無いですけどね。
これで体温調整ができるので是非復活させて欲しいです。

座席の設備
・快適性を追求したシート
各座席、シートテレビの他にUSB-A電源とPC電源が便利な前方座席に設置されています。
PC電源は他社では座席間の3席あたり2つのみしか設置されていない場合もよくみられますが、皆が使いたい場合誰かが犠牲にならなければいけないのですよね。
その様な心配が無く、全席に設置されているのは嬉しいです。



シートポケットは下と上の両方にありますが、上部は雑誌などの書籍専用、下部は従来のゴム式で小物入れ用のポケットが更に2つ用意されています。
テーブルは折り畳み式でカップホルダー付き。

可動式ヘッドレストは結構ありがたいです。
左右だけで無く、上下にも動きます。
本来であれば中・長距離仕様機材にしか見かけない設備なので、これを国内線仕様機材に導入するとは脱帽です。


エンターテインメント
・イヤフォンが意外に上質?
無料イヤフォンが提供されます。
一見安物に見えますが、耳に当てはめると結構音響効果がしっかりしていて、聴き心地よくエンターテインメントを満喫する事ができました。


・短時間フライトなのにチャンネルはかなり充実!
2025年12月時点、国内線仕様のA350機で一番フライト時間が長いのが羽田⇄那覇になりますが、それでも3時間以内。
しかし、映画やTVドラマ、ドキュメンタリーなどチャンネル数はとても充実しています。



このフライトでは2つの映画を堪能できました。
一つはたった11分のスペインコメディーの「大人たち」と、クレヨンしんちゃんの最新映画「超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ」を観ました。
特に後者は筆者が19年間暮らしたインドが舞台という事で、とても興味津々です(後で感想を述べます)。


・JALの本気①:重要なアナウンス以外は画面が中断されない!!!
このフライトでスゴイと思ったのが、離陸や着陸時の重要なアナウンス以外、なんとテレビを観ていても画面が中断されず、そのまま流してみる事ができる!
その際、アナウンスはあくまで機内に流れるだけで、イヤフォンからは制御されます。
なんと素晴らしい!
特に短い国内線でアナウンスのたびに中断されては、プログラムが終わらない可能性が高くなります。
JAL国際線でこの配慮は無かったので(最新鋭のA350-1000を含む)、ここまで国内線で細かい気遣いをする姿勢はスゴイと思います。
・JALの本気②:別のフライトで使用できる「レジュームコード」が発行される!
もう一つの細かい配慮がもしプログラムが終わらずに途中で中断してしまった場合、次回のフライトで続きから始められる様にレジュームコードが発行されます。
例えば行きのフライトで最後まで観きれなかった映画を帰りのフライトで観たい場合、「あー前回どこまで観たっけ」と迷わずに済むのです!
これは面白い仕組みで初体験でした。

・フライトマップはインタラクティブでは無い
JALのフライトマップは独自のシステムを使用していて、画面タッチで地図を自由に操作できません。
例えば今どこを飛んでいるかもっと細かく知りたい場合、ANAの最新鋭機材であれば指を使ってズームインしたり、角度を変えたりと自由自在に確認する事ができます。
JALでは決まった表示パターンを流れるのを眺めるだけの形式になります。

・機外カメラは機体上方カメラがある!
機外カメラはいくつか種類があり、A350-900では機体前方と機体上方カメラがあります。
この中でも機体上方カメラは鳥の眼の様な景色が楽しめるのでこれがあれば窓際に座ってなくても外の景色が楽しめます。

・機内雑誌は全席に常備
ANAではリクエスト制になりましたが、JALでは現在でも全席に機内雑誌の「Skyward」が全席に常備されています。
テレビがあるにも関わらず、紙の雑誌まで用意しているのは至れり尽くせり感がありますね〜。

・無料Wi-Fiはポータルサイトでリンクを開く必要あり;速度にばらつきがあった
JAL国内線はANA同様に普通席でも無料Wi-Fiであるのはとても有難いですが、接続する際にポータルサイトに接続する必要があります。
詳しくはシートポケットに接続案内板があるので順序に沿えば簡単ですが、QRコードで簡単に接続できるANAとは少し対照的です。
Wi-Fi速度は今回離陸直後、フライト半ば、そして着陸前の3回に分けてWi-Fi速度を試してみました。
結果、結構なばらつきがありましたが、基本的にはデータ容量が重いページでなければ不自由はありません。



離陸前後の景色
今回は窓際の景色を十分に楽しむ事ができました。
まずは羽田の離陸。



筆者が今住んでいる小田原市(上記写真右側)がくっきりと見えました。
こうみると富士山って近いですね〜。
上記写真左側は箱根の芦ノ湖が確認できます。


ドリンクサービス
JALでは5種類の冷たい飲み物と3種類の温かい飲み物が用意されています。


コンソメスープを頂きました。

ドリンクサービスは1回で終わると思いきや、フライト後半、クルーが各ジュースの紙パックを持って各座席を回って来ました。
JALオリジナルドリンクのスカイタイムを頂きました。

化粧室
・化粧室にも超ビッグなサプライズが・・・
エアバスA350の化粧室はボーイング787と比較すると広いです。
照明も落ち着いているので雰囲気が良い。
さ、ここでのサプライズとは・・・


これです。

え、国内線の普通席で、高級ブランドのハンドソープが常備!?
びっくりしました。
ミラーハリス製のティートニックハンドウォッシュは、JAL国際線ビジネスクラスの化粧室と同じアメニティーです!
市場価格はこんな感じ。

何度も言います。
100歩譲って国際線のエコノミークラスに配置されていても驚きなのに、国内線普通席でこんな高級品を常備するの!?
いや、気前良すぎ(笑)!
最新クレヨンしんちゃん映画はインドが舞台!
・しっかり調査をした映画だった!
このフライトには全く関係無い上に、著作権でどこまでアップして良いのか悩みますが、搭乗記録の一環としてこの映画から少しシーンを抜粋します。
インドで旅行会社を起業した身としては、舞台がかなり本格的に描かれていました。
まずはジャイプルのアンベール城。

典型的なインドの街並み。

そして細かく描かれた本格的な街中のタバコ屋やスクーター。

恐らくこれはバラナシとガンジス川。

同じガンジス川でも上流にあるヨガの聖地リシケーシュ。

その聖地リシケーシュのラクシュマンジュラーと呼ばれる吊り橋までリアル!

2時間近い映画でしたが機内アナウンス中でも中断されなかったお陰で何とか最後まで観る事ができました。
着陸前後の景色
・沖縄の海ってこんなに綺麗だったんだー!
到着時は夕暮れ時でしかも曇りっぽい天気であってにも関わらず、珊瑚礁とエメラルドグリーンの海がはっきりと確認できました。
沖縄本島でさえ、こんなに海が綺麗だとは思ってもいませんでした。
え、て事は晴れた日中はどれだけもっとスゴイの?と期待があるだけです。
空から観察して感動した海はスリランカ航空でモルディブのガン島に着陸した以来です。







評価
| 地上での対応(/5) | 5 | スムーズな搭乗手続き。 |
| 機内クルーの対応(/20) | 20 | 親切で丁寧。文句無し。 |
| 機内の清潔感(/5) | 5 | 概ね文句無し。 |
| シートの快適さ(/20) | 16 | シートピッチは国際線レベルだし横幅も良い。ただし、座り心地はLCC感がある。 |
| シートの設備(/10) | 9 | 電源設備や可動式ヘッドレスト、カップホルダーなどかなり充実している。調整可能な空気孔が無いので一点オフ。 |
| エンターテインメント(/10) | 10 | 2時間のフライトには申し訳ない程チャンセル数が豊富。様々な細かい配慮や良質のイヤフォンが配られるなど至れり尽くせり。 |
| アメニティー(/10) | 10 | 国内線なので期待していないが、化粧室の高級ブランドハンドソープには驚いた。 |
| 機内食・飲み物(/20) | 20 | 飲み物のチョイスが豊富で1回目のドリンクサービス終了後もコンスタントに巡回していたのは嬉しかった。 |
| 総合評価 | 95 |
まとめ
国内線仕様機材とは考えられない程あらゆる部分で充実しています。
特にチャンネル豊富なシートテレビや他社の長距離路線仕様並みのシートピッチの提供、そして可動式ヘッドレストはほんの一部でその他にも細かな配慮がされていました。
唯一の弱点は座り心地がLCC並みな事かな。





