ジャイプル:象のタクシーに乗る前に考えてほしい事

ジャイプル旅行のハイライトの一つと言えば、世界遺産アンベール城の「象のタクシー」。

麓から城門まで、観光客を運ぶ役割を担っています。

アンベール城の象
アンベール城の象

近年、動物保護の概念から、このアトラクションは虐待に相当するのでは無いか、という説が浸透しつつあります。

象は熱帯、もしくは亜熱帯に生息する生き物で、ジャイプルの様な夏は極度に暑くなり、乾燥した砂漠地帯には適していない。

過去には何度か疲労によって亡くなってしまう事件もあると伝えています(参考記事:India Times;倒れた象の写真あり)。

インドのメディア大手Times of Indiaによると、53歳の老象が観光客を運ぶ直前に倒れてしまった事例もあった様です。

象は砂漠の生き物では無い
象は砂漠の生き物では無い

現地の政府も、近年対策は取り始めています。ライドは午前中のみ、とか、一頭あたり大人二名まで、とか、1日5往復に限定など。

2021年には、州森林局による健康診断も行われて体調が危うい20匹の象を助け出す事もできたので状況は改善している様にも伺えます。

ただ、いくら午前中のみでも、ジャイプルの4月〜6月の日差しの強さは尋常では無いです。そして、このアンベール城の象が待機している麓の場所は、日陰すらありません。

観光客が乗りたいという希望がある限り、この象乗り商売は続きます。

観光客が乗りたいという希望がある限り、新しい子象が人間様に従う様にトレーニングされます。その方法は、幼い内に母象と離されて精神的苦痛を回避できないとされています。

観光客が乗りたいという希望がある限り、我々の様な旅行会社は「象のタクシー」から儲け続けます。

旅行口コミサイト大手で且つオンライン旅行会社であるトリップアドバイザーは既に「象のタクシー」チケット手配サービスを廃止された様です。

インド中央政府は、次第にこの「象のタクシー」を、電気自動車へ段階的に変えていく法案を進めているみたい。

乗るか、乗らないかはあなた次第!

アンベール城の象のタクシー専用道
アンベール城の象のタクシー専用道

↑写真中央右側の駐車場付近から、丘の上にある写真左下の城門をくぐり、奥までが「象のタクシー」ルートです。見ての通り、日陰が無く、かなりの距離を登ります。以前と比較すると、かなり象さんの数は減りました。

<象に乗らずにアンベール城へ行く方法>

一般車両であれば、裏門の駐車場まで上がる事ができます。専用車を持っていなければ、「象のタクシー」乗り場付近にジープ乗り場があり、少し高額ですがこちらで裏門まで往復する事が可能。専用車やジープで上がると、観光時間の節約になるし。

スパム防止のため、コメントは管理者が承認してから反映されます。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

最近の投稿

アーカイブ

過去投稿
上部へスクロール