【ゴア】
<概略>
インドに来る多くの訪問者を魅力にさせるのがゴア。インド一大のビーチリゾートとして知られ、毎年乾季にはヨーロッパを中心に世界中から旅行者がやって来ます。
ゴアは単なるビーチがあるリゾート地でありません。ここは、インドの中でとても特殊な地域で、長い間ポルトガル領でした。欧米諸国の植民地化が進んでいた時代、インドに最初に入り、最後に出て行ったヨーロッパが、ポルトガルです。植民地時代は西暦1510年から1961年まで。実に450年もラテン世界の影響にあったのです。ちなみにイギリスが国家として他のインドを植民地化したのは1858年から1947年とわずか100年弱です。長い分、ポルトガル文化がしっかりゴアには入っています。
前回、シリーズの「その2」に旧フランス領のプドゥチェリー(ポンディシェリー)を紹介させて頂きましたが、それに共通する違いが他のインドとあります。ラテンっぽい開放感、食事のウマさ、パステル調の建物などです。
<アクセス>
インド各地から飛行機が飛んでいます。国際線もあり、中東のオマーン・マスカットやカタールのドーハへの定期便、そしてシーズンになるとヨーロッパからも大型機でチャーター便が運行されます。
<シーズン>
乾季と雨季がしっかり分かれており、お勧めはもちろん乾季の11月~5月後半頃。ただし、3月以降は海が荒れやすく、海水浴には適していません。なので、11月から2月後半がベストです。6月から10月はかなり激しい雨が降る確率が高いです。この時期はホテルも大幅割引。モンスーンで荒れた天気・海の中のラグジャリーホテル滞在もオツ?
<写真エッセイ>
州都はパナジ。でも、リゾートはパナジから離れた様々なビーチ沿いにあります。もし、ビーチ沿いのホテルに予約をしていれば恐らくこの街には縁が無いかと思いますが、美しい教会や南欧風の建物等、見どころはあります。
内装がお洒落ですね。
ちなみに、ゴアの名物は豚肉料理。インドにしては珍しく、豚肉が一般的に食べられています。一般的に料理の味付けもマイルドで、カレーも若干欧風な様な感じがします。
サントメ地区は、パナジの一角で狭い路地に薄い黄色でペイントされた南欧風の建物が並びます。所謂旧市街です。街並みの雰囲気がちょっとマレーシアのマラッカを思い出しました。そう言えば、マラッカも元ポルトガル領でしたものね。
パナジの一番の見どころと言えば、パナジ教会。
そして、ゴアと言えば聖ザビエルの遺体!その遺体が安置されている教会はオールドゴアと言う場所にあります。オールドゴアは、世界遺産に指定されています。遺体があるのは、ボム・ジェズ教会。16世紀に建てられました。
5世紀前の教会は、重厚感があります。ボム・ジェズ教会の反対側には、17世紀に建てられた聖フランシス教会があり、こちらは白亜の建物です。
そして、オールドゴア3つ目の教会は、セ・カテドラル。これら3つが、世界遺産に登録されています。
ゴアはクリスチャンの人口がとても多いですが、ヒンドゥー教徒も多いです。でも、ヒンドゥー寺院はとてもユニーク!独特な建築スタイルは他のインドとは違う歴史を歩んできたことを物語っています。
何、中国風?ヨーロッパ風?何とも言えない、ヒンドゥーのシュリ・マンゲーシ寺院。地球の○き方には載っていないけど、お勧めの場所です。ただ、他のヒンドゥー寺院同様に土足禁止なので、広場を裸足で歩くのがちょっと抵抗感あるけど(苦笑)。
他に、ゴアの豪邸見学。
そして、ゴアと言えばやっぱりビーチ!でも、正直に言います。海はそんなに綺麗ではありません。綺麗な海を求めるなら、アンダマン諸島(シリーズその1で紹介済み)やラクシャディープ諸島でしょう。
食事はシーフードがマスト!観光客が多いビーチ沿いには、沢山のオープンレストランがあります。あ、酒好きには嬉しい情報>ゴアはインドで最も酒税が安く、かなり安価でお酒が飲めます(デリーやグルガオンと比べると)。
以下はカンドリーム・ビーチと言って、タージ系列のホテルや中級クラス以上のホテルが集まるリゾートエリア。落ち着いていて、お勧めです。
ゴアはビーチよりも、文化や開放感を体験するのに面白さがあります。
訪問時期:2010年10月