野生のマウンテンゴリラの生息数は世界でたったの1,000頭!
ゴリラには2種類あり、一つはアフリカ大陸西部の標高の低い密林に暮らすローランド・ウェスタンゴリラ(日本語名ニシゴリラ)、もう一つはアフリカ大陸東部の山岳地帯に暮らす、マウンテンゴリラ(日本語名ヒガシゴリラ)。
ウガンダで観察できるのは、後者の方で、標高1,500m〜2,300mの地域に生息します。
お隣、コンゴ民主共和国では更に標高の高い2,300m〜4,500mの高地でも定住しているとか。
絶滅危惧種とされ、WWFによると、最新のカウントでたったの1,004頭しか確認できていない様です。
これでも、1989年の時の620頭よりは大分増えているので、保護活動が成果を得ている証拠でもあるでしょう。
長年ゴリラの人口が減少した理由は狩猟、戦争、森林伐採などが挙げられます。

マウンテンゴリラの生息地は一つの地域に集中している
野生のマウンテンゴリラの生息地は現在ではウガンダ、ルワンダ、コンゴ民主共和国の3カ国にまたがる地域のみでしか確認ができていません。
今回訪問するブウィンディ原生国立公園はウガンダの西南端に位置し、首都から遠いので車で2日掛けて移動するか、セスナ機での利用が必須になります。
ブウィンディ原生国立公園は広さが331平方kmで、名古屋市の面積とほぼ一緒。
ゴリラの生息数は約460頭とされています。

ブウィンディ原生国立公園:ゴリラトレッキングには4つの入場ゲートがある
ゴリラトレッキングをする場合、以下4つの東西南北のゲートから可能になります。
北ゲート:ブホマ
東ゲート:ルヒジャ
南ゲート:ルシャーガ
西ゲート:ンクリンゴ
それぞれトレッキングの難易度が異なり、一般的にメジャーな入口としては北ゲートのブホマです。
今回は、そのブホマからトレッキングを開始します。

ゴリラトレッキングは事前予約が必須;入場者の規制がある
ゴリラトレッキングをするのであれば、許可証の取得が必須です。
2025/2026年の許可証の金額は一人あたりUSD 800。
因みにお隣ルワンダは同じものがUSD 1,500もするので、これでもウガンダは安価な方です。
ゴリラと最大1時間の滞在が可能。
入園料は別途USD 40発生します。
6月〜9月、12月〜2月のハイシーズンでは予定の3〜6ヶ月前からの予約が推奨。
各グループ参加者最大8名に分かれます。
ゴリラの免疫力を保つために、参加者はウィルスの拡散を防ぐN95系のマスクが必須です。

管理事務所でブリーフィングを終えたら車で生息地まで移動する事も
ブホマの入場ゲートからそのままトレッキングは始まる事もあれば、今回の様に1時間ぐらいドライブしてゴリラの集落へ向かう場合も。
こればかりはこの広い園内のどこにゴリラの居場所があるかによります。
彼らは定住しないで、餌を求めて移動を繰り返しているので。

トレッキングは結構難易度が高いかも
普段から登山をしている方なら大したことがありませんが、日頃から歩いていない・運動していない方は結構ハードかもしれません。
登山道はそこまで整備されておらず、急勾配の箇所も結構あります。
そのため、今回は参加者一名につき、荷物を運んでくれるポーターが一名づつ付きました。
必要の無い場合でも、一応地元住民への職応援という意味で、手配会社から推奨されました。




ポーターとは途中で一時お別れ
ゴリラの集落付近では、一度ポーターとはお別れなので、ここで貴重品や必要な水や食料は一時的に自分で携帯しなければなりません。
大人数でゴリラを驚かせないためです。
1〜2時間ぐらいは我々参加者とガイドレンジャーのみが同行します。
ゴリラを発見:体臭は人間と一緒!!!
ゴリラの集落に近づくと、何だか凄い匂いがしました。
てっきり、隣を歩いていたアメリカ人参加者の体臭かと思ったら・・・
どうやら、それはゴリラの体臭!
人間のツーンとする「汗臭い匂い」、なんとゴリラと一緒なのです!!

ゴリラは迫力あるが実は草食
ゴリラとの出会いは感動でした。
なんだか神秘的というか、チンパンジーとの遭遇ではあまり感じない何かがありました。
平均体重はオスが160kg、メスが98kgと人間よりも巨大です。
餌は植物や果物が中心で、時々昆虫類とか。
実は、小柄のチンパンジーの方が雑食で他の猿を捕獲する事もある様です。

ゴリラはシルバーバック(オス)1頭、メス3頭、子ゴリラ4〜5頭の集団で行動するのが一般的だそうです。
今回の観察もそのパターンに類似していました。



↑シルバーバックは威厳があります。



ゴリラトレッキングは大体5時間ぐらい、そして移動で往復2時間の一日がかりでした。
結構疲れました!
バトワ族の集落訪問
ブホマではバトワ族(所謂ピグミーと呼ばれる背の低い森の民)の集落があり、観光地化されていますが訪れる事ができます。

バトワの村では入場料を払って、現地の家の中の様子を見学したり、摩擦で火を起こしたりする方法を披露してくれます。

最後にコミュニティ全体で踊りタイムとなり、参加者も一緒になります。

女性の就職支援活動現場を見学
ブホマには、Ride 4 a Woman という、地元の女性への社会貢献活動を実施しているNGO団体があります。
少しでも、工芸品やカフェ運営等を通して貧困から脱却するためのプロジェクトを行なっています。


まとめ
ウガンダ視察旅行の終盤に迎えたゴリラトレッキング。他の野生動物サファリとは異なり、ゴリラはとても神秘的で別次元な生命体でした。決してお手頃価格では無いけど、これは凄く価値があったと思います。是非ウガンダに来るのであれば、ダントツ一番のハイライトとしておすすめします。