エチオピア滞在3日目。
この日は、目的地のオモバレー最大の街、ジンカへ向かいます。
しかし、ここでまたもやルートの問題が。
道路封鎖のため、メジャールートであるとコンソ経由が地元で情勢が悪化して、道路封鎖に。
訪問時(2022年)、エチオピア北部ではエチオピアから分離独立を目指すティグレイ地域で内戦が勃発しており、それに便乗してか各地域でこの様な中央政府軍と地元の民族組織で睨み合いをしていました。
エチオピア滞在初日でも余儀なくルート変更され、目的地のアルバミンチへ直行できず、途中アワッサで1泊する羽目になってしまいました。
マイナールートでジンカへ
問題のコンソは実は美しい伝統スタイルの集落が残る、「コンソの文化的景観」として世界遺産に登録されています。
オモバレーへ行く際はこの地域訪問はハイライトの一つであったので、残念でした。

その代わり、観光客がほぼ通らない、マイナーなルートでジンカへ目指します。
ベテランガイドのアシューさん、ドライバーのビルハンさんでさえ、共に初めての利用だった様なので、まず観光客が立ち寄らない未知の世界でそれはそれで貴重でした。
険しい山岳地帯を越えたり、広大なサバンナ地帯を走ったりと地形は面白かったです。


途中の村でコーヒー休憩。
外国人が非常に珍しいのか、子供達がやってきました。

ガイドのアシューさん、
「この人は宇宙から来ていて近づくと食べられるから気をつけろよ」
と筆者の事を伝えた様で、子供達を驚かしていました(笑)。

そしてコーヒーを淹れる担当はどこでも美女!
ここでも例外はありません!
本格的に、乳香を炊きながらコーヒーを提供します。

再出発して、一本道が続きます。
全く人が住んでいる気配が無い地帯です。

たまに、急に道路が広くなって集落が現れたりします。



ジンカ手前で急に気候や植生が変わりました。
明らかに樹木が増え、緑が濃くなり、分厚い雲が一帯を覆うようになります。
標高約1,500メートルに位置するジンカは雨に恵まれ、農業に適した気候です。
エチオピアでは珍しく、年間を通して雨量が豊富な地域で、年間降水量は東京と同じぐらい。
気温は年間を通して涼しく、最低15℃〜最高26℃とまるで夏の軽井沢の様です。
人口は約30,000〜で国内の都市としてはかなり小規模ではあります。

アリ族の集落訪問:オモバレーで最も豊かな生活をする少数民族
オモバレー少数民族訪問の第一弾はアリ族の集落見学です。
ジンカ周辺に定住するアリ族の人口は300,000以上あり、オモバレー最大級です。
肥沃な大地は農業に適しているため、他の少数民族と比較すると最も豊かな暮らしをしていました。
因みに、これらの集落散策では地元ガイドが必須です。
今回はアディスアベバから同行したアシューさん以外にも、スポットでそれぞれの集落で地元ガイドを雇いました。
部族社会なので外部者だけで訪れると侵入者と扱われてもおかしくないです。
エチオピアの北部から来ると、まず民族が異なる事が印象的です。
北部に多い浅黒く顔の彫りが深いアムハラ族と比べると、黒く丸顔の「ザ・アフリカ」の人達が暮らす世界になります。

















まとめ
ジンカ周辺のアリ族はオモバレー最大の少数民族と共に、のどかで食糧豊かな世界で生活をしていました。
個人的には、過酷な世界で生きる他のオモバレーの少数民族の集落の方がインパクトは大きかったですが、同時に同じ地域でいかに文化や生活スタイルが全く異なる比較対象としてコントラストがあります。
翌日は「ウル◯ン滞在記」に適した舞台の集落を訪問します。