| オリジナルは2025年3月13日の記事:6選→7選へ増やし、もっと読みやすいフォーマットに書き直して更新しました。 |
ビジネスクラスほど、快適性にばらつきがある座席はありません。
この記事では、筆者が体験したビジネスクラスの座席の中でできるだけ避けたいな、と思った現在でも現役のタイプでシェアします。
| 順位 | シートタイプ |
| 7 | JAL Sky Suite III |
| 6 | つめつめスタッガード |
| 5 | 斜め向きペアのフルフラット |
| 4 | ルフトハンザ航空のビジネスクラス |
| 3 | 斜めフラット |
| 2 | シートピッチ40インチ以下の元祖リクライニングシート |
| 1 | 欧州系のナローボディ機 |
7位:JAL Sky Suite III
| 対象機材:787-9の一部 |
え、あの自慢のスカイスイートが?と思われるかもしれません。
初めて乗った時はそこまで違和感が無かったですが、他社の同タイプであるリバースヘリンボーン式の座席に慣れると、かなり圧迫感を感じられます。
中距離路線なら優秀ですが、これが10時間を超える長距離フライトになるとあまり乗りたくないかな、というのが率直な意見です。
実際、ロサンゼルスやヘルシンキへもこのタイプが搭載されている機材で運航されています。
フルフラットになるし、足置き場の奥行きも申し訳無く、プライバシーもバッチリあるのですが・・・


あくまで、他者と比較した上での相対的な判断で、決して快適で無い訳ではありません。
どうしても「狭い!」と感じさせられます。
6位:つめつめスタッガード(トンプソン社・エアロ・ヴァンタージシート)
| 対象航空会社と機材:JAL767(Sky Suite II)、タイ国際航空A330、マレーシア航空A350/A330-300、スイス国際航空A340/777、オーストリア航空767/777、デルタ航空767-300等 |
隔列座席数が異なるスタイルで、スタッガードに似ていますがそれよりも更に座席を詰めるので、横幅がとても狭いです。
エコノミークラスより若干ゆとりがある程度。
JAL Sky Suite IIもこのタイプです。
767以外の機材だと全席通路アクセスではありません。
ANAが搭載しているビジネススタッガードの座席つめつめバージョンと言えば理解しやすいかと思います。

サイドテーブルが広く、その下は後ろの乗客が足を置く場所になっています。
フルフラットになりますが、足置き場も小さいボックスになっているので自由に動かせず、あまり快適とは言えない座席です。

5位:斜め向きペアのフルフラット(コリンズ・エアロスペース社ダイアモンドシート)
| 対象航空会社と機材:大韓航空A321neo、チャイナエアラインA321neo、スターラックス航空A321neo、エバー航空A330-300の一部、エアチャイナ777、フィリピン航空A321の一部、タイ国際航空787-8、アエロメヒコ787-8、カタール航空A330/A320の一部、KLMオランダ航空A330、エチオピア航空787-8/787-9/A350の一部等 |
ペアで斜め向きにアレンジされた座席で、多くの航空会社で一般的です。
フルフラットシートになりますが足元が狭いのが難点です。
短距離路線では快適ですが、中・長距離路線だとちょっと避けたくなります。
もう一つのデメリットは、座席周りの収納スペースがあまり無い事ですね。


4位:ルフトハンザ航空のビジネスクラス(アレグリス以外)
| 対象機材:A350の一部と787-9を除く全ワイドボディ機 |
2025年にもなって、大手航空会社で最も全席通路アクセスのビジネスクラス座席が搭載されていないエアラインがルフトハンザ航空。
こちらも5位のコリンズ・エアロスペース社のダイアモンドシートに似て足置き場が狭くなっていますが、座席によってはシートが向かい合わせになっているため見知らぬ人が隣に座ると結構違和感があります。
プライバシー性もゼロです。



現在A350を中心に新型機材は全席通路アクセスのアレグリス・シートが導入されつつありますが、現時点ではほんの一部にしか搭載されていません。
3位:斜めフラット
| 対象航空会社と機材:JAL787-8シェルフラットシート、アシアナ航空A330、チャイナエアラインA330、エバー航空A330の一部、中国東方航空A330の一部、エチオピア航空787-8の一部等 |
短距離路線で多く見られます。
数時間程度の日中フライトであれば全然問題無いです。
斜めフラットシートの問題点は、その名からして体がずれ落ちやすい事。
無理してフラットにしなくても、この場合はリクライニングで良かったかもしれません。

2位:シートピッチ40インチ以下の元祖リクライニングシート
| 対象航空会社と機材:アシアナ航空A321/A321neo、大韓航空737、ユナイテッド航空737、フィリピン航空A321の一部、タイ国際航空A320、マレーシア航空737等 |
ブリティッシュエアウェイズが2000年にフルフラットシートを導入する前、ビジネスクラスと言えば、リクライニングシートが定番でした。
足元が広ければ普通に快適なのですが、狭いと損した気分にはなります。
40インチ以下だと、シートピッチ的にはプレミアムエコノミーです。
現在では近距離用のナローボディ機に主流となっており、航空会社によっては5時間を超えるフライトでもこのシートを導入しています(例:マレーシア航空)。
JALの737やANAのA320もリクライニング式ですがシートピッチが広いのでランキング対象外です。

1位:欧州系のナローボディ機(近距離路線機材)
| 対象航空会社と機材:ターキッシュエアラインズとアエロフロートを除くほぼ欧州系全てのナローボディ機 |
もし初めて乗る方であれば詐欺だ!と思うかもしれません。
なんせ、エコノミーと同じ座席なんですから(笑)。
エコノミーと差別化している点は、隣席がブロックされる事。
例えば、3−3配列であれば、真ん中の座席は誰も座りません。
小型機の2−2配列であれば、事実上の全席通路アクセスになります。


ビジネス・エコノミー一緒の座席であれば需要に応じて、それぞれの座席の比率を変更できるので航空会社としてはメリットが高いでしょう。
カーテンの位置をずらすだけで良いので。
近距離路線用ですが、場合によっては中東やアフリカ方面へもこのタイプが活躍する場合があります。
その場合、4〜5時間缶詰状態になる時があるので、これでビジネスクラス扱いされると少々キツイです。
まとめ
同じ路線でも、仕様機材によってビジネスクラスの座席タイプは大分変わってくる事があります。
本数の多い日台・日韓・日タイ路線等が良い例です。
欧州系のナローボディ機を除けばどれもエコノミークラスより全然快適である事は確かですが、できればよりゆったりとしたシートに座れれば飛行機の旅も更に充実できるでしょう。






