航空会社:エチオピア航空
便名:ET 611
フライト区間:ムンバイ→アディスアベバ
フライト利用日:2017年4月1日(土)
予定出発時刻:05:25発
実際の離陸時刻:06:09発
予定到着時刻:08:00着
実際の着陸時刻:08:09着
時刻表上のフライト時間:5時間05分
実際の飛行時間:4時間30分
機種:ボーイング787-8
利用クラス:ビジネス(エコノミーから無料アップグレード)
座席番号:1L
機材番号:ET-AOV
機材導入日:2014年6月27日
待ちに待った南ア旅行のスタート。この日まで6か月間も待っていました。それ程楽しみに計画していました。久しぶりに乗るエチオピア航空も楽しみ!
出発4時間前にチェックインカウンターへ向かいましたが、こんな早くても既に大行列!幸い、オンラインチェックイン済み用のカウンターがあってここは空いていたので、あまり並ぶ必要はありませんでした。
チェックインカウンターの対応はとてもフレンドリーでした。南アで何をするとか、ちょっとした会話も。
すぐに搭乗券をもらい、ゲートへ直行。何度来てもムンバイ空港の凄さには感動します。ただ清潔なだけではなく、センスが良い。癒し系のバックグラウンドミュージックも良い。空港全体がちょっとした高級スパの様です。ここには空港経営の共用ラウンジがあり、今回はもともとエコノミーで予約していたので使えませんが、以前利用した際には結構素晴らしい体験でした。2016年8月に利用した際の体験談はこちら。
今回アディスアベバではなんと25分の乗り継ぎ時間しかありません。これで発券できているとは驚き。ヨーロッパの空港で最低乗り継ぎ時間15分でも大丈夫、なんてのもあるけど失礼ながらアフリカの空港で本当に25分の間に預け荷物がしっかり次のフライトへ積載できるの?かなり心配だったので、預け荷物は最小限にして手荷物に3日分の服をパックしました。
当初「定刻」と記載ありましたが、実際に飛行機が到着したのは出発時間の15分前。乗客を降ろしたりしなければいけないので、どう考えてもB787の様な中型機材で15分以内に出発する事は不可能でした。少しドキドキ。
この時、大変嬉しいお知らせがありました。先ほどチェックインを担当してくれた女性がMr. Sushimaru、と呼んでくれ、搭乗券を変更すると言いました。なんと新しい搭乗券にはビジネスクラスを示す「Cloud Nine」が!旅の始まりという事もあり、最高のスタートとなって嬉しさが倍増!生憎大好きな窓際ではありませんが、早朝の眠たい時間なので逆にずっと楽に寝る事ができる事がいい!
今まで500回以上飛行機に乗ってアップグレードって実はほとんど経験がありません。エミレーツでマスカット→ドバイがビジネスからファーストになったのが1回(でも30分だけのフライトなのでかなりの短い楽しみ)とロイヤルブルネイ航空のバンダルセリブガワン→クアラルンプールで正規運賃エコノミーチケットを保持していて航空会社事務所で日付変更の時にエコノミーの空席が無くビジネスへアップグレードをしてくれた際の2回のみ。あ、あとはアメリカ国内線でノースウェストのシルバー会員だった時に2回エコノミーからファーストへなったのみ。なので、無償アップグレードは最高に嬉しいのです。僕の人柄(笑)?いやいや、恐らくスタアラシルバーだったので、ステータス優先で宛がわれたのだと思います。
もちろん優先搭乗を活用!到着フライトは遅れたものの、テキパキ進み05:45頃には機内に入れました。その後、15分以内でドアクローズ。エチオピア航空はスケジュールに余裕をもっているので、まだぎりぎり定刻通りにアディスアベバ空港に着けそうな感じでした。
エチオピア航空のB787には2種類のビジネスクラスシートがあります。今回は斜めにフラットになる旧式シート(とは言っても機材はたった3年弱と比較的新しいのですが)です。斜めシートはそんなに好みでは無いですが、エコノミーの座席と比べると天国です。新型シートはフルフラットになるタイプです。
搭乗するとすぐにウェルカムドリンクが提供されました。朝6時だけどやっぱりシャンパン!エチオピア航空ではシャンパンはしっかり布のナプキンに包まれて注がれました。ここまで細かい配慮って他社では見た事が無い!
そしてそれよりも感動したのはビジネスクラスを担当するクルーの印象。笑顔が綺麗でとてもサービス精神が溢れており、今まで乗った飛行機の中でも最も印象深いフライトの一つでした。ビジネスであったかもしれませんが、以前エチオピア航空を利用した時よりももっと洗練され、大分サービスの質がアップしたと思います。全体的に航空業界に落ち込みが目立つ中、エチオピア航空は毎年営業売上及び収益が前年度を大幅に更新しているとても財務状況の良い航空会社です。最新鋭のB787が多く揃い、最近はA350も導入し始めました。歴史も長く、1946年に創立された航空会社。乗務員もエチオピア航空に働いている事を誇りに思っている印象を受けました。
ビジネスクラスには多く空席がありました。どうしても窓際に座りたかったので、クルーに聞いたら最前列の窓際が空いているとの事!最前列は荷物が置けないのであまり好みでは無いですが、幸い隣の座席も空いていて荷物置き場にもなる!移動しました。
アメニティーキットが配られました。まっかっか(笑)。他に緑や黄色バージョンもあるそうです。もう少し落ち着いた色なら使いやすいんだけど(笑)。
エチオピア航空は年々路線を拡大しています。近年は香港経由の成田便も就航され、日本とアフリカ大陸の唯一の直行便ができました。
恐らく日本からの需要が高いのはアディスアベバ経由のサンパウロ行きだと思われます。
エチオピア航空のアフリカ路線はとても充実しています。アディスアベバをハブ化し、世界各地からアフリカ各地への乗り継ぎが良いスケジュールにもなっています。
この路線では朝食が提供されます。どの航空会社でも朝食って上級クラスでもあまりエコノミーと大差が無い場合がほとんどなので、あまり期待はしていません。
エチオピア航空のビジネスクラスでは本場の淹れたてエチオピアコーヒーが飲めます。是非楽しみます♪
エチオピア航空は自国の誇りが感じさせられます。酒のメニューを見ると、珍しいエチオピアワインや、テッジと呼ばれるハチミツの地酒もあります。
離陸後はまずおつまみとドリンクサービス。
おつまみはコロと呼ばれる麦を炊いただけの素朴なエチオピアの伝統的なスナック。これが結構病みつきになり、皿に山盛り持ってこられたのですが意外にバクバクいけました。エチオピア航空だけでしか味わえません。
その後、ハニーワインが欲しいと言ったらカリフォルニア産のものを出してきてくれました。当初はエチオピア産だと思い、試飲もしましたがどうも洗練されたボトルに透き通ったまろやかな味で昔エチオピア旅行した時に飲んだテッジとはちょっと異なると感じました。
クルーに確認したら、テッジは別物だという事が発覚し、同じハニーワインでも「テッジ」と伝えなければエチオピア産のは出てきません!
テッジの方が素朴な味です。甘味もあります。
朝食はアディスアベバ到着前に提供されます。とりあえずそれまでシートを倒して一番フラット状態に。寝る準備をします。
就寝へ。寝るとき、自分で毛布を掛けようと思ったらとても愛想の良いパーサーが静かに毛布を取って、
「これは私のお仕事です」
と言って上から掛けてくれました!よく航空会社の宣伝にある様なクルーがわざわざ乗客の毛布を掛けるシーンがありながらも実際そんな光景に出会った事が無いのですが、ここエチオピア航空は自分で体験しました。何だか王様になった気分(笑)。
新しい機材で快適だし、ドリームライナーは静かですね。2時間ぐらいぐっすり眠れました。
朝。ソマリア沖で朝食が提供し始められ、アディスアベバに近づいてきました。
アツアツのクロワッサン、フルーツ、チョコレートのコーンフレーク(市販のパッケージ)、フルーツヨーグルト(市販のパッケージ)からスタートです。トレーでは無く、丁寧に一皿ずつテーブルクロスの上に置かれました。この様な「ファーストクラススタイル」は小さな事ですが何だか優雅さを感じさせられます。
あまり期待したいなかったのですが、結構美味しく頂きました。クロワッサンはなかなかだったし、オムレツやイモの焼き加減も丁度良い。トマトの中に入ったマッシュルームも美味。量もたっぷりあって結構満足です。
オレンジジュースは粒入りの本格的なフレッシュなジュースでした。これはちゃんとしたビジネスクラスらしい配慮です。
次は楽しみにしていた淹れたてのエチオピアコーヒー。
味はトルココーヒーに近くドロッとした感じです。コーヒー発祥の地の本場のコーヒーと言う事で特別感がありました(笑)。
到着前に、クルーにツーショットをお願いしました。エチオピア航空には大抵どのフライトにも民族服を着たクルーが常務しています。真っ白い衣装に刺繍の入ったクロスが独特。ちなみにパーサーとは別の人物です。
既に飛行機はソマリランド(ソマリアから独立を宣言した旧イギリス領の地域でここは昔から平和)上空を飛行中。
エチオピアに入ると地形が険しくなり、荒々しい山々が現れます。
以前8月にアディスアベバを経由した時には雨季だったため辺り一面の緑の景色が美しかったですがそれとは対照に乾季の今は木がほとんど無い茶色の世界でした。
上記写真真ん中に滑走路が見えます。これがアディスアベバ空港。これからUターンします。
ほぼ定刻通り(9分遅れ)でアディスアベバ・ボレ国際空港に到着。この時間帯は世界各地へ・からの発着が激しい時間帯です。ターミナル付近はエチオピア航空の機体でいっぱいでした。
ボレ国際空港はボーディングブリッジが5つしかなく、完全にパンク状態。中国の援助によって新しいターミナルが建設中ですが、恐らくまだしばらくは完成までに時間がかかりそう。
この時、既に08:15。ケープタウン行きの飛行機は08:25出発。本当に次のフライトに乗れるのだろうか。
ドアがオープン。ビジネスクラスの乗客のお蔭で、一番に出る事ができました。さて、ここからが勝負。
飛行機から降りた後、ケープタウン行きの乗客が呼ばれ、専用バスが用意されていました。そして、そのケープタウン行きの飛行機はちょうど隣の駐機場で待機。なんと飛行機を降りてバスに乗って次のフライトに乗るまでたった10分の事でした。
ターミナルを経由する事無く、セキュリティーチェックも無く、これは楽でした!
後は預け荷物がちゃんとケープタウン空港で出てくれるか。これが結構心配でした。
<エチオピア航空ビジネスクラスの印象>
ハード面ではフルフラットでは無いけど、今回は最高のクルーに恵まれました。本当にとても気持ちよく接しられ、ソフト面では三重丸です。前まで乗ったエチオピア航空は乗務員は正直可も無く不可も無くという印象でしたが、今回はその印象を覆しました。プロ意識があり、シャンパンを注ぐ時に使用する布のナプキンや朝食のプレゼンは満足です。そして自国を代表してエチオピア文化を機内で触れられるのは嬉しいです。ビジネスクラスというのが大きかったかもしれませんが。次回以降のエチオピア航空はエコノミーオンリーなので、果たして次のフライトはどう比べるか?