続いて、ビジネスクラス編です。
ラウンジは別途ランキングするので、ラウンジを除いた評価として記載します。
②ベストビジネスクラス7選(ラウンジを除く)→今回はこれ
③ベストビジネスクラスラウンジ7選
④ベストファーストクラス7選(ラウンジを除く)
⑤ベストファーストクラスラウンジ7選
比較対象は当ブログに搭乗記として記載される以下の15社です。
・国内線は含めません(ヨーロッパ諸国の場合はシェンゲン内も)
航空会社 | 機材 |
JAL | 787-8/787-9 |
ANA | 777-300ER/787-9 |
アシアナ航空 | A380 |
スターラックス航空 | A350-900/A330-900 |
シンガポール航空 | A380/A350/787 |
マーハーン航空 | A310 |
オマーンエア | A330-300/737-800 |
エミレーツ航空 | A380 |
エティハド航空 | A340-500*/A340-600*/A320 |
カタール航空 | 777-300ER |
サウディア | 777-300ER/A320 |
エジプト航空 | 787-9 |
エチオピア航空 | 787-8/737-800 |
オーストリア航空 | 777/A319 |
ルフトハンザ航空 | A340-300/A321 |
*機材自体は退役済みだけど、類似したシートは他機材で現役です。
ランキングの評価基準
・保有機材全体に座席のばらつきは無いか
・その航空会社オリジナルのサプライズ要素はあるか
・乗務員の対応は安定しているか
・アメニティーは充実しているか
・機内食・飲み物は充実しているか
<7位:オマーンエア>
ワンワールド加盟が決定したオマーンエア。
就航先はそこまで多く無いけど、もしワイドボディー機(現在では787)に乗る事ができればビジネスクラスは結構クオリティーが高いです。
サービスはアットホームな感覚で座席はJALのSSIと同型タイプなので足元が広々。
食事はダイン・オン・デマンドで乗客はメニューからフライト中いつでも好きな時間にアラカルト形式で楽しむ事ができます。
そして機内食の味付けが優しく、とても美味しい🎵
アメニティーキットは、オマーン発祥のフランスとのコラボブランド、アムアージュ製!
添加物一切使用しない、オールナチュラルの香水が有名で、価格も非常に高額なメーカーです。
オマーンエアは現在保有機材を縮小しており、787と737に統一中です。
オマーンエアの弱点は、リクライニング式の737を中距離路線のヨーロッパやクアラルンプール路線にも導入されるので、注意が必要です。
もう一つは運が良いとめっちゃフレンドリーで最高のサービスを体験できますが、微妙なクルーも居るのであまり安定感が無い事です(東南アジア系のクルーは基本対応が良いです)。
<6位:JAL>
中距離路線以上は全席フルフラットシートを提供。
ただし、同じフルフラットシートでもSSIとSSIIIでは同じ機材でも座席の占有エリアが異なります。
SSIは足元が広く贅沢なゆったり配置ですが、SSIIIは今流行りのリバースヘリンボーン型の中で、他者と比較すると最も同スペースに座席を詰めているので圧迫感があります。
SSIIIは東南アジアやハワイぐらいの路線であれば快適ですが、遠くドーハやロサンゼルスまでもこの座席が提供されているので、少し損した気分になります。
機内食のクオリティーはかなり高い印象です(特に和食)。
ビジネスクラスの前菜にも若干キャビアが使われる事がありますし、ハズレは無いでしょう。
乗務員は安定した手厚いサービスが基本なので安心感があります。
全体的に「これが凄い!」という要素があまり見当たらなく、ANAの方がその意味ではインパクトが強いかもしれません。
<5位:エミレーツ航空>
「豪華」で有名なエミレーツ航空ですが、実はビジネスクラスの座席に至っては「普通」か「劣悪」です。
長距離機材としても活躍するボーイング777の大半は、フルフラットにもならない2−3−2配列の座席。
777の一部と全A380/A350はスタッガード式のフルフラットシートで快適ですが、それでも個室型の座席では無い。
でもエミレーツ航空の良さは質の高い機内食やアメニティーキット、そして快適なマットレス。
座席面を除くと、様々な面でレベルが高いです。
アメニティーキットは男女で内容が異なり、ブルガリ製のポーチや同社のローションや香水、そして男性用には旅行用サイズには最適のシェービングフォームやなんとデオドラントまで(!)含まれてあり、コンテンツの充実さは他のどの航空会社よりもダントツでベストです。
そしてA380に搭載されている機内バーは、例え内向的な人でも、訪れると楽しいエリアです。
ただし、5位に含めているのはA380機材があるためで、もし旧型の777-300ERであれば、確実にランキング外です。
<4位:ANA>
東南アジア等の中距離路線に関しては、JALよりANAが優位です。
機内食ではいつでも頼める軽食メニューが充実し、JALでは提供されないマットレスやウェルカムドリンクが用意され、チーズや果物が一緒に頼めるデザート等、差がついています。
北米や欧州の長距離路線に関しては、JALは力を入れていますし、むしろ機内食では深夜便のフライトでもフルコース料理が用意されているのに対し、ANAは簡素化されるので、この場合はお互い良し悪しではあります。
ANAの強みとしては、大胆な広さを誇るオリジナルなThe Roomと、中距離路線でもゆったりとしたスタッガードシートが提供される事。
<3位:シンガポール航空>
シンガポール航空は正直、座席があまり強みではありません。
長距離仕様機材では横幅が広いですが、小さい前方のボックスの中に足が食い込む形でフラットにして寝るには斜めにならなければいけなく、人によってはそこまで快適に感じさせられないでしょう。
また、座席の表面が硬く、ベッド状態にしても薄いシーツを敷くだけ。
それでも、何故3位に?
それは「ビジネスクラス」としてのブランドが確立しており、ステータス保持のエコノミークラス利用者と差別化を実施しているからです。
そして、ほぼ全機材のビジネスクラスにフルフラットシートが搭載されています。
マイナーな短距離路線に導入されている737-800だけ、リクライニングシートです。
機内食にもいろいろな配慮がされています。
例えば、日本⇄シンガポールの様な中距離路線の深夜便。
食事を離陸直後が、到着直前かで乗客は選択をする事ができ、メニューも夜食と朝食のパターンをいくつか用意されています。
日中や夕方のフライトでは、フルコースメニューが充実しています。
多くの路線で、事前に最大何十種類のメインディッシュも選択できるのも大きなプラスポイントですね。
シンガポール航空の一番の強みは、クルーのサービス。
今まで何度か同航空のビジネスクラスに乗っていますが、毎回感心するのは、サービスのスピード感と、乗客への気配り。
日系もサービス面は手厚いですが、どうしてもスピード感が遅いと感じる事が多々あってしまいます。
このシンガポール航空の高品質サービスの安定感は、世界各国から採用しているためか乗客への対応にばらつきのある中東系(エミレーツ航空やカタール航空等)と対照的。
<2位:スターラックス航空>
短い日台路線でしか体験していませんが、あまりにも一つ一つのサービス内容が繊細すぎて、まるで長距離路線に乗っている気分でした。
ハイライトは機内食とドリンク。
日台路線でも分厚いメニュー(ワイン用とそれ以外用)が渡され、とにかくオリジナルカクテルや数多くのお茶メニュー(タピオカミルクティーもあり!)が用意され、食事はプレゼン、味両方ともトップレベル。
世界で数少ない、保有機材全てにフルフラットシートのビジネスクラスを搭載(他はヴァージンアトランティック航空ぐらい)。
中距離路線用のA330でさえ、他社の長距離路線仕様機材よりも快適と言えるレベルです。
そして弱点は・・・うーん、特に見つけられない程良かったかもしれない。
<1位:カタール航空>
カタール航空のビジネスクラスはもはや他社のファーストクラスレベルかそれ以上です。
まずは自慢のQスイートは完璧すぎる!
プライバシー感、座席のクッションの柔らかさ、収納スペース、テレビ画面の大きさ、コントローラーの配置等、この世界に完璧は無いという概念を覆しています(笑)。
これでさえ素晴らしいので、更に進化した次世代バージョンが最近発表されました。
食事も時限を超えています。
ファーストクラス並みの量とコース料理、プレゼンの仕方、そして重要な味。
更には、乗客の好きな時間に、メニューから好きなだけ選べるダイン・オン・ディマンド方式。
そして特定路線には、キャビアのサービスがメニューのオプションにあります!
アメニティーキットは市場価値10,000円以上はありそうな、ディプティック製のコスメ類。
そして数少ない、ビジネスクラスでもパジャマが配布され(持ち帰りもちろんOK)、日系の様に使い回しされたものではありません(笑)。
カタール航空の弱点は、機材変更が頻繁にされる事。
そして機材毎にビジネスクラスの座席が異なるので、Qスイート搭載であればあたりですが、旧型シートではプライバシーの無い2−2−2配列の座席も多く存在します。
まとめ
Qスイートが搭載された機材であれば、カタール航空だけ突出しています。安定的にバランスの良いのはアジア系のスターラックス航空、シンガポール航空や日系二社ですね。エミレーツ航空は結構評判は良いですが、座席は微妙な場合が多いので期待しない方が良いです(でもその他の提供内容は素晴らしい)。日本に未就航のオマーンエアも、ワンワールド加盟で今後JALマイルで乗れる可能性があるので必見です。