この記事では、スターアライアンスゴールド会員で、かつエコノミークラスもしくはプレミアムエコノミークラス利用の際に入室できるラウンジが対象です。
全体的にスターアライアンスはワンワールドと比較するとラウンジ面は強く無い
先日、当ブログに記載されているすべてのビジネスクラスラウンジのランキングを実施しました。
残念ながら、トップはワンワールド系やスカイチーム系が占めていて、辛うじて7位に当記事記載の1位が当てはまります。
当記事の2位〜7位は上から目線で申し訳無いですが、「強いていえば」レベルです。
ビジネスクラス専用ラウンジは対象外
例えば、シンガポール航空のハブ、チャンギ空港にあるシルバークラスラウンジや、ユナイテッド航空のポラリスラウンジ、エアカナダのシグネチャースイートはステータスだけでは入室できません。
実際筆者が利用した中から、今まで比較的満足した7つの航空会社が運営するラウンジをランキング形式で発表します。
結論から言うと:
順位 | 航空会社とラウンジ名 | 対象空港 |
7 | エチオピア航空・シェバプラチナムラウンジ | アディスアベバ🇪🇹 |
6 | タイ国際航空・ロイヤルオーキッドプレステージラウンジ | バンコク🇹🇭 |
5 | ブリュッセル航空・ザ・ロフト・バイ・レクサス | ブリュッセル🇧🇪 |
4 | ANAラウンジ | 成田・羽田🇯🇵 |
3 | ターキッシュエアラインズ・マイルズ&スマイルズラウンジ | イスタンブール🇹🇷 |
2 | ルフトハンザ航空・セネターラウンジ | フランクフルト🇩🇪 |
1 | シンガポール航空・シルバークリスラウンジ | バンコク🇹🇭
仁川🇰🇷 |
比較対象は以下のラウンジです。
航空会社 | 空港 |
ANA | 羽田(T3)・成田 |
アシアナ航空 | 仁川 |
エバー航空 | バンコク |
タイ国際航空 | バンコク |
シンガポール航空 | シンガポール・バンコク・仁川 |
エアインディア | デリー |
エジプト航空 | カイロ |
エチオピア航空 | アディスアベバ |
南アフリカ航空 | ヨハネスブルグ |
ターキッシュエアラインズ | イスタンブール |
ルフトハンザ | フランクフルト |
オーストリア航空 | ウィーン |
SNブリュッセル航空 | ブリュッセル |
ユナイテッド航空 | ロサンゼルス、フェニックス |
ランキングの評価基準
・座席はゆったりして快適か(密集感がないか)
・食事・飲み物は充実しているか(アラカルト形式やバーテンダーによるオリジナルカクテルが楽しめればさらにポイントアップ)
・清潔感はあるか
・スタッフの対応は良いか
・シャワー設備は充実しているか
・サプライズ要素はあるか
・電源箇所は多いか
7位:エチオピア航空・シェバプラチナムラウンジ(アディスアベバ空港🇪🇹)
急速に成長を遂げているアフリカの星、エチオピア航空。
2020年代にラウンジが一新され、以前と比較すると見違える程立派になりました。
このラウンジの良さは広さとそこそこ充実した食事。
エチオピアの伝統料理や様々なアートの展示、そしてコーヒーセレモニー体験ができるなど、トランジットしているだけでも現地を観光した気分になります。
デメリットとしては、ゆったりとしたソファー席が少なく、ハードチェアタイプが多く並ぶ事。
飲み物のカップはグラスでは無く、プラスチックや紙コップ製なのは安っぽい印象です。
*以下の写真はお隣のビジネスクラス専用クラウドナインラウンジですが、提供内容に大差はありません。





コーヒーセレモニーの部屋ではスタッフが常駐していない場合がありますが、受付デスクに一言興味があるとお伝えすれば、もしかしたら実施してくれるかもしれません(筆者の場合がそうでした)。
6位:タイ国際航空・ロイヤル・オーキッド・プレステージラウンジ(バンコク・スワンナプーム🇹🇭)
スワンナプーム空港にはいくつかのタイ国際航空のラウンジがありますが、その中でも一番規模の大きいロイヤル・オーキッド・プレステージラウンジが充実しています。
このラウンジの良さは食事の種類が豊富で、有人バーで様々なオリジナルカクテルが楽しめ、ライブ調理ステーションも備えています。
ただ、椅子がすべて統一されていて、長時間過ごすにはあまり快適では無い。





5位:ブリュッセル航空・ザ・ロフト・バイ・レクサス(ブリュッセル空港🇧🇪)
このラウンジはなんとトヨタのレクサスが監修!
入室するとチョコレートでできた巨大なレクサス車の模型が置いてあります(笑)。
そこまで広く無いラウンジですが、ベルギーといえばゴディバに並ぶ高級チョコレートブランドのノイハウスのブースで様々なチョコレートのテイスティングができたり、本場ベルギービールがタップで数種類用意され、シャワー室はグローエ製で壁のあちこちからシャワーが吹き出すユニークな風呂が浴びられます(笑)。
ドア付きの完全個室型仮眠室や、ヨーロッパでは珍しくマッサージチェアも用意されています。
食事の種類はそこまで多く無いですが、朝食にはハム、チーズ、美味しいクロワッサン、卵料理と定番が楽しめます。
気になった点は、昼食の時間帯に提供されたパスタやカレー類が微妙だった事。
また、シャワー室のスキンケア類は超ジェネリックで匂いがキツく、チープでした。
恐らくこのラウンジは各社とコラボをして宣伝も兼ねて、スポンサーラウンジという印象です。
いかにもここはトヨタのショールーム?って感じの部屋もありましたので😅
面白い発想のラウンジですが、数時間快適に滞在できました。
電源はヨーロッパで主流のタイプCの変換プラグが必須です。
ネックな点はシェンゲンラウンジ(=国内線の様なもの)なので、混雑しやすいです。





4位:ANAラウンジ(成田・羽田)
ゆったりしたソファーが並び、ラウンジによってはとても寛ぐ事ができます(羽田第3ターミナルを除く)。
個人的には羽田空港の台頭によって出発便数が減った成田空港のラウンジが落ち着きます。
シャワーは混雑する事で有名ですが、利用ができればピカピカに清潔された空間は居心地良く、アメニティーも充実。
まだ訪問していませんが、羽田空港第2ターミナルにある国際線ラウンジには他のANAラウンジでは見かけない有人バーとライブ調理ステーションが時間限定で提供されます。
気になる点としては、食事の提供内容が10年以上ほぼ変わらず!
ヌードルバーでは逆にトッピングが減らされているし(例:かまぼこが減らされるなど)、ビュッフェは炭水化物系と揚げ物系が中心で、食事は正直ジャンクフードに近い。
昔はANAラウンジが好きだったけど、ずっと変化が無くて飽きてきたのと、混雑具合が年々酷くなっている気がするのは気のせいでしょうか?
そろそろSFC会員制度を制限した方が良いのでは!?





3位:ターキッシュエアラインズ・マイルズ&スマイルズラウンジ(イスタンブール🇹🇷)
ANAラウンジ同様にこちらも過去10年間、提供される食事や飲み物に全く変化が無いけど、それでも質の高さは保っています。
ビジネスクラス専用のラウンジと、それ以外のスターアライアンスゴールド会員専用のラウンジの2つ用意されています。
前者の方がソファーのクオリティーが高く、食事が若干充実しています。


↑スイーツ付きとしてはこのデメル製のケーキが常時頂けるのは嬉しいですね♪

注意する点は、日本を始めとするアジア方面のピーク出発時間帯である深夜では食事のオプションがかなり限られ、サラダ、スープやデザート等を中心とした軽食のみしか提供されない事。
深夜〜早朝の時間帯はラウンジ飯はあまり期待しない方が良いでしょう。
バスルームは一面大理石でアメニティーも充実。
バスローブを提供するラウンジなんてありますか!?(笑)
ここに居るだけでも落ち着きます。

このラウンジの素晴らしいのは、8つの仮眠室。
シーツと枕がしっかり備わったベッドやデスクなどが設置されたホテル並みの客室です。
この仮眠室の利用は厳しいルールがあって:
*ターキッシュエアラインズ自社便のみの乗継
*イスタンブールでの乗継時間が4〜9時間以内(9時間以上は市内のホテルが提供される)
*どちらかのフライト時間が8時間以上である事(日本路線であれば確実に対象)
ビジネスクラスのラウンジでは無く、これがエコノミークラスの上級会員用ラウンジにも用意されていると言う点が素晴らしいです。

2位:ルフトハンザ航空・セネターラウンジ(フランクフルト空港🇩🇪)
ルフトハンザグループ(スイス国際航空やオーストリア航空を含む)の異質な点は、ビジネスクラス客用のラウンジよりも、スターアライアンスゴールド会員ラウンジの方がランクが高いと言う事。
殆どの航空会社ではビジネスクラス専用ラウンジの方が充実している中、ルフトハンザは上級会員を重視しています。
そのため、エコノミー利用で入室すると得した気分です♪
ビジネスラウンジとセネターラウンジの違いは過去記事にまとめています。
良い点は、ソファーがとてもゆったりとして密集感が無く、電源コンセントが充実し、食事や飲み物のクオリティーが比較的高く充実している事です。




そこそこプライバシーのある仮眠エリアがあるのも嬉しいです。
簡易的なベッドですが、長距離移動の後のトランジット時にこれがあるだけでとても有難い。

1位:シンガポール航空シルバークリスラウンジ(バンコク・スワンナプーム🇹🇭、仁川🇰🇷)
チャンギ空港にある本家のシルバークリスラウンジはビジネスクラス専用なので利用できませんが、アウトステーションラウンジ(本家以外のラウンジ)であればエコノミークラスのスタアラゴールド会員でも利用が可能です。
筆者の好みはスワンナプーム空港のラウンジ。
様々なタイプのゆったりしたソファーが並び、バーで提供されるカクテルがとても本格的。
そして何と言ってもここの食事が素晴らしい!タイ料理は正直タイ国際航空のラウンジよりも質が高いし、その他オリジナルのアイスクリーム(ドリアン味とか)、タイの独特のアイスティーや飲み物(紫色のバタフライピー茶やココナッツジュース)など、ここは世界のラウンジの中で一番ラウンジ飯目的で戻りたいです。
混雑しても居心地が良いラウンジでした。
シャワーは無いので、その目的であれば同空港にある他社のスタアララウンジで利用すれば良いでしょう。



仁川空港のシルバークリスラウンジも素晴らしい。
食事のクオリティーも非常に高いし(お隣アシアナラウンジと比較すると)、こちらも有人バーから様々なカクテルを作ってもらえます。
至る場所で充電ができるし様々なタイプのソファーやダイニング席がある。



因みに、チャンギ空港のスタアラゴールド会員専用のクリスフライヤー・ゴールドラウンジはそこまで感動するラウンジではありません。

他の素晴らしいスタアラゴールドラウンジは?
まだ筆者が利用した事の無いラウンジとしては、チューリッヒ空港のスイス・セネターラウンジ(E)と、ロサンゼルス国際空港のトム・ブラッドリーターミナルにあるスターアライアンスラウンジが良いと噂を聞きます。
もし読者の皆様でおすすめのスタアララウンジがあれば、是非お聞きしたいのでコメント欄で共有して頂ければ嬉しいです。
まとめ
ラウンジ面では全体的にワンワールド系には劣るけど、世界最大の航空会社アライアンスとしてスタアラ系は数で勝負ができるのがメリットです。特にシンガポール航空は世界各地に様々な質の高い自社ラウンジを提供しているし、ルフトハンザグループではビジネスクラス専用ラウンジよりもスタアラゴールドを優遇するのでより充実した体験ができるでしょう。