前回のウガンダシリーズから大分時間が経ってしまいましたが、10日間の視察旅行のまとめをメリットとデメリットを5つずつ供述したいと思います。
結論から言うと、ウガンダはアフリカ初心者にはとても優しい国です。
理由は:
メリット①:全体的に人々が素朴で礼儀正しい
他のアフリカ諸国と比較して、ウガンダの人々は素朴で、あまりガツガツしていない印象です。
農業国家で年間を通して雨に恵まれ、様々な作物が育つのが大きい要素でもあるでしょう。
礼儀正しく接してくれる人が多く、治安も安定しています(以前はあまり観光客の行かない北部で内戦状態ではありましたが、現在は大分落ち着いています)。

メリット②:街並みが清潔:ゴミがほとんど落ちていない!
ウガンダはどこ行っても清潔感があります。
これは隣国ルワンダを除く他のアフリカ諸国と比較すると、結構感動します。
ルワンダと並んで、2023年にゴミのポイ捨ては罰金となりました(筆者が訪れた時はその法律が適応される前ですがその時からかなり街中は綺麗でした)。

メリット③:国が小さいのに様々な自然や地形が楽しめる
ウガンダは本州と同じぐらいの面積。
その中で、サバンナ地帯、アフリカ最大級の山脈、世界最長のナイル川、アフリカ最大の面積を誇るビクトリア湖、霊長類の暮らす密林地帯など、様々な植生に恵まれています。

メリット④:動物観察に長時間の移動を要さない
アフリカ大陸のハイライトと言えば大自然の中に生きる野生動物の観察ですが、ウガンダではビッグファイブと呼ばれる王道の動物(ライオン🦁、ヒョウ🐆、ゾウ🐘、サイ🦏、スイギュウ🐃)を始め、この地域にのみに生息するマウンテンゴリラ🦍やチンパンジーに会う事ができます。
これらの嬉しいのは、首都カンパラもしくは国際空港のあるエンテベからアクセスが便利な事。
ゴリラが生息するブウィンディ原生国立公園以外は、主要名所は車で同日中に辿り着く事ができます。

メリット⑤:宿泊施設が充実している
各観光名所では、様々な宿泊施設のオプションがあり、大抵食事が美味しくサービスが充実しています。
バジェットからハイエンドまで、幅広く存在。
特にハイエンドは自然と調和したエコロッジタイプが多く、とても落ち着きます。

ここで、ウガンダ旅行のデメリットも触れます。
デメリット①:地方の宿のインフラ設備が劣っている
地方へ行くと、電気や通信状態があまり良くないです。
特に、インターネットへの接続は結構ネック!
1泊あたり数万円する様なハイエンドなロッジでも、Wi-Fiが故障していたり、あったとしても非常に速度が遅くて使い物にならなかったり、部屋では利用できず公共の場(ロビーや食堂等)でしか繋がらないケースも多いので要注意です。

デメリット②:宿泊施設が高額
ウガンダで少しでも快適な旅行を求めるのであれば、決して安くは無いです。
え、こんな最低限の設備でもこんなにするの?と思える様なロッジもしばしば。
そもそもインフラ整備が整っていない場所で安心するサービスを提供するには、とてもコストが掛かってしまうのです。

デメリット③:様々な虫が出やすい
都市部ではあまり心配ありませんが、地方にある大自然の中のロッジに滞在すると、部屋にも虫は出やすいです。
とは言え、蚊を除けば人間にあまり害のないものだらけ(ゲジゲジとか)。
マーチソンフォールズ国立公園や、クイーンエリザベス国立公園南部辺りなどの標高の低い西部では、吸血するツェツェバエが多いので要注意。

デメリット④:文化的な遺産が少ない
ウガンダはどちらかと言うと、自然や動物観察に適した国であり、文化遺産は少ないです。
その分、メリット③と④で触れた様にアフリカの中では国土が狭い方に関わらず、様々な自然資源があるのでこちらは思いっきり楽しめます。
数少ない文化遺産としては、カンパラ郊外には世界遺産のブガンダ王国時代の国王の墓があり、伝統建築を堪能する事ができます。

デメリット⑤:あまり特徴が無い
動物サファリは隣国ケニアのマサイマラ国立公園やタンザニアのセレンゲティ国立公園、山であればキリマンジャロ山、滝であればジンバブエ・ザンビアのビクトリアフォールズ等が有名になっています。
唯一ウガンダでしかハイライトと言えばゴリラトレッキングでしょう。
マウンテンゴリラは、隣国ルワンダとコンゴ民主共和国のみでしか生息しませんが、前者の入園料はウガンダの2倍近い金額がかかり、後者は内戦中なのであまり現実的ではありません。

次に、ウガンダ旅行での注意点を触れます。
ウガンダ訪問前の必須手続き①:黄熱病のワクチン接種
ウガンダは黄熱病の感染地域として指定されており、ワクチン接種の記録が無いとウガンダに入国できません。
黄熱病のワクチン接種は、各都道府県の検疫所で受ける事ができます。
幸い、一度接種が完了したら生涯有効になります。

ウガンダ訪問前の必須手続き②:マラリア予防薬の服用
ウガンダはマラリアの汚染地域に属するので、マラリアの予防薬を服用される事が推奨されます。
日本だと処方箋の薬として扱われてしまう上にそれなりに薬代もかかりますが、効果が出るまでに2週間を要するので、訪問前に服用するのがベターです。
現地の薬局ではマラロン等の輸入品が簡単に購入できます(エンテベのビクトリアモール内やその他商業施設内など)。

ウガンダ訪問前の必須手続き③:持ち物の準備
<レインコート>
雨季はもちろんの事、年間を通していつでも雨が降る可能性があります。
特に、チンパンジーやゴリラトレッキングの際は森の中を長時間歩くので。
<ハイキングブース>
こちらもチンパンジーやゴリラトレッキングの際に必要。
歩道は整備されていなく、ぬかるみも多くて泥だらけになります。
<防水バッグ>
雨に濡れても良い様に。
<モバイルバッテリー>
地方の宿は、例えハイエンドなロッジでも電力が供給される時間が1日あたり数時間という場合があります。
モバイルバッテリーがあると便利だし、消耗が激しいデジカメの電池は予備を携帯するのもありでしょう。
<アメリカドル紙幣(特に細かいの)>
チップの文化が定着しています。
各場所でガイド等に支払うチップの際、細かい紙幣があると便利です。
アフリカ全般に言えるのですが、何故かボロい米ドル紙幣は無価値扱いされる事があります。
現地の紙幣はボロボロが多いのに!
日本の両替所は大抵綺麗な紙幣を提供してくれますが、できるだけ折れていない、新札が好ましいです。
チップの相場はその時の参加人数にもよりますが、4人グループの10日間ツアーの場合、一番お世話になったドライバー兼ガイドには、筆者はUSD 200を支払いしました。
視察旅行で忙しなかった日程で早朝から夜までずっと付きっきりだったのもあります。
トレッキングのスポットガイド(その場限りの数時間の付き添いの場合)へは、参加者一人当たりUSD 5〜10ぐらいが妥当では無いかと思います。
これらはあくまで参考で、微妙だった場合はそこまで支払いをしないし、本当に良かったらもっと追加するので個々の裁量で良いと思います。

まとめ
ウガンダはあまり癖が無く、謙虚な国民性で接しやすく、自然が美しく様々な動物が観察できるのでアフリカ初訪問としての旅行先にはとても適しています。ただし、快適な旅行を実現させるにはそれなりのコストがかかるし、地方だとハイエンドなロッジでもインフラ整備も微妙な場合が多々あります。