【9日目】
今日が今回の旅行で最後の視察日となる。明日はレーへ行くだけだし、明後日はデリーへ帰る日だ。
先日のパンゴン・ツォが曇っていたため、今日のツォ・モリリだけは本当に晴れて欲しい。朝からそう願っていたが、今日も生憎そこまで天気は良さそうではない。そこそこ晴れかな。
ホット・スプリング・リゾートの食堂。一応インド料理やラダック料理など色々オプションがある。インド軍の利用者も多い。
朝食後は車でまずツォ・モリリ方面へ向かう。チュマタンから1時間ぐらい走るとマヘと言う検問所がある。ここより先は、ILP(インナーラインパーミット)が必要だ。ここで許可証を見せて、インダス川を渡り、対岸へ行く。ここでインダス川とはお別れ。
しばらくは谷間を走る。結構沢山の野生動物がここにはいる。特にキャン(野ロバ)をよく見かけた。
スムドにとりあえず着く。今日の目的は実は3つあった。一つはツォ・モリリと呼ばれる雄大な湖、そして、塩湖で野生動物の宝庫とも呼ばれるツォ・カル、そして近年観光客へ開放された新しい地域、でチャンタン高原最大の集落であるニョマだ。
スムドは、ツォ・モリリとツォ・カルへ分かれる分岐点となり、先にどちらかを選ばなければいけない。ここはまず天気で判断する。ツォ・モリリはどうしても天気の良い時に行きたい。今の時間、結構曇っている。ここは賭けをする。今より後の方が天候は悪化しないだろうと願い、先にツォ・カルへ向かう。
でも、パナミックやチュマタンみたいに浴びれるところは無い。
ツォ・カルは別名「白の湖」。ふさわしい名だ。塩が結晶するためこの様な名前が名づけられたそうだ。
一番奥にあるトゥクジェ村。ひなびた感じだが、夏になると観光客用のゲストハウスも営業するらしい。標高はすでに4,600メートルだ。ここから同じ道でスムドまで引き返す。
スムド付近まで戻るとそろそろ昼前。ツォ・カルは晴れていたがこの辺の天候はやっぱり少し曇り気味だなぁ。しかたなく、スムドでツォ・モリリへ行く道へ進み、ナムシャングラ峠へ向かう事にする。
ナムシャングラ峠は標高約4,800メートルだがパンゴン・ツォへ向かうチャン・ラの様に蛇行道では無いし、勾配もゆるい。ナムシャングラ峠を超えると小さな湖、キアガール・ツォとが現れる。ここも完全に凍っているし曇っている。
キアガール・ツォを超え、暫くすると緩やかに標高が下がる。そして、先にツォ・モリリは見えた。が、だいぶ曇っているじゃ~ん。が、湖畔の端に到着してから10分ぐらいすると、青空が少し見えてきた!おっ、いいぞ!このままどんどん晴れろ!
そして湖畔沿いをドライブすると、氷が少し解けてではないですか!透明度がすごく高く、興奮状態!
この興奮最中、車を止めて、車内で昼食タイムとする。ホット・スプリング・リゾートでパックしてもらった昼食(炊き込みご飯)とブラックティーだ。
湖の入り口から数十分砂利道を走ると村が現れる。コルゾック村だ。人口は500人程の小さな村だが、ゴンパもあり、結構家屋が並ぶ。村を散策すると女性達が絨毯を織っていた。
ツォ・モリリで大満足をしたので引き返して次の目的地、ニョマへ向かう事に。今日朝通ったマヘのチェックポストまで一回戻る。
マヘのチェックポストで許可証のチェック。この先は、2010年までは観光客は訪れる事が出来なかった。この道をまぁっすぐ行くと中国(チベット)だ。インド軍の基地も多く、途中滑走路もあった。
マヘからインダス川沿いを上流に走る。谷間が広がり、すごく広大な地帯となる。標高は4,000メートルを超えている。この高さに流れる大きな川ってたぶん世界で見てもインダス川だけだと思う。
素朴だ。たぶん昔のレーもこんな感じだったんだなぁと感じる。
ニョマはとても良い印象だった。観光地化されておらず、昔ながらのラダックの街と言う感じだ。ここはこの周辺では一番大きな集落だが、ほとんどが広い畑付きの家を持っていて生活に余裕がありそうな感じだった。
もうそろそろ夕方だ。今日はここでチュマタンへ引き返す。
明日はレーへ戻る。これで、とりあえず視察旅行は終わり。あとはレーで明日のんびりするだけだ。温泉にゆっくり浸って体を暖める。