酷暑期のお勧めインド国内旅行先:ラダック編

カシミールと並んで、酷暑期のお勧めインド国内の旅行地はラダックです。

よく、日本人駐在員の皆さんがレー・ラダックと呼びますが、これはインド人がその様な呼び名を昔からしているのであり、正式には地域名はラダック、レーと言うのは行政区(日本でいう○○群みたいな)であり、その行政区の一番大きな街がレー(日本でいう○○町)でもあります。

インドの平野が酷暑期の4月~6月、標高の高いラダックでは春から夏に入りかけの時期。4月はまだ「冬」の位置づけでもあり、地域外への結ぶ国道(スリナガルやデリー)もまだ峠が積雪のため、陸の孤島状態です。約半年間はこの状態で4月は一番物資が少ない時期なので、田舎などへ行くと新鮮な牛乳や卵、炭酸飲料やパックのジュース、ガソリン等はほとんど手に入りません。4月末~5月頃に掛けて初めて半年ぶりに外界との峠が開く時にいっきに物資が入ってきます。

そんな4月ですが、4月中旬~下旬にかけて杏子の花が満開に咲く季節になります。ちょうど日本の様な桜の感じで、色もとても似ています。ラダックは砂漠地帯のため、杏子の花が咲くとそのコントラストがとても美しいのです。

杏子の花が咲くとこんな感じ(僕が訪れた時はまだ満開前だったので、満開になるともっと凄いらしいです)。

杏子の花@アルチ
杏子の花@アルチ
杏子の花@アルチ
杏子の花@アルチ
杏子の花@インダス川沿い
杏子の花@インダス川沿い
杏子の花
杏子の花

4月のラダックですが、レーでも朝晩は5℃以下、日中でも15℃とかなり涼しいです。ただ、太陽の光は最高に強烈で例え涼しくても5分外に直射日光の下にいると、思いっきり日に焼けます。この5分間クリームを塗らなかった時間、その後とてもヒリヒリしてえらい目にあいました。日焼け止めクリームは必須の中の必須です。ぽかぽかして暖かいのですがね。

レー郊外
レー郊外
ティクセイゴンパ
ティクセイゴンパ
レー郊外の一本道
レー郊外の一本道

ラダックは標高が高い事を記載しましたが、レーでも3,500メートル、人気の湖(パンゴン・ツォもしくはツォ・モリリ)は4,300メートル前後、「低い」と言われているアルチでも3,000メートル近くあります。

砂漠地帯で森林が少ない為、酸素が更に薄く、誰でも何かしらの高山病の症状が発生する方が多いです。これらの症状とは、めまいや嘔吐、息切れなど。また、多くの方がダイアモックスと呼ばれる薬を飲まれますが、これもまた副作用がある場合があり、全身がしびれてしまう事があるそうです。

一番健康的なのは、とにかく初日はホテルでゆっくり休み、必要以上に水をがばがば飲むこと。うちのツアーでは絶対に初日は早朝にレーに到着しても何も観光の予定は入れません(例えお客様からリクエストがあったとしても)。高山病は最初は元気でも、あとからどっしりと症状が現れる場合が多いです。

僧院でお経を読み上げる僧侶たち
僧院でお経を読み上げる僧侶たち
月が明るい夜のヌブラ谷
月が明るい夜のヌブラ谷
標高5,300メートルの峠にいたワンちゃん
標高5,300メートルの峠にいたワンちゃん
氷が解け始める時期のツォ・モリリ
氷が解け始める時期のツォ・モリリ

訪問時期ですが、もし杏子の花を見に行くなら4月末頃がベストですが、逆にこの時期はパンゴン・ツォやツォ・モリリへ行くにはまだ氷が張っている可能性が高く、訪れるには早いです。湖を優先にするのであれば、5月中旬以降がベストです。

ラダックは、チベット仏教圏のためどこか懐かしい感じがします。僕の祖父は真言宗を信仰していた事から、チベット仏教には縁があり、寺院を訪れるとちょっと心が休まる感じもします。住んでいる人々の価値観もインドどこの場所よりも日本人に近いと思います(特にしつこさが無いところ)。

人口が少ない為、どこも絶景地ばかりで透明な湖や川があり、野生動物が観察できて自然の迫力もすごい。ラダックはインド滞在中であれば一度は行った方が良い場所だと思います。

ただ、高度順応をしなければいけないので、短期での訪問は体に良くないのでできず、最低でも3泊4日、そしてもし湖へ行くのであれば、4泊5日は必要です。

夏のラダック(5月~8月)は異常な程観光客で混みあうので、飛行機の値段は高騰し、ホテルも人気のところはどこも予約がいっぱいと言う事があるので、もし計画を立てるのであれば余裕を持って行った方が良いです。

ところで、デリー⇔レーのフライトは1時間ぐらいですが絶景です。ヒマラヤ山脈の高地の上を飛び、氷河なんて手に届けそうな感じ。

デリー⇔レーの飛行機から眺める景色
デリー⇔レーの飛行機から眺める景色

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