インドと聞かれてパッとイメージするのは?
①人混み
②カレー
③汚い川
さぁ、このステレオタイプを打破しますぞ!
インドには全部で640の県(District)がありますが、今回、その中で一番人口密度が低い、且つ人口の少ない県を訪問しました。
アルナーチャル・プラデーシュ州にある、その名もディバン・バレー(Dibang Valley)県。面積は鹿児島県とほぼ同じか、山形県より若干小さいぐらい。そして人口はたった9,000人弱!人口密度で言うと、1平方キロメートルあたり1人しか居ない計算になります。
アルナーチャルは本当に面白い州です。北東インドでは最大の面積を誇り、部族地域でさまざまな少数民族が暮らし、美しい大自然が手付かずで残されている場所。亜熱帯の原始林からヒマラヤの高地まで様々な地形が楽しめるのも特徴です。
中国が領有権を主張しているため、外国人はProtected Area Permitという許可証を事前に取得しなければなりません。インド人でさえ、Inner Line Permitという許可証を有料で取得してからで無いと入域できないので、他の場所と比べるととても特殊な州です。
↑インドでGoogle Mapを開くとインドの主張する国境線が現れるため、この様にしっかりとした国境線が敷かれています。これ、日本で同じGoogle Mapを開くと、アルナーチャルは点線で中国、インドのどっち付かずの地域になっており、国際社会も同じ立場です。
独立当初から事実上はインドの領土になっていますが、もし中国の主張通りこの地域を占領されてしまったら完全にヒマラヤという高い国境の壁が無くなってしまい、地理的にインドはとても不利な立場になってしまうのでもの凄く警戒しています。中国軍が普通にインド領内に侵入してくるので、この未開発エリアの事実上の国境へ向けて軍事物資を運びやすいようにハイウェイを敷き始めており、お陰で元僻地がとてもアクセスしやすくなりました。
<美しい川と大自然>
旅の始まりは結婚式が開催されたタイ族が暮らすナムサイから。
まずはバラナシのガンジス川よりも川幅が広いローヒット川。下流でこの美しさ。天気は雨でしたが、それでも水は透けてエメラルドグリーンに輝いていました。
ロインを経由して、山岳地帯を目指します。目的はディバンバレー県最大の集落、アニニへ。途中、標高約2,500メートルのマヨーディア峠に差し掛かります。
峠を越えて、インド一人口の少ないディバンバレー県へ。集落が全く見当たりません。
ね、イメージするインドとはかけ離れているでしょう。
次回はディバンバレー県最大の集落であるアニニと、緊迫する中国との紛争地帯、そしてめっちゃ美味しかったオーガニック料理のオンパレードをご紹介します!