僕はターキッシュエアラインズでスターアライアンスゴールドを過去6年間維持していますが、最近その魅力が大分薄れてきました。
同社のマイレージ会員、マイルズ・アンド・スマイルズ(以下M&S)はスターアライアンスでは最もゴールドの達成が容易で、しかもステータス維持もハードルが低くて楽。
最強はANAで半永久的にゴールド会員を維持できるSFCである事は間違い無しなのですが、ANAをできるだけ多く乗らなくてはならないため「修行」が必要でこれがネックでした。
ステータスのためであればM&Sはおすすめですが、マイルの価値自体は最近、大分半減しまっています。
M&Sでゴールド会員達成と維持はハードル低い
<初年度は40,000マイルでゴールド達成>
多くの航空会社では年間50,000マイルを達成しないとゴールドを付与してくれませんが、ターキッシュは40,000マイルでOK。しかも:
①どの日付からでもカウントしてくれる:例えば7月15日に最初のマイルを登録すれば、翌年7月14日までの間に40,000マイル以上貯めれば良い。日系二社だと、1月1日から12月31日の間という縛りがある。
②自社に一度も乗らなくてもOK:スターアライアンス系航空会社であれば、全て対象の運賃クラスはステータスマイルとしてカウントしてくれるので自社に乗らなくても達成する事ができる。日系であれば、半分のマイルは自社に乗って稼がなければならないので、M&Sの方が融通が効く。
③マイルの積算率が良心的:スターアライアンス系航空会社の割引運賃でも、それなりにマイルになる可能性が高く、ビジネスクラスは150%が多いので日系と比較すると同アライアンス系列のマイルが貯まりやすい。
<ステータスの有効期限は2年!>
一度ゴールドステータスを取得すれば、2年間は維持できます。通常は1年なので、これは嬉しい配慮。
<ステータス維持には年間たった18,750マイル貯まればOK!>
これが最も魅力的なポイント。一度ゴールド会員になれば、それを維持するには、2年間で合計37,500マイル、もしくは更新1年目で25,000マイルが達成できれば、自動的に更に2年間を延長できる。
例えば、2024年5月にゴールド達成。2026年4月までステータスの有効期限がありますが、2024年5月〜2025年4月の間に25,000マイルが達成できれば、2028年4月まで延長できてしまう。もしくは、2024年5月〜2026年4月の間に合計37,500マイル貯めればOK。
年間あたり、最低18,750マイルを2年繰り返せば更新が可能で、しかも、自社に乗る必要無し。
他社のプログラムだと、日系二社含めて年間同じ様に50,000マイル稼ぐ必要があるので、大分条件が緩くなっています。
<最終手段:ステータスマイルを購入する事ができる>
購入限度がありますが、最終的に会員の更新時期になってギリギリ維持するためのマイルが足らない時は、1,000マイルあたりUSD 70で購入できます。あくまでステータスマイルなので、特典航空券にはカウントする事ができないマイルですが。
この様に、修行をしなくてもスタアラゴールドを達成・維持しやすいM&Sは今でも条件は変わりません。
ただ、特典航空券にするには価値が半減してきている・・・
特典航空券用のマイルとしてはあまり意味が無くなってきた
スタアラゴールドの達成がしやすくても、マイルの価値が低いのであればあまり意味が無い。
<自社特典航空券必要マイル大幅アップ>
パンデミック前は、比較的少ないマイルで、世界中を飛ぶ事ができました。例えば、サンフランシスコからイスタンブール経由で地球のほぼ裏側にあるデリーまでビジネスクラスの特典航空券が片道あたりたったの最低52,500マイルで発券ができた。
それが今では125,000マイルと2倍以上が必要。理論的には空席があれば52,500マイルでまだ発券できる様ですが、現実的にはそのプロモーション枠を確保するのはほぼ不可能に等しい。
日本とヨーロッパはビジネスクラスが以前45,000マイルで発券が可能でした。今では115,000マイルが無いと枠を見つけ出す事ができません。
これらはターキッシュ自社の話で、これがパートナー航空会社になれば発券のハードルが高い。
<とても複雑な提携会社特典航空券の発券手続き>
ターキッシュ自社の特典航空券であれば、自社サイトから発券が可能ですがこれが提携会社となると複雑。
検索画面はあるものの、永遠に故障中。代わりに、ANAやエアカナダのサイトでスタアラ系航空会社の特典枠を検索ができるので空席を探し出す事は可能ですが、それをM&Sで発券するとなった場合、イスタンブールにあるコールセンターに電話で問い合わせをします。
こちらの方が、自社便特典航空券よりも低いマイルで空席は見つけやすい。例えば、一例として:
*日本⇄ヨーロッパ片道エコノミー/ビジネスクラス:30,000/45,000マイル
*日本⇄東南アジア片道エコノミー/ビジネスクラス:20,000/35,000マイル
*日本⇄北米片道エコノミー/ビジネスクラス:45,000/60,000マイル
不慣れな担当者もいるため、結構簡単に「無いよ」と言われたりするので、話にならなければHUCA(Hang Up and Call Again)をして別の担当者に対応してもらう事もあります。
予約が完了したら、次の問題は諸税等の支払い。
何故か、コールセンターで予約時に支払いができない!決まって、24時間以内に経理の担当者から電話が来る、と伝えられますが、今まで4度発券手続きを行なってきた中で一度もコールバックされた事は無い!
支払いをしないと自動的に予約はキャンセルになってしまうので、何とか東京支店の電話番号を探し出して、連絡を入れます。
流石、日本だけあって対応は早いのですが、東京支店発券料として5,000円近くの手数料が別途加算される。でも、これをしなければ、永遠に待ってても電話がかかって来なそうな雰囲気なので安心料として支払いをします。
<燃油サーチャージ等の諸税が高い>
日系二社と同様に、特典航空券には燃油サーチャージが別途加算されます。他社では、これが付かない場合が多いので(アラスカ航空やエアカナダで発券する場合等)、それに慣れてしまうとちょっと躊躇してしまう。例えば、東京→ヨーロッパ間だと片道あたり4万円近い諸税等を別途支払う必要がある。
まとめ
スタアラゴールドの維持はハードルが低いターキッシュエアラインズのマイルズ・アンド・スマイルズ会員。残念ながら、マイル自体の価値が下がってきているので、昔のように進んでM&Sに貯める事を躊躇する様になっています。ANAのSFC修行も検討していますが、あれだけこのブログで半永久維持システムに反対していたのに!?