2024年8月9日補足:2024年9月に羽田便に導入予定である新タイプの座席を反映して比較対象としました。
2024年8月現在、エミレーツ航空は羽田と成田へ毎日1便ずつ就航しています。
両フライトとも日本発の出発時刻はほぼ同じ時間帯。
深夜に出発して、目的地ドバイに早朝到着します。
区間 | 便名 | 出発時刻 | 到着時刻 | 機材 |
羽田→ドバイ | EK 313 | 00:05発 | 06:20着 | 777 |
成田→ドバイ | EK 319 | 22:30発 | 翌04:50着 | A380 |
帰路は羽田到着が深夜になり、成田到着が夕方着です。
区間 | 便名 | 出発時刻 | 到着時刻 | 機材 |
ドバイ→羽田 | EK 312 | 07:40発 | 22:35着 | 777 |
ドバイ→成田 | EK 318 | 02:40発 | 17:35着 | A380 |
さて、羽田便に導入されているボーイング777-300と成田便のエアバスA380-800では全クラスで座席が異なりますし、提供されるサービス内容も若干異なってきます。
この記事では、エコノミークラス、プレミアムエコノミー、ビジネスクラス、ファーストクラス全てでニーズに応じて羽田便・成田便のどちらがおすすめであるか検証していきます。
まずはエコノミークラスから。
エコノミークラス
<座席の広さであれば圧倒的にA380の方が快適!>
とにかく一番快適に移動をしたいというのであれば、成田便がベスト。
エミレーツ航空ではA380と777両方の座席配列が3−4−3となっていますが、A380は世界で一番胴体の幅が広い機材だけあってゆったりとしている。
A380胴体幅(一階席) | 777胴体幅 |
6.5m | 5.86m |
A380の方が、777よりも1割程横幅が広くなっています。
現にJALやシンガポール航空等、エアラインによっては777の座席配列を3−3−3とゆったり設置している場合があるので、エミレーツ航空777の3−4−3配列は狭く感じます。
筆者も、同機材の横10席の機材は長距離移動では避ける様にしているぐらいです。
足元の広さを表すシートピッチはどちらの機材も32インチとされていますが、公式発表では無いので正確な情報は定かではありません。
プレミアムエコノミー
<A380の方が広々感じられる>
こちらもエコノミークラスと同じ理由。
A380の方が胴体が広いのに、両機材とも2−4−2配列となっているので広く実感させられます。
シートピッチや座席は両者とも同じ。
※エミレーツ航空公式ホームページより引用
ビジネスクラス
<ボーイング777の方が新しくて広い>
両機材とも1−2−1配列になりますが、実はA380の方が胴体幅の狭い二階席に位置するため、ボーイング777の方がゆったりと感じられるでしょう。
A380胴体幅(二階席) | 777胴体幅 |
5.8m | 5.86m |
両者とも5.8メートルですが、A380は窓側が円形になっていてきっちり座席が詰められないので同じ胴体幅でも狭く感じさせられます。
<しっかりした食事を楽しみたければドバイ発羽田着に乗るべし>
日本発ドバイ行きと、ドバイ発成田行きはどれも深夜便で正直大した機内食が期待できません。
離陸後は軽食が提供され、到着前は朝食が唯一のガッツリとした食事になりますが、朝食は基本ありがちのメニューで昼食や夕食と比較すると軽めなので、折角のビジネスクラスに乗る醍醐味である機内食が楽しめないかもしれません。
その中で唯一、ドバイ発羽田行きはドバイを朝に出発し、日中便になるので到着前にしっかりとした昼食が提供されます。
例えば、ドバイ発成田行きとドバイ発羽田行きの2024年4月の機内食メニューを比較してみましょう。
明らかに提供される種類が異なります。
・ドバイ発成田行き(EK 318便;深夜便)
離陸後、まずは軽食が提供されます。
握り寿司に、温かい品をラムカツ、海老カレー、パスタから一つ選択できます。
デザートはフルーツのみ。
シンプルです。
そしてメインの朝食は、懐石弁当、チーズオムレツ、フレンチトーストの3種類から一つ選択が可能。
付け合わせに、ベーカリー、フルーツ、ヨーグルト。
それだけ!
・ドバイ発羽田行き(EK 312便;日中便)
離陸後はまず上記と一緒の朝食が配膳されます。
そして羽田到着前にガッツリとした昼食が。
スープ、マグロの前菜に続き、メインは懐石弁当、ビーフステーキ、海老カレーの3種類から一つ選択が可能。
その後、チョコレートケーキ、フルーツ、チーズが提供され、最後に〆のチョコレート。
明らかに量が異なります。
<成田空港ではエミレーツ航空の専用ラウンジがある>
成田空港には、エミレーツラウンジが用意されています。
このラウンジの特徴は、食事のチョイスが豪華。
筆者はフランクフルト空港で一度利用した事がありますが、クオリティーが高くて感動しました。
ドバイの本家ビジネスクラスラウンジより、世界各地にあるアウトステーションの方が全体的に質が高い傾向があるので成田でそのラウンジが楽しめるのは大きなメリットです。
羽田空港だと提携先のJALサクララウンジのみが使用可能になりますが、正直エミレーツラウンジの方が飲食に限ってはレベルはかなり上でしょう。
<A380の機内有人バーはやっぱりすごい!>
A380にはファーストクラス・ビジネスクラス兼用の有人バーエリアがあり、大胆です。
本来であれば沢山座席を詰められるのに、あえて贅沢に社交エリアとして開放するから特別感があります。
ドリンクだけでは無く、サンドイッチやケーキなどの軽食も充実しているので楽しさ倍増。
ファーストクラス
<好みが分かれる:機内シャワーを選ぶか完全個室を選ぶか>
A380と777、共にドア付きの個室型シートになっていますが、度合いが異なります。
羽田便に導入されているボーイング777は100機以上の保有するエミレーツ航空の同タイプの中でもたった1割程度だけに設定されている、ゲームチェンジャーファーストクラスと呼ばれるもので、世界で唯一(2024年4月時点)床から天井まで伸びる完全の部屋です。
室内は好みのムードライティングの他、温度調節までが可能!
対するA380は、完全に天井までドアは伸びていないけど、プライバシー感はあります。
そしてA380のハイライトは何といっても機内シャワー!
飛行機の中でシャワーを浴びられるのはエミレーツ航空とエティハド航空のA380のみです。
※エミレーツ航空公式ホームページより引用
<同伴者がいる場合はA380の方が一緒に座れる>
ゲームチェンジャー777のファーストクラスは個々の座席が完全個室になるだけではなく、1−1−1配列なので同伴者が一緒の際にはお互い距離感があり、あまり適していません。
A380であれば、1−2−1配列で真ん中2席が自分達だけの空間に設定できるので、カップル等に適しています。
<しっかりした食事を楽しみたければドバイ発羽田着に乗るべし>
先程ビジネスクラスの欄で掲載しましたが、日本発ドバイ便全て、及びドバイ発成田行きは深夜出発のフライトのため、提供される食事は軽食と朝食のみ。
ファーストクラスらしいフルコースの食事や幅広いオプションから選択をする際には、ドバイ発羽田行きのEK 312便が唯一しっかりした食事を提供するフライトになります。
ただし、キャビアのサービスに関しては例え深夜便であってもメニューに記載されています。
<羽田出発便であればJALファーストクラスラウンジが使用できる>
成田空港のエミレーツラウンジはビジネスクラス・ファーストクラス兼用。
でも、羽田空港の場合には、提携先がJALのラウンジが使用できるため、ファーストクラスの搭乗者はファーストクラスラウンジへ案内されます。
まとめ
機内の設備やサービス内容に応じて好みは分かれるかと思いますが、個人的にはファースト・ビジネスクラスであれば機内シャワーやバーを楽しみたいのでA380を選択します。同時に、機内食を堪能したいのでドバイ発羽田行きのEK312は結構有力候補です。エコノミーは座席をとにかく重視したいので、なるべく快適なA380を選択します。
追伸:往路成田発;復路羽田着(或いは関西着)といった航空券の手配も可能です。