クウェート滞在記~その3:灼熱の中の市内散歩とクウェートタワー訪問

グランドモスク見学後は、海岸沿いを歩いて2キロ先にあるクウェートタワーへ向かいます。

時期は6月。日中の気温は45℃を越えます。クウェートは、間違いなく、世界で最も暑い場所の一つです。夏のピークである7月、8月は普通に50℃を越えますから。デリーより暑い。。。ただし、海に近いながらも湿度はそれほどありませんので、そこまで苦ではありません。。。クウェートタワーに着く少し前までは。。。

クウェート銀行のビル
クウェート銀行のビル
伝統的なダウ漁船
伝統的なダウ漁船

1キロぐらい歩くと、海側にローカルマーケットがありました。ローカルと言っても、ガンガンにエアコンで冷えた建物内で、そこに新鮮な野菜や果物、そして魚市場がありました。魚はどれも美味しそう。。。色々な種類の海老や魚、そしてカニまで。

野菜
野菜
デーツ(なつめやし)各種
デーツ(なつめやし)各種
ハチミツ売り場
ハチミツ売り場
果物
果物

砂漠の国、クウェートでこれだけカラフルな野菜や果物を見るのは新鮮でした。インドの普通の市場で売られている野菜や果物より全然ツヤも見た目も形も良い!砂漠の国ですが、ファームはいくつかある様です。これも、海水を真水に変えるシステム(日系だと東レさんが技術を持っています)によってある程度の農業用水は確保できていると思いますが、殆どは輸入品でしょう。

そして魚市場。

魚市場
魚市場
魚市場
魚市場
魚市場
魚市場
かにー!
かにー!

整然として清潔で、エアコンが効いた魚市場。インドから来ると、新鮮に感じます。

灼熱の外へ戻り、更に歩き始めます。この頃から、いくら空気が乾燥してるとは言え、かなり汗が噴き出てきました。こういう時に限ってハンカチは忘れる。額の汗が目の中に入り、とても沁みました。。。タクシー捕まえて行けば良いのですがね。ま、あと1キロなので、歩く事にします。

途中、今度は巨大なショッピングモールが現れてきました。シャルク・モールです。湾岸諸国の地元住民の一般生活を見たかったらモールが良いのですが(ここぐらいしか娯楽が無い)、どこでもありがちだし興味無かったので、スキップ。モールの前には高級そうなプライベートボートがみっちり並んでいました。そして驚いたのは、こんな大都会のど真ん中なのに、海には凄い沢山の魚(稚魚が多かったですが)が泳いでいました。水は綺麗なんですね。

シャルク・モール
シャルク・モール
シャルク・モール周辺
シャルク・モール周辺
モール前のプライベートボート群
モール前のプライベートボート群

ひたすら歩きます。当たり前ですが、車社会のクウェートで、この炎天下の中を歩いている人は居ません。人口の多くは国外の出稼ぎ労働者ですが、彼らすら暑すぎて見かけません(笑)。

通行人無しの歩道
通行人無しの歩道
モスクとビル
モスクとビル

海沿いを歩きましたが、海は青く、綺麗です。ちょっと暑さで空気が霞んでいましたが、くっきり晴れたら海も相当青く光ると思います。誰も居ないビーチもいくつかありました。

市内のビーチ
市内のビーチ
人気無し
人気無し

いよいよ見えましたクウェートタワー。でも汗で目が沁みる。。。早く着け!

クウェートタワー 観光
クウェートタワー
ナツメヤシとクウェートタワー
ナツメヤシとクウェートタワー

クウェートタワーは2年ほど前?からずっと改装工事中で、ちょうど数か月前に工事が終わり、一般公開されました。良かったです。クウェートのシンボルでもあるクウェートタワーは1970年代にスウェーデンの建築家によって建てられました。この丸い形、何だと思います?実はウォータータンクです。今でも、この中に住民の貴重な水が蓄えられている様です。一番高いタワーの丸っこい部分は改装工事仕立ての展望台で、これから向かいます。

クウェート人の子供
クウェート人の子供
都会ですね。
都会ですね。

エレベーターで上へあがります。展望台は2階になっていて、2階の方は回転式になっています。また、これとは別にレストランへ上がれる専用のエレベーターもあるそうです。

景色は凄く良いのですが、本当に改装仕立て?と思うぐらい、窓はあまり綺麗じゃなかったです。もっとピカピカに磨けば景色を楽しめるのに。展望台の設備は2階にスナックバーがあるぐらいで、後は景色を楽しむだけと言う感じです。

海の色がリゾート地みたい
海の色がリゾート地みたい
クウェート市街
クウェート市街
どこ見ているのかな?
どこ見ているのかな?
貯水タンク
貯水タンク
回転式の階
回転式の階
景色は良いです
景色は良いです

30分ぐらいで満喫しました。

クウェート人家族
クウェート人家族
クウェートタワー
クウェートタワー
少し遠くから
少し遠くから

とりあえず、クウェート滞在はこれで終了とします。本来なら、他にもクウェート国立博物館や古代文明が栄えたファイラカ島が興味ありましたが、前者は改装工事中、後者は全くメンテがされていなくて行っても何が何だか判らない、と口コミであったので、訪問を控えました。ここから、空港へ向かう事にします。次の目的地はアブダビです。

ここで、問題が。。。流しのタクシーが走っていない。。。走っていても、使用中ばかり。しかも、気温は日向だと明らかに50℃を越えている。たまたま、クウェートタワーの隣にあるウォーターパークへ若者が乗ったタクシーが止まり、皆降りたところを捕まえようとしました。が、タクシーの運ちゃんはこちらに気づかず、そのまま走り去ろうって時に、若者がこちらに気づき、運ちゃんを止めてくれました。ありがとう!!この運ちゃんに空港へ運んでもらいます。

運ちゃんはエジプト出身。英語はあまり解らない様子で、こちらも片言のアラビア語で会話。ヤーバーン(アラビア語で日本の事)は素晴らしいを連発してくれました(笑)。当初は僕の事フィリピン人だと思い、クウェートでは日本人を見かける事はあまり無いと言っていました。

行きの空港→クウェート市内の公定料金はKWD 8(約2,800円)に対し、この運ちゃんが提示してきたのはKWD 3(約1,000円)。ほぼ3分の1!すごく良心的な値段でした。

行きとは違うルートで空港へ。税金の関係だか判りませんが、クウェートは細長い建物が多かったです。

クウェート市の高層ビル群
クウェート市の高層ビル群

<クウェートの印象>

たった数時間の滞在なので、あまり深く語る事はできませんが、気づいた点を言います。

他の湾岸諸国(オマーン、アラブ首長国連邦、カタール、バーレーン)と比べると、あまり洗練された感じではありません。悪い意味で言うと、外国人労働者が多いにも関わらず、かなり「アラブの国」で、空港職員は横柄な感じ、そしてあまり観光客フレンドリーな感土地柄ではありません(タクシーが捕まえにくい事や、あまり観光に力を入れていない事)。良い点で言うと、メジャーな観光地では無い分一般国民は比較的フレンドリーな印象があり、最後タクシーを止めてくれた地元の若者や、僕のカメラを見て子供が「写真を撮って!」と言う感じが、優しや素朴さを感じる事ができました。

洗練されていないと言う部分では、湾岸戦争の傷を今でも背負った印象があります。クウェートの人、特に年配の方にはあまり明るさが無い感じが伺え(あくまで個人的な感想ですが)、魚市場でも写真を撮っても良いかと聞いても極端に嫌がっていました。外部者を凄く警戒する、と言う感じで。こういう事はあまり他の湾岸諸国ではありませんでした。湾岸戦争は結構なトラウマだったと思います。

アラブらしさがある反面、クウェートには湾岸戦争後にいっきにアメリカ文化が入り込み、ファーストフードや各多国籍ブランドが入ってきて、これがちょっとアンバランスにしているのだと思います。米軍の駐留数も半端ありません。クウェートを開放してくれた敬意を払っている部分がある反面、あまりにも急激な欧米文化の参入にちょっと疲れ気味の様な気もします。これで、もしかしたらクウェート人自身、外部者へ対して警戒心があるのかもしれません。でも、カタール在住の女性友人が「クウェートに惚れ、アラブが好きになった」と言うぐらいなので、恐らく少し長く居れば、本当の良さが解ってくるのだとと思います。警戒心の強い人間程、一度仲良くなれば本当に仲良くなれますからね。

デリーのアメスク時代も、クウェート人は人懐っこく、親しみを持てたのでこれが真のクウェート人だと思います。

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