航空会社:マーハーン航空
便名:W5 70
フライト区間:デリー→テヘラン
フライト利用日:2017年12月9日(土)
予定出発時刻:03:00発
実際の離陸時刻:03:17発
予定到着時刻:05:10着
実際の着陸時刻:04:56着
時刻表上のフライト時間:4時間10分
実際の飛行時間:3時間39分
機種:エアバスA310-300
利用クラス:ビジネス
座席番号:3B→3A
機材番号:EP-MNX
機材導入日:1991年2月13日(CSAチェコ航空へ)
イランの航空会社は長年、アメリカ主導の経済制裁のために新しい機材を購入する事ができませんでした。前オバマ政権でようやく関係が改善された際、初めて30数年ぶりに新規機材を購入可能になり、国営イラン航空がエアバスの最新鋭を発注しました。
マーハーン航空は生憎、制裁の対象リストで政治が絡んでいるそうです(詳しい事は触れません)。全部が古いという訳では無く、基本すべて他社からのお古を購入して運営しています。今回の機材も元チェコ航空に導入されたもので、27年近く飛び続けている機材です。
古い=汚いという訳では無く、イランの航空会社はそこは清潔にしっかりされていてメンテもちゃんとされている様。
さて、イラン航空は最近まで成田へ直行便を運航していたので日本人に馴染みがありますが、マーハーン航空もイランでは大手の国際線を運営する航空会社。アジアでは北京、上海、広州、バンコク、クアラルンプール、デリー、ラホール、カブール等イラン航空よりも就航先は多いのです。
チェックイン
デリー空港のチェックインはとてもスムーズで対応も良かったです。ビジネスクラス専用のチェックインカウンターがあり、まずカウンターに並ぶ前にパスポートとビザチェック。日本国籍は到着ビザで問題という事もすぐに知っていていました。大抵インド国籍保持者はどの国でもビザが必要で到着ビザをゲットできないので(イランも同様)、ヨーロッパとかアメリカ行く時その確認作業で時間が掛かるのですが、それが無かった。こういうところで従業員への教育が徹底されているか判断できます。
チェックインはすぐに終わり、搭乗券とラウンジ招待券を渡されます。ラウンジは、ITCホテル経営のグリーンラウンジ。ラウンジ訪問記詳細はこちら。
搭乗
A310機材に乗るのは実に17年ぶり!結構ワクワク感があります。
機内に入ると、男性クルーがウェルカムしてくれました。ビジネスクラスは2×2×2の配列で4列あり、全部で24席。ビジネスクラスの座席は一昔前のシンガポール航空で搭載されていた「スペースベッド」に似ています。一応斜めフラットにはなる。
着席するとすぐにウェルカムドリンク。グレープジュースを選択。このタイプのシートの難点はグラスや小物を置く場所が一切ない事。いちいちテーブルを広げるか、この様にシートコントローラーの上に置かなければなりません。
その次に温かいおしぼりサービス。しっかり皿に載って提供されます。
次にメニュー。メニューフォルダーに入っています。これは今までファーストクラスでしか見た事が無かったので、ビジネスクラスで見ると新鮮です。
イランの航空会社では酒は提供されません。その代わり、アルコール無しのビールや、トロピカルフルーツ味のノンアルコールビール等、ユニークなものも。ドゥーグと呼ばれる、塩味のヨーグルトドリンクや、イランのハーブティー等、種類は豊富です。
早朝フライトのため、機内食は朝食。
離陸
隣に座っていた愚母は食事もせず即爆睡。ビジネスクラスの旅は久しぶりだったらしく、古いスタイルのシートでもとても快適だったそうでアップグレードの甲斐があった。
離陸後もジュースが配られました。オレンジジュース。
こちらもフラットにしてみます。斜めだけど結構快適です。
ちなみに、エンターテインメントは機内雑誌とつまらない音無しコメディーのみ。コメディーも5分ぐらいしたら画面が変わって宣伝なのかよくわからないものに。音楽は一切無く、ヘッドフォンをつなげる場所も無い。これは政府の娯楽に対しての消極的な姿勢だと伺える(あまり政治的な話は省略)。
機内食
完結にまとめると美味しかった!機内でのオムレツや卵料理は飽きたのでワッフルにしてみたけど、熱々で柔らかく、バニラソースとアップルコンポートのコンビが美味だった。クロワッサンも温かく、今まで機内で食べたクロワッサンの中でもトップクラスでした。シリアルも素朴でアーモンドやレーズンが入って素朴な感じ。フルーツも新鮮。
試していないけど、パンに塗る蜂蜜、人参ジャムとクリームチーズ。人参ジャムとは珍しい。
あと感動したのはちゃんとしたバターナイフが提供された事。
食後にはイランのハーブティーを。イランで「お茶」というと茶葉のものでは無く、様々なドライハーブをミックスしたものが一般的です。ミント、ローズ、ハイビスカス等を混ぜ合わせたものが多かった。
付け合わせに、砂糖のスティック。これ、イランの飲み方で、甘くするときにはこれが全部溶けるまでかき回せ、ほんのり甘くする時少しだけ回転させるというやり方。結構気に入りました!
実はこの後にヨーグルトドリンクのドゥーグを頼んでおいたのですが、爆睡してしまいました。起きて着陸前に、クルーが覚えていてくれて持ってきてくれたのは嬉しかったです。
消灯
食後、アイマスクが配られました。そして消灯。たった3時間ちょいのフライトだけど、1時間ぐらいはぐっすり眠れました。
化粧室
古い機材で面白いのはトイレ!レトロな雰囲気が飛行機の中で一番感じられるところです(コックピット以外で)。
トイレは古いけど清潔。イラン人って結構綺麗好きで、必ず便座に座る時には便座カバーをかけている様です(イランの洋式トイレはどこへ行ってもこれがあったし、使用したら自動的にカバーが掛かるハイテクトイレも備え付けたレストランもあった!)。機内のトイレにも便座カバーが用意されていました。
着陸
定刻より少し早く着陸。デリーとテヘランって何だかイメージ的には凄く遠く感じるけど、4時間も掛かりません。デリーからバンコクへ行くより近い。母がこの時シートが起き上がらない問題があり、席を代わり窓際へ移動しました(結局クルーが席を調整してくれた)。
ちなみに、テヘラン発着の国際線はすべてテヘラン市街から30キロ程離れたイマーム・ホメイニー国際空港がベースになり、国内線は市街中心部に近いメヘラーバード空港を利用しています。なので、テヘランでの国際線⇔国内線乗換は成田⇔羽田の様にちょっと面倒臭い。
機内から降りる時、クルーは乗客一人一人に対して目を合わせて挨拶をしていました。
マーハーン航空の印象は、帰りのフライトの搭乗記が完了後に記載します。
【搭乗評価】
出発空港でのスタッフ対応(ラウンジを除く):☆☆☆☆☆
機内クルーの対応:☆☆☆☆
アメニティー・シートの設備:☆☆☆
シートの快適度:☆☆☆☆
機内食・飲み物のクオリティー:☆☆☆☆
「マーハーン航空A310ビジネスクラス搭乗記:デリー→テヘラン」への4件のフィードバック
すしまるさん
こんにちは。
いつも興味深い投稿を有難うございます。
イラン旅行、非常に興味があります。
ただ唯一の難点はイランに旅行に行くと次回アメリカに行く際にビザを取らないといけない所ですね、、、。私は旅行会社で出張手配を担当してましたが、稀にこういったケースに遭遇してました、、!
namasteさん、コメントをありがとうございます。アメリカの件については正にそう。次回面倒くさくなるのを覚悟で行きました。つい3か月前に訪問したばかりなのでもう暫くは無いかとw。アメリカ出張の可能性が高い方には会社の事を考えるとちょっとイランも訪問しにくいですよね。
すしまるさん
早速のご返信有難うございます。
今はインドで学生に戻ってますので気が楽ですが、旅行会社時代は非常に神経を使いました笑。また投稿を楽しみにしております。
同業者として理解できます^^。引き続き宜しくお願いします。