ル・コルビュジェが設計した街チャンディーガル視察旅行~前編

3月上旬、チャンディーガルへ視察に行った。この街は実は建築マニアではの間ではとても人気な様で、その理由がこの街をデザインしたのが世界三大建築家の一人、ル・コルビュジェだからだ。

ル・コルビュジェはフランス人の建築家。半世紀程前までにデザインした頃はすでにおじいちゃんだった。インドが独立後、ラホールがパンジャブの州都だったがこのラホールはパキスタン側に属してしまった。そのため、新しい州都を造ろうということで、ゼロから計画された街ができた。それがチャンディガルだ。今ではパンジャブとハリヤナ両州の州都となって、且つ連邦直轄地区でもあるので少しややこしい。が、それだけチャンディーガルは重要な都市である。

インド人へチャンディーガルの話をすると、大体返ってくる答えが「あぁ、インドで一番清潔な街ね」という感じだ。ちょっと楽しみになってくる。

今回は1泊2日で主要観光名所をすべて周ってくる予定だ。

アクセスはニューデリー駅から特急列車、シャタブディ・エキスプレス(所要約3時間半)か、飛行機がある(所要約1時間)。車で約5時間掛けて移動することもできる。デリーから結構近い。

今回は往復シャタブディ・エキスプレスを利用した。行きはニューデリー駅07:40発、チャンディガルには11:05到着だ。

チャンディーガル駅を降りてまずは泊まるホテルへ向かう。レモン・ツリーを事前に予約しておいた。このホテルはインドで例えると東横インみたいなビジネスホテルのチェーンで、どこでも白亜の建物、そしてロビーはすっきりしたレモングラスの香りが漂うまさにレモンにぴったりなホテルである。ビジネスとは言ってもプールも付いているし、スパもある。従業員の感じも良い。普通に観光で泊まっても十分な設備だ。

ここを選んだ理由がトリップアドバイザーの口コミランキングで上位に来ていたホテルであった事と、目の前がチャンディーガル最大級のショッピング・モール、エランテ・モールがあるからだ。モール内には沢山のダイニングのオプションがあるので便利で良かった。

外観
外観
シンプルでお洒落なロビー
シンプルでお洒落なロビー
スタンダードの部屋だが結構広い
スタンダードの部屋だが結構広い

まずは、チャンディガルの一番の見所である、キャピタル・コンプレックスを見学しに行く。ここには政府官庁の建物が3つ並んでおり、事前に許可証を取得しないと内部に入れない。許可証は、無料で市内にある政府観光局で即発行してくれる。それを持って目的地へ向かう。

街路樹がちょっとパリを思い出す
街路樹がちょっとパリを思い出す

まず最初に訪れたキャピタル・コンプレックスにある3つの中の一つがセクレタリアット。まず、入り口の受付で許可証を見せてから敷地内に入らせてもらう。

建物が出来たのはなんと1953年!
建物が出来たのはなんと1953年!
ちょっとSFチック!
ちょっとSFチック!

建物内部は写真が禁止だ。受付がさらにもう一箇所建物の入り口にあり、そこでガイドを付けてくれる。一応無料(が、せっかくガイドをしてくれるので、終わったときには小額でも良いのでチップを渡したほうが良い)。ガイドが建物内を簡単に案内してくれる。まずはエレベーターで最上階まで上がる。ここには屋上があり、そこは撮影OKだと。

面白い形をしたオブジェ
面白い形をしたオブジェ
景色が良い!緑が多くて綺麗だ
景色が良い!緑が多くて綺麗だ
反対側にはル・コルビュジェが設計した高等裁判所が見渡せる
反対側にはル・コルビュジェが設計した高等裁判所が見渡せる
そして手前にはヴィダン・サバ
そして手前にはヴィダン・サバ
色の使い方がお洒落
色の使い方がお洒落

結局屋上ぐらいの見学であまり建物内部自体はよく見なかったが、屋上から撮影ができた事と景色がすごく良かったので満足。下りてからは次の目的地、ヴィダン・サバ(州議事堂又は立法議会棟)へ向かった。すぐ隣だ。

ところが、ヴィダン・サバはこの時議会があり、観光客は訪れられなかった。ここはパス。外から写真も撮影させてくれなかった。次は高等裁判所へ向かう。

高等裁判所の入り口は正面ではなく、裏から入る。建物の裏はあっけない感じだが、ここで許可証のチェックがあり、階段を登ると正面に出る。これまたすごい!1960年代に建てられたはずだが、とても古い建物とは思えないほどお洒落だ。色使い、建物のデザイン、曲線の感じ。。。さすが世界に誇るコルビュジェだけあると思う。昔の人が想像する未来的な建物、と言った所だろうか。

チャンディーガル コルビュジェ 観光
高等裁判所の正面
アップ
アップ
圧倒させあれるなぁ
圧倒させあれるなぁ
色使いがすごい
色使いがすごい
面白いウォークウェイ
面白いウォークウェイ

そして少し広場を奥へ進むと、オープンハンドと呼ばれるオブジェがある。手の平にも見えるし、鳩にも見えると言う、平和のシンボルだ。その真下はクリケット場となっている。空が青くて美しい。。。

オープンハンド
オープンハンド

これで、3つの主要建造物は見た。

その後、近所にある、ロックガーデンを訪れた。このロックガーデンは実はすべてオブジェが廃棄物で出来ており、世界でもこの様な公園は3つしかないそうだ。

ル・コルビュジェはこの公園の設計には関わっていなく、この公園を造ったのは元チャンディーガル市の役人。当初は勝手に政府が所要する空き地にオブジェを並べたりしていたが、次第にどんどん拡大して政府にばれてしまった。しかし、あまりにもこの公園のできが良かったため、政府は彼(ネール・チャンドと言う人物)をくびにせず、逆に彼をサポートしてもっと素晴らしい公園にする様に応援したと。なんともインドらしい発想だ。確かに、すごく広く、色々なオブジェや滝や結構アトラクションはある。

滝

公園内にいくつか滝が流れる所があるが、これは実際にヒマラヤから流れる小川の水をそのまま引いて(実際にチャンディガルからすぐ先は山脈が広がる)、水路を作り上げている様だ。

テーマパークみたい
テーマパークみたい

壁はすべて廃棄物からできた人工のもの。

今度は結構大きな滝
今度は結構大きな滝
正直訳の分からないオブジェが並ぶ
正直訳の分からないオブジェが並ぶ
こっちも
こっちも
これも
これも
もういいよ
もういいよ

最後は少し飽きがきてしまったが、それでもどこかディズニーランドにありそうなちょっとした迷路みたいで、子供連れには面白いと思う。

でも、結構歩いた。。。入り口から出口までは歩道になっていて、最低1時間ぐらいはかかるかなぁ。全部廃棄物で出来ているとなると、やっぱり凄いと思う。ロックガーデンは訪れる価値あり。

オートリクシャーに乗って人工の湖スクナ・レイクへ
オートリクシャーに乗って人工の湖スクナ・レイクへ
スクナ・レイク
スクナ・レイク

スクナ・レイクはル・コルビュジェが設計した人工の湖だ。この水は近くの山脈から流れる水を溜めたものだ。夕方には色々な人が集まり、ボートライドもできる。

湖を見た後は腹が減りすぎていて(今日は忙しかったので昼食スキップ)、モールで何か美味しいものを食べようとの事で向かったのはChili’s。デリーにもある、アメリカのファミレス・チェーンだ。バッファロー(水牛)・ステーキを食べた。やはりデリーと一緒で牛肉は無い様だ。

このモール、デリーにあるサケットのモールやアンビエンスモールと比べると何か豪華な感じだ。というか、来ている人たちが洗練されている。そう、チャンディガルはインドの中でも結構生活水準が平均的に高いらしい。普通のウェイターやウェイトレスもどこかお洒落だし、デリーで感じるような格差を感じさせられなかった。

街中ではロールスロイスのディーラーもあり、やはり水準は高いというのは確かだと思う。パンジャブはインドの穀物の宝庫とも呼ばれている。主要の川が5つ流れており、農業に適している環境、そしてビジネスの成功者が多いシーク教徒が一番多い州でもあるから納得行く。

夕方のエランテ・モール入口
夕方のエランテ・モール入口
夜のエランテ・モール
夜のエランテ・モールホテルに戻る。

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