アブダビ滞在記その7~ドバイとアブダビの比較

有名なドバイ。静かなアブダビ。

両方とも僕の好きな街で、高校・大学時代は何度も訪れました。最初はよくドバイを訪れており、当時留学していたイギリスへ行く途中に寄って滞在していたりしましたが、アブダビを訪れてからアブダビの方が好きになりました。

ドバイとアブダビ、両方とも同じ国UAEにあり、距離も車で1時間半ぐらいとすごくお互い近いのですが、雰囲気は全く異なります。

ちょっと2つを比べたいと思います。

<共通しているポイント>

どちらの都市も発展して街並みも綺麗で豊かです。治安はとても良く、よく真夜中でも女性が一人で街を歩いていても問題が無いと言われています(とは言っても、用心するべきですが)。刑罰が厳しい為、スリや窃盗もほとんど聞きません。タクシーは沢山街中で走っていてメーター付きで綺麗。騙される事もないですし、移動も便利です。日本人はビザも必要ないので、簡単に出入国ができます。

タクシーの中
タクシーの中
ユニークな形の高層ビルも多い
ユニークな形の高層ビルも多い

両都市とも、自国民の数は少ないです。世界で一番外国人の比率が高く、実に人口の9割は外国人です。どこへ行っても一番多いのはインド人とパキスタン人。彼らは出稼ぎ労働者で、ここで稼いだ金を本国へ送金して暮らしています。その次に、フィリピン人等東アジア系も多く見かけ、ちょっとホッとさせられます。ホテルの従業員やタクシードライバー、モールの店員等、自国民はまず働いていません。

自国のエマラーティーは何しているかと言うと、公務員が多く、空港のイミグレ担当官や警察官はすべて自国民です。豊かな石油資源をバックに彼らの収入はとても高く、税金も無く、教育費や医療費はすべてただ。家も与えられるらしいので、本当に恵まれている環境に生きています。

でも、こんな待遇ができるのもアブダビに石油が60年程前に発見されてから。ドバイはそこそこ貿易で発展していましたが、基本貧しく、イギリスからはこの地域を「海賊海岸」と呼ばれていました。アブダビは人口1,000人ぐらいの小さな漁村に過ぎず、インフラ設備も乏しく、電気、水道、道路などは無い本当にシンプルな生活で暮らしていたと言われています。それが、石油の発見でいっきに豊かに。その収入で世界中から優秀な人材を集めインフラを整備させ、立派な街が徐々に出来上がってきました。国民も豊かになりましたが、それはアブダビの元王である、シェイク・ザイドがその富を独り占めせず、国民全員に行き渡る様にしたお蔭でもある様です。

<お互いの違い>

ドバイの方が、観光客に圧倒させられるものがあります。世界で一番高いビル、ブルジュ・カリーファ、自称7つ星の豪華なホテルブルジュ・アル・アラブ、巨大な海底水族館があるアトランチスホテル、世界最大の敷地面積を誇るショッピングセンターのドバイ・モール等があります。ただ、ほとんど人工的なんですよね。一応デイラと呼ばれる地区には旧市街の商店街や、昔の村を再現したヘリテージビレッジもありますが、こちらも観光客用と言う感じで、ちょっと人工的っぽい気がします。また、近年は観光客の増加でどこへ行っても人が多い印象です。

それに比べて、アブダビは新しい部分と伝統文化が良い感じでミックスしています。新しい的なもので言えば、地上74階にあるエティハドタワーの落ち着いた高級感ある展望台。ドバイのブルジュ・カリーファ程高さはありませんが、整然としたアブダビの街並みとエメラルドグリーンの海が見渡せるとてもエレガントな雰囲気の場所。そして、郊外にはフェラーリのテーマパーク(そして世界最大級のインドア遊園地でもある)や巨大なウォーターパークもあり、家族連れでも楽しめます。伝統文化で言えば、超豪華なモスクであるシェイク・ザイド・グランドモスク。建てられたのは近年ですが、信仰に対する情熱を感じさせられます。

アブダビの良い所は、観光客が少ない事、そしてどこも広々している事。アブダビ首長国は面積が大きく人口もそれほど多くないので、スペースが沢山あります。そして、砂漠なのにどこへ行っても緑が多い事。前大統領が緑が大好きで、豊富な石油資源で首長国中に何百万ともなる砂漠型気候でも育つナツメヤシの木を植えたという話があります。

僕の印象ではドバイは一度行くには面白いですが、また行くかとなればアブダビを選びます。アブダビは裕福ながらも落ち着いて静かでゆっくりできる。ドバイはぎらぎら感があってちょっと成金っぽい所があります。でも、ドバイの方が刺激はあります。

アブダビ首長国は面積も広いので、アブダビ市以外でも見どころが豊富です。僕が先日行ってきたアルアインを始め、世界最大級の砂丘があるリワ砂漠のど真ん中に高級リゾート、カスル・アル・サラブがあり、僕が今一番泊まりたいリゾートナンバー1です。アブダビ市内から車で片道4時間程です。

アブダビ ドバイ 比較
アルアインの古い砦

また、アブダビ郊外には以前観光客立ち入り禁止だった王族のプライベートアイランド、バニ・ヤス島があり、自然や動物が好きだった前王がここを野生動物の宝庫へ変えました。今ではここにアナンタラブランドのリゾートが3つ(①デザートアイランド、②アル・サヘル・ビラ・リゾート、③アル・ヤム・ビラ・リゾート)あり、サファリとビーチの両方が楽しめます。アラビア半島で絶滅危機になっている野生のオリックス(鹿の仲間で長い角が特徴)も居るようです。ここも興味があります。

デリーからも近く(スリランカ行くより近いです)、毎日5便も直行便が運行しているので一度は是非アブダビ訪問をお勧めします。

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