寝台列車サンライズ瀬戸A寝台(シングルデラックス)乗車記:横浜→坂出

乗車区間:横浜(22:15発)→坂出(07:09着)

香川出張は出発1週間前に決めました。

非常に人気のある列車

行き方は前から興味のあった寝台列車のサンライズ瀬戸が良いと決めていましたが、香川の先方から「予約が取りにくいよ」と言われました。実際、JR西日本の予約サイト、e5489で空席を確認すると、確かに先一ヶ月間で空席があるのは、のびのび座席がやっとで個室はほぼずっと×印でした。一ヶ月先を超えてはネット予約はできません。

幸い、希望の日付に喫煙のシングルツイン(B寝台)の個室が1室空いていました。個人的には一番広い禁煙のシングルデラックス(A寝台)を希望していましたが、これだけ人気のある列車で間近の予約でわがまま言えません。

とりあえず、喫煙のシングルツインで予約完了。

出発前日になんと禁煙のシングルデラックスに空席を確認!

出発までに、ダメもとで毎日数回、e5489サイトでサンライズ瀬戸の空席状況を確認していましたが、出発日前日の朝に奇跡が起きました:なんと希望のシングルデラックス、しかも禁煙席に恐らくキャンセルで発生した空席が確認できたのです!やはり執念深く粘ると違いますね(笑)。

シングルツインの予約はキャンセルして即シングルデラックスを再予約。最後の1席でした。7両編成の寝台列車に、シングルデラックスの客室はたった6室しかありません。しかも禁煙となるとその半分の3室のみ。非常にプレミアム価値のある客室です。

ネット予約では横浜駅で切符が受け取れない!

e5489は便利ですが、難点なのは予約をしたチケットは駅で切符として受け取らなければならない事。e5489はJR西日本、JR九州、JR四国、JR東海が管轄で、JR東日本は対象外。どうすれば良いかと言うと、前者管轄の駅に行かなければならないのです。

横浜に一番近い駅で切符を受け取れるのは新横浜駅。

まぁ道中なので、自宅を若干早く出かけて余裕を持って新横浜駅へ向かいました。

新横浜駅ではネット予約専用の自動券売機でプロセスもすぐ

新横浜で少し時間を要するかと思いましたが、至ってシンプルでした。JR横浜線から降りたら出口へ向かわず、新幹線乗換口へ向かいます。途中、新幹線の前より(1号車〜8号車)と後ろより(9号車〜16号車)に分かれますが、後者の方の乗換改札へ進むと、改札手前の有人カウンター付近にネット予約専用の自動券売機があります。前者も確認しましたが、有人カウンターのみの印象でした(もちろん有人カウンターでも受け取りが可能です)。

乗車券と新横浜駅で受け取った寝台特急券
乗車券と新横浜駅で受け取った寝台特急券

思ったより早く横浜駅に到着。出発までに30分ありましたが、その間に東海道線ホームへ上がる階段付近にコンビニがあり、そこで車内で楽しむおつまみや酒を購入。

シングルデラックスの客室がある4号車乗車口手前には椅子も並んであり、さすがJRさん、A寝台の乗客にはしっかり配慮されています。

横浜駅に到着
横浜駅に到着
サンライズ瀬戸の車体
サンライズ瀬戸の車体

4号車の2階部分はシングルデラックス(A寝台)、1階部分はサンライズツイン(B寝台)です。

大興奮!まるでビジネスホテルだー!

階段で2階へ上がるとまず、部屋の横にあるパネルで暗証番号を設定しなければなりません。これを2回繰り返して、部屋に入る事ができます。最初は少々戸惑うかもしれません。

4号車の廊下
4号車の廊下
暗証番号を設定
暗証番号を設定

そしてドアを開くと。。。

デラックスシングル客室
デラックスシングル客室

広い!客室にはテーブル、椅子、洗面台、広々としたシングルベッドがあり、ある意味一部のビジネスホテルより広いかもしれない!

アメニティー
アメニティー

ベッドの上には枕、毛布、浴衣、スリッパ、そしてアメニティーのポーチが。このアメニティーポーチが非常に豪華でした。

飛行機の国際線ファーストクラスのアメニティーよりも色々詰まっている!

アメニティーポーチの中身
アメニティーポーチの中身

固形石鹸、シャンプー、リンス、くし、髭剃り、缶に入ったシェービングクリーム、歯ブラシセット、ポケットティッシュ、タオル、A寝台専用のシャワーカード、シャワーキャップ、ヘアバンド、綿棒、ガーゼ、ポーラ製の洗顔料+化粧水+整髪料のセット、コーセー製のシャンプー+リンス+洗顔フォーム、衛生袋、靴磨き用シート。。。

どんだけ詰め込むんじゃー!

中でもJRのロゴの石鹸ケース、すごく貴重なのでは無いでしょうか。ロゴは金色で輝いています(笑)。

スリッパ
スリッパ

スリッパはヒラヒラタイプのものでした。

車掌さんは横浜駅過ぎて10分程経ってから検察に参りました。浴衣に着替えて、ベッドメイキングをして、楽な格好になります。

ベッドのセットアップ
ベッドのセットアップ
ベッドからの眺め
ベッドからの眺め

本当にシングルとは思えない程広いです!さすがデラックスだけあります。

ベッドからの眺め
ベッドからの眺め
洗面台
洗面台
浴衣姿
浴衣姿
途中の駅
途中の駅

ベッドの脇には灯や暖房を調整するスイッチ、目覚まし時計を設定するコントロールパネルがあります。

暖房の調整は3段階ありますが、一番弱い1でもかなり暖かく感じました。切ると寒いし。

ベッド脇のコントロールパネル
ベッド脇のコントロールパネル

熱海駅到着(23:23)手前で、最後のアナウンスが流れます。次のアナウンスは岡山駅到着(6:27)前だとか。

筆者もここで就寝とする事にします。

とても快適で、朝までぐっすり睡眠を取ることができました。列車の微妙な振動が逆に良い感じで眠りに誘ってくれます。

車内販売は無し

サンライズ瀬戸には車内販売は無いので、食事類は乗車前に購入しておきましょう。飲み物はソフトドリンクのみ自動販売機があるらしいですが、売り切れになりやすい様なのでこちらも同上。

トイレは清潔で機能的

トイレは共有ですが、4号車の場合には2つ設置されています。最高定員シングルデラックス客6人、サンライズツイン客8人の場合、7人あたり1つのトイレ利用になります。

サンライズ瀬戸のトイレ
サンライズ瀬戸のトイレ

写真にはありませんが、ベビーチェアも設置されています。

コンパクトだけど機能的なシャワー室

シャワー室は7両編成の列車あたり2つ設置されています。1つは全乗客共有のもの、もう1つはA寝台専用のシャワー室です。全乗客共有のシャワー室は話に聞くと混むらしく、車内の券売機でシャワーカードを購入しなければならない様ですが20回分の水しか搭載していないため、満席の時は東京駅出発直後に全て売り切れるとか。

幸い、シングルデラックスの乗客は専用のシャワー室があり、シャワーカードがアメニティーとして無料で用意されているので浴びれない心配はありません。

朝6時少し前、専用のシャワー室へ待たずして入る事ができました。

右側A寝台専用のシャワー室入口
右側A寝台専用のシャワー室入口

内部です。

シャワー室内部
シャワー室内部
シャワー室内部
シャワー室内部
シャワー室内部
シャワー室内部
シャワーカードを入れるマシン
シャワーカードを入れるマシン

注意しなければならないのは、シャワーカードを挿入した後にシャワー室のドアのロックを外したら、無効になるので、何か忘れ物をしたから一旦個室に戻る!とならない様にしましょう。

シャワー室
シャワー室

使用の際には、緑のボタンを押すとシャワーが流れると同時に、タイマーであと何分使用できるか表示されます。最高は6分です。赤いボタンで一時停止をする事ができ、その間はタイマーも止まります。

途上国で断水を多く経験してきたせいか、わずか2分で頭と体を洗う事ができました。昔よく祖母に「烏の行水だ」と言われた事があったのを思い出しました。

温度調整可能
温度調整可能
ポーラ製のボディーソープとシャンプー
ポーラ製のボディーソープとシャンプー

使用後は、ドア前の「シャワールーム洗浄ボタン」を押すと、スゴい音で乾燥エアが流れ込みます。これで一気に室内を乾かします。

パネル
パネル

瀬戸大橋から眺める美しい朝焼け

利用日はちょうど冬至で一年で一番日が短いとき。実際のサンライズ時刻に目的地に到着してしまうスケジュールでしたが、朝焼けを眺める事ができました。

瀬戸大橋から眺める瀬戸内海
瀬戸大橋から眺める瀬戸内海
瀬戸大橋から眺める瀬戸内海
瀬戸大橋から眺める瀬戸内海
瀬戸大橋から眺める瀬戸内海
瀬戸大橋から眺める瀬戸内海

四国本土に。もう目的地の坂出はすぐです。

四国本土
四国本土

そして坂出駅到着。

サンライズ瀬戸の車体
サンライズ瀬戸の車体

この後、普通列車に乗り換えて三豊市の詫間へ向かいます。

三豊市の海岸
三豊市の海岸

まとめ

できるだけ朝早くに四国に着きたかったため、寝台列車は大正解でした。飛行機や新幹線でも関東から向かう場合は朝8時前に現地に着く事はできません。

あまりに快適だったせいか、あっと言う間の9時間弱の旅でした。何だか物足りない、もっとゆっくり過ごしたかった!と言うのが本音です。まぁ、過去にインドで48時間の寝台列車とか、平気で乗っていた事もあったのでちょっと感覚がずれてしまっているのかもしれません(笑)。

ちなみに、直前に調べたら、更に復路上り寝台列車もA寝台とB寝台両方に空席が出ました。帰りは飛行機を確保してあったので乗る予定は無かったでしたが、意外にキャンセルで空席が出やすいのかもしれません(出発日前日までであればキャンセル手数料は数百円程度)。

e5489のサイトでは1ヶ月前に座席を開放するので、利用日まで余裕があるならこの時にタイミング良く確保される事をお勧めします。

ちなみに、筆者が前回乗った寝台列車は2017年に南アフリカで。ケープタウンからヨハネスブルグまで乗車しました。今回のモダンな列車とは異なり昔ながらのレトロなスタイルで対照的。この体験も大変思い出深いものでした。

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