①座席編
②地上サービス編
③機内食編
④アメニティー編
⑤乗客編
<日系と欧州系でかなりの差>
前回の記事でファーストクラスの座席に関して各社に「黄金の条件」が当てはまり、あまり違いが無い事を説明しました(シンガポール航空のスイートやエティハドのアパートメント等「室内を歩ける」個室は更に上を行くが)。
地上サービスに関しては、航空会社と出発空港によって天と地の差があり、ファーストクラスのフライトを選択する際、重要視した方が良いかもしれません。
<日系の地上サービスはビジネスクラスとあまり大差無し>
地上サービスのハイライトはラウンジですが、JALとANAのラウンジは、最上級会員が多すぎて、あまり特別感はありません。確かに食事の内容はビジネスクラスのラウンジと比較すると種類が増えアップグレードしますが、その他とくに突出した「すげー!」と叫びたくなる様なサービスはあまり聞いた事が無い。
JALファーストクラスラウンジと言えば職人が握ってくれる新鮮な寿司。
ANAは羽田空港ラウンジでは夜の時間帯にテーブルダイニングのアラカルトサービスを楽しめますが、ここも順番待ち!になるそうで、とても優雅に食べていられなそうです。
ビュッフェコーナーのスウィーツは最高ですけどね。ビジネスクラスラウンジには無い菓子店で販売されている様なケーキが提供されます。
<欧州系の地上サービスは現実離れレベル>
ルフトハンザとスイス国際航空の例で見てみましょう。それぞれのハブであるフランクフルト空港とチューリッヒ空港の例で。
これらのラウンジに共通するのは、自社グループファーストクラス客の他、最上級の中の最上級会員(自社グループのファーストとビジネスだけで最低2年間に600,000マイルを貯め、且つ維持しなければならない究極のステータスHon Circle)しかアクセスができないので混雑せず、とてもゆったりできます。
・フランクフルト空港ではルフトハンザ航空のファーストクラス専用のターミナルがある
ターミナルはこじんまりしていて、まず入ると専属のコンシェルジュがラウンジの座席へ案内をしてくれ、チェックインをします。出発まで全てコンシェルジュが世話をするので、時間を気にしなくても良い。
食事はアラカルトメニューがあり、レストラン形式で楽しめる。
ウィスキーバーがあり、世界各地のシングルモルト等がテイスティングできます。
1室だけですが、仮眠室もあり。
シャワーだけで無く、湯船にお湯を入れて風呂にも入れます。
時間になれば、コンシェルジュが出国手続きに同行し、そのまま専用車の出発まで見送ってくれる。そこから、自慢のドイツ車で搭乗便の真下まで移動。エレベーターでボーディングブリッジへ上がります。
・ルフトハンザ航空のビジネスクラスラウンジはしょぼい!
ファーストクラスターミナルはこれだけ凄いのに、同空港のビジネスクラスラウンジは質素です。時間帯によってはとても混雑するし、ホットミールは1〜2種類しか用意されていない。
ただし、スタアラゴールド会員専用のセネターラウンジの方がホットミールのチョイスが豊富。ルフトハンザグループではビジネスクラスラウンジよりもスタアラゴールドラウンジが格上になるのです。
ファーストクラスとビジネスクラスでかなりラウンジや地上での待遇を差別化をしている事が理解できます。
・チューリッヒ空港のスイスファーストラウンジEではスイス料理のフルコース料理と5つ星ホテル並みの休憩室がある
チューリッヒ空港のEラウンジでは、各月毎にスイスの地方料理をフルコースで楽しめます。
そして、滑走路が眺められる最高の仮眠室が2部屋用意されており、シャワー・トイレ付き。ベッドはふかふか!
この部屋にはずーっと滞在して飛行機眺めていたい!
こちらのラウンジもルフトハンザグループとして、上記ルフトハンザファーストクラスターミナル内と入室条件は一緒。自社グループのファーストクラス客、もしくは達成がほぼ不可能なHon Circle会員のみです。
<アジア系ではタイ国際航空が至れり尽くせり>
タイ国際航空では、バンコクのスワンナプーム空港ではチェックインから搭乗まで付き添い人が案内し、広いターミナル内を電動カートで移動します。また、ロイヤルオーキッドスパでは1時間の全身マッサージが提供!無料マッサージサービスとしてはタイ国際航空が業界最高峰!
<注意:海外発は自社ファーストクラス客で無いと最上級ラウンジ入室がNGな場合が多い>
例えば、フランクフルトからANAのファーストクラスで日本へ帰国する際、ルフトハンザのファーストクラスターミナルは利用できません。また、一般ターミナルにある、ファーストクラスラウンジですら利用できず、スタアラゴールド会員専用のセネターラウンジへ案内されます。
チャンギ空港のシンガポール航空ラウンジも同様で最上級のザ・プライベートルームは自社ファーストクラス客のみで最上級会員でも利用できません。
その代わり、同社のビジネスクラスラウンジ(=シルバークリスラウンジ)は時間帯によってはこの混雑ぶり。自社ファーストクラス専用のラウンジと差別化されているのが現れています。
この様に、海外ではファーストクラスラウンジは狭き門として特別なゲストだけに提供している事が一般的。
地上サービスでは日系をディスりましたが、次回ご紹介する③機内食に関しては逆に日系が王者です。
まとめ
ビジネスクラスラウンジの混雑はまだしょうが無いが、ファーストクラスラウンジでは幻滅!どうか日系さんには溢れかえっているファーストクラスに乗らない最上級会員とファーストクラス客向けのサービスを分けてほしい(上級会員が多すぎなければ別に良いのですが)。世界に誇る最高峰のラウンジを是非日本で実現して下さい!