2023年4月、10年ぶりにジャイプルを訪問しました。
ニームラナに駐在する友人が結婚したばかりでもあり、奥さんが初インド訪問。新婚旅行という事でもあり、個人的にも久しぶりのジャイプルに興味が湧き、同行させてもらいました。
奥さんの希望で、事前に
「シティーパレスにあるブルールームを見学したい、入場料が高いのを承知で」
とメッセージが来たとき、てっきり一般のシティーパレス見学の際に訪れる部屋かと思いきや、間違っていました。
旅行業をずっと営んでいて恥ずかしながら知らなかったのですが、なんと、シティーパレスでは、マハラジャのプライベートエリアである建物、チャンドラ・マハルを特別なチケットを購入する事で訪問ができるのですね!そこは宮殿の専属ガイドと一緒にしか訪れられない場所。
目的のブルールームは、チャンドラ・マハルに属する部屋。Royal Splendorという、一番ランクの上のチケットに含まれます。
チケット代はインドの物価水準からするととんでもなく高価。
外国人:Rs. 4,000
インド人:Rs. 3,000
そう、外国人とインド人の料金差があまり無いのも特徴です。インド人があのタージマハルにRs. 50で入場できるので、それと比較するとどれだけ高額か理解できるかと思います。
結論から言うと、とても面白く、価値がありました。
まず、保存状態が非常に良い。100年以上、ほぼ修復無しで、できるだけ当時のまま残していると専属ガイドは話していました。チケット代が高額なお陰で、他の訪問者はほぼ居なく、貸切状態で数々の美しい部屋を楽しむ事ができました。
ツアー時間は1時間半ぐらいです。チャンドラ・マハルだけでは無く、一般のチケットで入場できる場所も案内してくれました。
一般のチケットでも見学できる孔雀の門(Peacock Gate)のモチーフは何度見ても感動します。
<ブルールーム>
目的のブルールーム、色が鮮やかでとても美しかったです。
ブルールームは吹き抜けの様になっており、ここから眺めるジャイプルの街並みや中庭がとてもきれいでした。涼しい風を通りやすくするため、モンスーン(雨季)の時期にマハラジャがよく暮らしていた様です。
<鏡の間>
この部屋は保温性があり、冬仕様です(冬は一桁台まで気温は下がります)。訪問日は日中40℃近かったので、結構熱がこもっていましたが、窓を開けると風が入るため耐えられないほどでは無い。
訪れると、警備員がとあるパフォーマンスを披露してくれました。
天井にある無数の鏡は、形がそれぞれ窪んでいて蝋燭の光を当てると星の様に光る仕組みになっています。それはとても美しく、幻想的でした。
もう一つ印象的だった部屋は、ディワーリーと呼ばれるヒンドゥー教で一番盛大な火の祭りを祝賀する専用の部屋。世界中から集められた様々な原石(特にペルシャや中東あたり)が壁に埋め込まれてあり、キラキラしながらとても豪勢でした。
なんせこれらはジャイプルのマハラジャが大切にされている空間なので、遺跡と異なって生き生きとしています(ん、表現合ってるかな!?)。
インドが独立して共和制になり、マハラジャの政治的な力は衰えたものの、今でも市民からはとても尊敬をされています。ジャイプルも例外では無く、やはり現地の人から称えられている人物の宮殿を訪れると言うのはとても特別感があります。
シティーパレスには、今でもそのマハラジャが暮らします。もちろん、現マハラジャが住んでいる部屋は解放されていませんが。
ツアー終了後は、制限エリアにあるテラスで飲み物とクッキーが提供されます。
まとめ
19年のインド生活の中でも、これだけ立派で美しい宮殿は見た事がありません。生憎、普通の一般チケットだとこれら特別な部屋の数々を訪問できないので、高い出費でもここはとても価値があると思います。
おまけ
アンベール城の麓、アノーキ博物館の近くに、階段井戸がありました。これも、今回初めて知った!アバネリ村にある、チャンドバオリと比較するとスケールは小さいものの、立派です。