高額紙幣廃止:ジンバブエになったインド!?

ハイパーインフレで数年前に廃止されたジンバブエドル。昨晩の「高額紙幣廃止」ニュースは正にそれを思い出しました(笑)。

一応GDPでは世界トップ10に入る経済大国だしインドの政界にはかなりのエリートもいるので、別に危機は感じませんが、自分の持っている無効札を銀行へ行って預金するのも恐らく連日長蛇が予想されるので時間が掛かりそうで面倒くさいなぁ、と思うぐらいです。

さて、色々騒がれていますが、12月31日までは預金に関しては自分の口座にいくらでも無効紙幣額分入金ができる訳だし、これが延長になって3月31日まで大丈夫にもなりました。

実は僕は結構この大胆な政策に賛成です。正直、モディさん自体は2002年のグジャラートでのイスラム教徒とヒンドゥー教徒の暴動時に警察の前でイスラム教徒が殺されても何も州(当時モディさんは州知事)はしなかった事にとても遺憾に思った事があり、そこまで好きになれません。ただし、腐敗撲滅・テロ撲滅に関しては積極的であり、たまにはこの様な大胆な事は必要だと思っています。

この政策には3つの問題が関わっています。

①腐敗

インドのブラックマネー(賄賂や違法取引される現金)による納税されるはずの税収相当額は日本円に換算して10兆円を超えると言われ、これは税金逃れの民間ビジネスの他、公務職員による賄賂等も入ります。賄賂に関しては減ったにも関わらず相変わらず当たり前の事だし、インドでビジネスしていると未だにこの場面に直面する事が多々あります。今回の政策によってこの様な現金をすべて銀行口座へほぼ強制的に入れるようにするにあたり、個人や企業の資産が分かってきて払われるはずの税金がしっかり徴収できる様になるのではないかと言う事でシステム的には良いです。また、こうなると賄賂の受け取りもしにくくなりますね(まぁ、新札が出てしまったらまた繰り返しになる可能性は高いけど)。だから、本当に頭の良い人はこの様な金が入ればすぐに金(ゴールドの方の)を購入します。日本や先進国より新興国が金に対しての信頼があるのもやはりこういう「紙くず化」をよく想定しているからですね。

②テロ

これは結構大きいですね。最近のモディさんはかなりパキスタンの行動に苛立ちを見しています。現に現在進行形で北部のパキスタン国境付近で連日の様にドンパチがありインド兵や一般国民が犠牲になっていますし、これらのテロはインドに潜んでいるパキスタンがバックに付いた組織が絡んでいると言われています。日本でもそうですが、テロ対策として銀行送金はとても厳しいですね。彼らはほとんどが現金で違法に武器購入等をしたりしていると判断します。大量の現金を持っているはずなので、この政策によって無効になる。彼らが銀行へ行ってそれを自分の口座へ入れようとしても、必ず国から捜査が入るはずです。そうなると、預金もしにくくなる。テロ対策として、結構有利だと思います。

③偽札

これは数年前から問題でしたが、パキスタンから流れ込んでくると言われている大量のRs. 500とRs. 1,000の偽札の流通が結構普段の生活にネックでした。僕らもお客様の支払いで偽札が紛れていた事があり、銀行で没収された事があります。この新しい政策により、少なくても今までの偽札が出回る事は無いので、ちょっと安心。

ただ、これで一番打撃を喰らうのは貧しい庶民であり、銀行口座なんて持っていない人もいます。一応1日Rs. 4,000までだったら銀行が回収して新しい札か細かい札へ両替してくれるとの事ですが、カードも持てない人たちにとって不安は沢山あるはずです。

うちのお手伝いさんにも意見を聞くと、しばらくは細かい紙幣が無ければ生活が大変になると言ってこの新しい政策を否定しました。

その反面、いつもお世話になっているうちの協力会社のオーナーはとても肯定的で、この様な大胆政策に踏み出せて良かった、と喜んでいます。

どう発展していくか楽しみです。今まで通り普段の生活だと、汚職もテロ活動も偽札も無くならないし、なんせ13億という人口の中で何かアクションを起こすのであればこれぐらいやらなければダメだと思います。特に、インドの様な民主主義国家であれば余計に(一党独裁ならもっとコントロールが効くのでこんな事までしなくても良いと思いますが)。

インド 高額紙幣廃止 理由:世界遺産タージマハル
世界遺産タージマハル

「高額紙幣廃止:ジンバブエになったインド!?」への2件のフィードバック

  1. 旅行会社をやってるのに、旅行者のことは考えないのですか? 旅行者はみんな大変ですよ。銀行口座なんて持ってないし。国際線の空港で換えられるのは5,000ルピーまでというし。

  2. 銀行口座をお持ちでなくても、銀行へ行かれれば更にRs. 4,000を新札へ替えられる事はできます。旅行者も大切ですが、同様に今住んでいるインドの現状も大切です。

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