個人的にイスファハーンの一番の目的はイマーム広場では無く、400年前にアルメニア人の移住者によって建てられたキリスト教(カトリック)の教会でした。モスクは個人的にはヤズドのモザイクタイルの方が感動があるだろうと行く前に想定していて、的中した(芸術の細かさはイスファハーンのモスクの方が良かったですが)。当初の予定ではイスファハーンは行く予定無かったけど折角なので最後に行くことに決定しました。
そしてこの教会、凄く良かったです。名前はVank Cathedral。この辺りはアルメニア系住民の居住区となっています。その昔、アルメニア情勢が悪い時、ペルシャの王が彼らに市民権を与えました。アルメニア系の人たちは優れた繊細な芸術感性を持っているとされ、王が彼らに宮殿の壁に絵を描かせたとか。その素晴らしさは教会の敷地内にある博物館に展示されています。
教会内部は、今まで人生で観た中で一番美しいものでした(ヨーロッパ等を含めて)。それがイランにあったとは意外!
そして隣接する博物館。ここには、超小さいクルアーンや聖書や、髪の毛にかかれた聖書の文などが展示。クリスチャンでしたが技術力が評価され、イスラム教徒用のクルアーン等も製造していた様です。
イランは基本異文化に寛容。この他にも、ユダヤ教会であるシナゴーグがヤズドやシーラーズ、テヘラン等にいくつかあります。イラン=「原理イスラム国家」と考えがちですが、それは全くの外れで、その思想は形だけの様に感じます。人々の考え方も結構オープンで日本の様な完全な異文化に興味を持ってくれたりとか、他の中東諸国とはメンタリティーが異なりました。どちらかというと、イラン人は会話をしているとヨーロッパ人に近い印象を受けました。