航空会社:シンガポール航空
便名:SQ 421
フライト区間:ムンバイ→シンガポール
フライト利用日:2018年5月12日(土)
予定出発時刻:11:45発
実際の出発時刻:12:01発
予定到着時刻:19:50着
実際の到着時刻:19:40着
時刻表上のフライト時間:5時間35分
実際のフライト時間:5時間09分
機種:エアバスA350-900
利用クラス:ビジネス
座席番号:17A
機材番号:9V-SMC
機材導入日:2016年5月28日
無事、デリーからのエアインディア便が時間通りにムンバイ空港に到着してくれ、余裕をもって乗り継ぐ事ができました。
チェックインカウンター。出発約2時間15分前に到着し、ビジネスクラス及びスタアラゴールド用のカウンターは2つありました。
あまり目印無いけど、ムンバイ空港ではビジネス・ファーストクラス専用のセキュリティー・出国審査所がターミナルの右端にあり、殆ど利用者も居ないのでとても楽です。ムンバイ空港の通常ラインの出国審査は厳しくて時間を要すので、嬉しいサービス。5分も掛からずにして、セキュリティーと出国手続きの両方を終わらす事ができました。
ラウンジは毎度おなじみのGVKラウンジ。以前詳しくレビューをしたので今回は控えます。
ここでは軽くつまむことにします。大好きなフムスとパセリたっぷりのタブーレサラダがあるのが嬉しい。カマンベールチーズも輸入品らしい味で本格的。ここの食事は美味いので食べすぎないように注意が必要です。
いや、デリー→ムンバイのエアインディアの機内食残しておいて正解。。。エアインディアは昼食や夕食時に提供されるカレーやパスタなどそこそこいけるけど、朝食や軽食はNG。この日の朝食に提供されたのはこれ。。。一口だけ味見してパス。
軽食後、ラウンジの奥へ行き、15分の無料足つぼマッサージを楽しみました。今回のマッサージ師が一番プロで気持ち良かった。予約で混雑している場合があるので、これはラウンジに入ったらすぐに予約をした方が良いです。今回は45分待ちでした。
ムンバイ空港の芸術さは感動もの。ビジネスクラスラウンジ(GVKラウンジ・イースト)からゲートまで大体15分ぐらい歩くので、余裕を持っていくのが良いです。
シンガポール航空では、プレミアムエコノミーがある機材では、スタアラゴールド会員はビジネスクラスの列に並ぶことはできず、プレエコの乗客レーンに並ぶことになります。ここで、ビジネスクラスに乗る特別感があります。
PPSクラブというのは、自社の上級会員システムでこれはスタアラゴールドとは関係なく、年間で25,000シンガポールドルバリュー以上を自社に費やしてくれた客への会員システムです。スタアラゴールドより優遇されるものになります。
機内に入ります。爽やかにクルーに迎えられ、自分の座席へ。
最初の印象。
これは。。。凄い。。。座席が広すぎる、デカすぎる、プライバシー感もある。。。こんなビジネスクラスの座席に乗った事が無い。これは他社のファーストクラスレベルでは無いか。。。
シート配列は1-2-1で全席通路側アクセス。シートが広すぎるせいか、枕も2つ用意されています。
シートとアメニティーをもっと詳しく拝見しましょう。
アメニティーはスリッパ、靴下、そしてアイマスク。
ひじ掛けの部分には別の小物入れもあり、ここにヘッドフォンが入っています。
ヘッドフォンはメーカー不明でしたが上質の音でした。
テーブルを出します。驚いたことに、このテーブル高さ調整ができる!
シートピッチも余裕があります。
足置き場はユニークな仕組みになっています。シートをベッドにした時、この中に足をすっぽり入れる事になります。
このシートはプライバシー感があり、自分の座席に座っている状態だと隣人は見えません。ほぼ満席だったビジネスクラスだけどその満席を感じさせなく、とてもよくできたシートだと思います。
座席下の収納スペースは、そんなにありません。スーツケースのサイズになると不可能なので、ハンドバッグやパソコンバッグぐらいしか収納する事ができません。
空調は調整できません。
ウェルカムドリンクはオレンジジュースを頂きました。
グラスの大きさからして、どれだけこのシートが全体的に巨大なのか理解できると思います。
離陸の準備。
ムンバイ空港を離陸する時に必ず進行方向左側に現れるのが巨大な密集したスラム。滑走路のすぐ脇です。そして、その横には世界でもトップクラスの空港ターミナル。インドの両極端な社会現象が現れています(でも、高度成長期にあたり低所得層の人々は全体的に減っていっています)。
離陸後、ムンバイの景色を楽しむことができました。
ムンバイが半島になっているのが良く理解できます。
化粧室チェック。
シンガポール航空のビジネスクラスでは毎回利用する度にトイレが清潔で、頻繁に清掃されている事。これ大事ですね。
香水、ハンドクリーム、顔の化粧水はMiller Harris製。
引き出しには、歯ブラシセット、櫛、髭剃りセット、女性用ナプキン等があります。これ、エコノミークラスの化粧室でも供えられています。
シートテレビ。
座席に戻り、飛行マップを選択します。最新式で、コントローラーの画面にタッチして指の操作によってズームしたり、角度を変えたりする事ができるらしいですがちょっと複雑でした(KLMみたいに直接テレビ画面で操作した方が楽)。
エンターテインメントコントローラーには残りの飛行時間を表示されるので便利です。
映画は何を観ようか悩みます。プログラムありすぎで選ぶのが大変(笑)。
映画は、米軍のアフガニスタン進攻であった実際のストーリーを映画にした「12 Strong」を観ました。大きなテレビ、ノイズキャンセリングヘッドフォンによる迫力あるサウンド効果からして、映画館で観ている気分でした。水平で観ていると、更に高級映画館に居る様な気分♪
離陸後の飲み物はシャンパンでスタート。
さて、シンガポール航空のビジネスクラスメニューですがこれがまた分厚い!食事のメニューも凄いけど、ドリンクの種類が豊富で、特にカクテル、モックテル、コーヒー、紅茶、ハーブティーが色々あるのなんのって。。。20ページ以上もあります!
それにしても。。。5時間足らずのフライトで、6コースのメニューをビジネスクラスで提供するのはシンガポール航空ぐらいじゃないかな。。。サテーから始まって、前菜、メイン、デザート、チーズ&フルーツ、そして食後の飲み物と共にチョコレートまで。。。明らかに他社のビジネスクラスより先を進んでいます。
インド定食のオプションはデザートで終わっているけど、チーズ&フルーツカートはやってくるので選べます。サテーも、同様です。
まだまだ。。。カクテルが。
ソフトドリンクの数も凄い!
ラッシー、ミロ、チョコレートもあり、それぞれ温かいのと冷たいのが選べるのも凄い!ただ、温かいラッシーってどうよ。。。シンガポール航空オリジナルってか。
コーヒーは11種類。そのうち、半分以上はこちらもホットかコールドを選べる!
そしてシンガポール自慢のプレミアムティーブランド、TWGのお茶数々。
そしてやっとここでメニューは終わります。これ、凄く無いですか???しかもたった5時間足らずのフライトで。
昼食。
まずはシンガポール航空名物のサテーの突き出しからスタート。シャンパンの銘柄はJALのビジネスクラスと同じCharles Heidsieck Brut Reserveです。
インド便では、サテーはチキン、ラム肉、そしてベジタリアン向けも搭載しています。ラムが美味しかった。
飲み物のお代わりはシンガポール航空オリジナルのシルバークリススリングを頂きました。ジン、オレンジリキュール、オレンジジュース、パイナップルジュースをシャンパンで割ったもので、これはビジネスクラスより上のクラスでしか飲めません。シンガポール名物のシンガポールスリングは甘すぎて好みでは無く(こちらはエコノミーでも飲めます)、シルバークリススリングの方が上品で飲みやすいです。
暫くして、テーブルのセッティングに。ファーストクラスの様にトレーを使用しないタイプで、本格的です。
飲み物のお代わりはフランスのボルドー産赤ワインを頂きました:2014 Chateau Cambon La Pelouse Cru Bourgeois Haut Medoc Bordeaux, France。
パンはガーリックブレッドを。
前菜のセッティングが完了です。本格的でレストランみたい。今回は、Ruchi Thaliと呼ばれるシンガポール航空自慢のシェフ、サンジーヴ・カプール氏監督のオリジナルインド料理です。前菜、メイン2種類(ベジかノンベジ)、デザートは洋食メニューとは異なります。
まずは前菜。トウモロコシのケバブにマンゴーとミントのチャツネ添え。別の小皿にインド風野菜サラダと、可愛い容器にはプレーンヨーグルトが入っています。かなり本格的です。
インド風と言っても、単なる玉ねぎ、トマト、キュウリを刻んだものに青唐辛子が載ったもので本当にシンプルです。インドではあまり生野菜として葉物を食べる習慣はありません。
ちなみに洋食の前菜はローストチキンのサラダでした。
そしてメイン。ノンベジはチキンカレー、ダール(豆カレー)、オクラの炒めたもの、ベリーが入った炊き込みご飯。ベリー類でほんのり甘みを出した炊き込みご飯はとても美味しく、インドの5つ星ホテルで食べるインド料理と大差ありませんでした。シンガポール航空のインド料理はエコノミーも含めてかなり本格的です。
洋食のメインはラム肉のステーキか、中華風の海老麺でした。
デザートも非常に洗練された一品。ガジャルハルワーと言われるインド特産の甘い人参をミルクと砂糖で似たお菓子を、洋風にタルトにしてその上から生クリームとミントの葉を載せたもの。タルト生地と甘い人参がマッチして、これはかなりイケた!これはとても個性的!恐らくこれは世界でもシンガポール航空ぐらいでしか食べられないのでは無いか!
ちなみに、洋食のデザートはレモンクリームケーキでした。
他社のビジネスクラスなら通常これで、「はい、食事おしまい」になるのですが、シンガポール航空はまだまだ続きます。
まず、飲み物にTWGのバニラ・バーボンティーを頂きました。これは南ア産のルイボスティーにバニラの香りをつけたものであり、とても美味しかった。かなりおススメです。ホットで頂きました。
デザートの後はチーズとフルーツのサービス。
ポルトガル産のポートワインと一緒に。フルーツは好きなだけバスケットから選ぶことができます。みかんとロンガンを選びました。それにしても。。。フルーツはそのまま実物ごととは大胆。こちらとしては最初からカットされたものを選べる方が楽で良いです。結構皮をむくのが面倒くさいので。。。その分、新鮮な味を楽しめるので、それを恐らくメリットとしているのですかね。
まだまだ!最後に、チョコレートが配られて食事が完了となります。かなり、お腹いっぱいになります。プレゼンの仕方、量、質、とファーストクラス並みでは無いか。キャビアはありませんが、かなり他社のファーストに近いと思います。
このチョコレート、シンガポール航空のオリジナルらしいです。
食事が終わったのは離陸後3時間経過してからでした。これだけの量をコースで提供するので時間が掛かるのも無理ありません。日中のフライトなので、ゆっくり食事を味わえてよいですが、もし寝る事を優先にしたければ先にクルーにまとめて持ってきてくれるなどリクエストすればよいでしょう。
ちなみに、深夜のフライトはサテーサービス無しで、前菜、メインとフルーツのみのサービスになるので、すぐに寝られますが食事はそんなに楽しめないと思います。もし、シンガポール航空で機内食を楽しみたい場合には、昼食か夕食時に運航するフライトを指定するのがベストです。
食後にヒマラヤのミネラルウォーターが提供されました。
まだ到着まで2時間程あったのでベッドメーキングをお願いしました。
シートは何とそのままリクライニングを倒すのでは無く、背もたれを思いっきり前に倒して、背もたれの裏面がベッドになっています。大胆に倒すと丁度前方の足置き場と同じぐらいの高さになり、水平ベッド状態になります。
嬉しい事に、ベッドシーツもあり、これがあるか無いかで大分快適度が変わります。どうも直接座席の上に横になって寝るというのは汗をかくと座席が汚れたり、もともとの座席の汚れが服に付かないか気になり、快適には寝られません。
まくらはフカフカのものと固めのものの2種類があり、毛布はちょうど良い厚さ。
ベッド自体は固めですが、自分は固くても問題無いのでかなり快適です。斜めに寝る事になりますがシート自体がとても広いので、あまり違和感はありません。足のスペースも小さい事を懸念していましたがそこそこゆったりとしています。少なくても、身長167センチの自分には全く快適でした。
ぐっすり寝る事もでき、1時間たらずでしたがビジネスクラスとしては一番良い寝心地でした。やはり寝具がしっかりしているのが大きな理由です。
そして着陸態勢。
<フライトの印象>
まるで自分が小人になったのかと錯覚を受けるほど、巨大なシートで快適でした。機内食は豪勢で味も良く、飲み物が無くなるとすぐにお代わりを勧められ、クルーの印象もとても良い。たった5時間たらずのフライトでも寝具がしっかり用意してあり、フカフカで気持ち良かった。まるで、自分の家のリビングルームの様でした。プライバシー感もある。エンターテインメントの種類も凄く豊富。文句ない最高のフライトです。
【搭乗評価】
出発空港でのスタッフ対応:☆☆☆☆☆
機内クルーの対応:☆☆☆☆☆
アメニティー・エンターテインメント・シートの設備:☆☆☆☆☆
シートの快適度:☆☆☆☆☆
機内食・飲み物のクオリティー:☆☆☆☆☆
「シンガポール航空A350ビジネスクラス搭乗記:ムンバイ→シンガポール」への2件のフィードバック
すしまるさん
ご無沙汰しています。
ASマイレージ利用のKUL-NRT、長期滞在、そしてHND-SIN、JLのビジネスをご紹介いただいたクアラルンプールのAnwarです!
私体育会出身で164センチの身長にしては肩幅めちゃ広いので今回のSQのA350-900のビジネスクラスのレポート、わくわくしました!!!
SQにしても、EK、EY、QRのようにビジネスクラスシートに自社の発想を活かしたオリジナリティを持たせるのは最高です!
SQといえば、ゴールデンウィーク日本帰国時に関空にてSQの787-10を見かけました。
すしまるさんと私も同じ考えでして、787-10のビジネスクラスシートはA350-900より少し「格下」と思われます。
たださすがのSQ、あえて長距離路線にも投入できるA350-900と中長距離路線用の787-10と差別化を図ったところはあらためてさすがです。
すしまるさんの今回のレポートを拝見してつくづく、いつかはSQのファーストにという思いが強くなりました!
(※私も旅行業出身ですので、2レター、3レターの使用をご容赦ください!)
先程は誤字脱字をしてしまいましたので改めて投稿しました。
Anwarさん、お久しぶりです。コメントありがとうございます。
仰る通り、SQの長距離路線使用機材と787-10は結構な差がある様に感じます。後者も快適ですが、A350(77Wも含む)やA380は座席の広さやアメニティー(寝具セット等)は別世界です。SQの長距離機材用ファースト、私も乗りたい。。。残念ながら、SQは自社のマイレージ会員では無い限り特典航空券を得る事ができないので、特別感ありますね。
引き続きアップして参りますので楽しみにしていてください^^。