デリー訪問のベストシーズンは

現在、珍しくデリーでは夏のくせに大気汚染が酷い事でニュースになっています。

特に酷かったのが6月13日で、この日はデリーの各地点で大気汚染を示すAQIが999を記録し、毎年酷くなる秋~冬と同じ数値でした。ただし、大気汚染の主な原因はPM2.5では無く、PM10なので、喉に違和感はそれほど無いし言われないと酷さは肌では感じられません。

僕が涼しく空気の美味しいヨーロッパから戻ったのが12日の夜中だったのですが、着陸時、何時まで経ってもデリー市街の明りが見えなく、着陸寸前の5分前に初めて街が確認できるぐらい、「何なんだ、これ?」と思うぐらい空気が霞んでいました。

普段、真夏はあまり大気汚染が酷い時期ではありません。暑すぎて公害が上空へ舞い上がるからです。今回の大気汚染は、人的というよりも、ラジャスタン州からやってきた砂漠の砂、すなわち砂塵です。それが大気に停滞して、恐らく公害が上空へ逃げられず、溜まってしまう感じ。

大気汚染が酷いのはデリーだけではなく、ヒンドゥスタン平野一帯です。タージマハールのあるアグラも悪い。

もうデリーの大気汚染は各メディアで取り上げられ、いかにもいつでも酷いと思われがちですが、決してそういう訳ではありません。

例えば、今はデリーにおられないエハッドさんのニューデリー生活ブログでは、如何に雨期の時期はデリーでも空気がとても綺麗な記事がありました。エハッドさんは常に大気汚染測定器を持っておられたので、大変情報が参考になりました。

現在の空気の悪さは一時的です。

さて、デリー訪問のベストシーズンですが、そろそろ始まります。

ざっくり話すとデリーでは2つのベストシーズン(=空気が綺麗な時期)があります。デリーに限らず、周辺のリシケシュやアグラ、バラナシにも適応されます。

ベストシーズン①:雨期(8月中旬~9月末)

エハッドさんの上記リンクのブログ記事に記載の通り、モンスーン(雨期)のデリーは空気が良く、青空が広がる時があります。

デリー周辺のモンスーンの始まりは例年7月上旬頃ですが、それから8月上旬に掛けてはあまり訪問をお薦めしません。それは雨量が多く、最初は滝のような激しい雨がひたすら降り続く事もあり、道路が冠水して大変な事になる事も多々あります。

8月になると降水量も落ち着き、降る時は降りますが青空を見せる日も多くなります。東京の夏の様な蒸し暑い夏で、入道雲が多い青空が広がりやすくなります。9月はもっと雨が少なり、もっとくっきり晴れやすくなります。

この時期、ヒンドゥスタン平野一帯は夏でオフシーズンのため、ホテルが安いです。東京の真夏の様な蒸し暑さになりますが、もし旅行費用を節約するのであればベストです。

9月末のタージマハール
9月末のタージマハール

モンスーンが明ける10月頃になると、今度は野焼きのシーズンが始まる+大気が冷えてきて公害が地上に降りやすくなるので、一斉に空気が霞んできます。そして、この頃から殺人的なPM2.5の数値になり、正に空気はスモッグ状態。12月中旬以降は少しマシになりますが、基本この様な大気の状態は1月中旬頃まで続きます。絶対に10月下旬~1月中旬ごろまでのデリー及び周辺地域の訪問はお薦めしません。また、気候が涼しいためホテルも10月からハイシーズン料金になるので、大気汚染が酷い中で高い費用かけるのも馬鹿らしいでしょう。

ベストシーズン②:春(1月下旬~3月中旬)

気候的にはこのころがベストシーズンで観光にも適しています。特に2月は大の観光シーズンのため、ホテルの料金は高くなり、観光地はインド国内・国外からの観光客で溢れています。デリーも青空が広がりやすくなります。3月になると、日中35℃を超える日々が増えてきます(その代わりからっとしています)。

デリー 夏 大気汚染:3月上旬のロディーガーデン(デリー)
3月上旬のロディーガーデン(デリー)

4月に入ると、暫く野焼きの時期がまた始まるので若干空気が悪くなり、霞みやすくなります。そして、6月まで一年で一番暑い日中45℃を超える日々もある季節なので、どちらにしろあまりお薦めではありません。

なので、デリーあと数週間ぐらいして雨期に入れば極端に空気が良くなります。この砂塵に包まれた空気の悪い今も、予報によると今日か明日ぐらいまでだとか。

しっかり大気汚染の悪い一部の時期だけ把握しておけば、そんなに神経質する事もありません。

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