日本発着のフライトで、飛行時間が往路と復路で1.5倍以上の開きがある唯一の路線はどこでしょう?
正解は東京(羽田・成田)⇄デリー線。そして冬限定。
早速直近のフライトの飛行時間を見てみましょう。
ANA 837便:羽田→デリー
![NH837 ANAの羽田→デリー便飛行時間](https://flysushimaru.com/wp-content/uploads/2022/01/NH837.png)
提供:Flightradar24
12月27日のフライトが10時間04分、12月29日のフライトが9時間27分となっています。
参考までに、成田からフィンランドのヘルシンキのフライトはこんな感じ。
![AY74 フィンエアーの成田→ヘルシンキ便飛行時間](https://flysushimaru.com/wp-content/uploads/2022/01/AY74.png)
提供:Flightradar24
どのフライトも、9時間30分前後。
日本からヨーロッパへ行くのと日本からインドに行くの、時間変わらないの???
おかしい。だって、ヘルシンキの方が距離がもっとあるはずなのだから。
![flightpath 東京からそれぞれの距離](https://flysushimaru.com/wp-content/uploads/2022/01/flightpath.png)
提供:Great Circle Mapper
東京→ヘルシンキは4,874マイル、東京→デリーは3,645マイル。デリー路線の方が25%距離が短いです。
反対路線を確認してみましょう。
ANA 838便:デリー→羽田
![NH838 ANAのデリー→羽田便飛行時間](https://flysushimaru.com/wp-content/uploads/2022/01/NH838.png)
提供:Flightradar24
12月27日のフライトが6時間21分、12月29日のフライトが6時間23分となっています。
行きと帰りで3時間〜3時間半も飛行時間が異なるの???
途中どこか経由しているのでは無いか?と考えてしまいますが、こちらが飛行ルート。
![NH837route ANAの羽田→デリー便飛行ルート](https://flysushimaru.com/wp-content/uploads/2022/01/NH837route.png)
提供:Flightradar24
![NH838route ANAのデリー→羽田便飛行ルート](https://flysushimaru.com/wp-content/uploads/2022/01/NH838route.png)
提供:Flightradar24
普通に往復とも同じ航路です。
ちなみに、先ほど比較したヘルシンキルートだと、ヘルシンキ→成田便は9時間前後でほぼ反対路線と飛行時間は変わらず。
気流が影響
これだけ往復で飛行時間か異なるのは、冬のヒマラヤ山脈付近で西から東に流れる気流が速くなるから。
![I5 DEL GAU28 運が良ければ遠くエベレスト山が見えます](https://flysushimaru.com/wp-content/uploads/2016/02/I5-DEL-GAU28.jpg)
そのため、インド方面へ向かう飛行機は強い向かい風、逆に日本方面へ向かう際は追い風に楽々と乗る事ができるのです。
冬と夏で片道の飛行時間が1時間半前後異なる
ちなみに、夏は気流の速度も弱まるため、往路と復路の差が縮まります。往復ともに概ね8時間前後になるので冬と夏で片道1時間半前後も飛行時間が異なってきますね。