往路と復路でこれだけ飛行時間が異なる冬の東京⇄デリー線

日本発着のフライトで、飛行時間が往路と復路で1.5倍以上の開きがある唯一の路線はどこでしょう?

正解は東京(羽田・成田)⇄デリー線。そして冬限定。

早速直近のフライトの飛行時間を見てみましょう。

ANA 837便:羽田→デリー

ANAの羽田→デリー便飛行時間
ANAの羽田→デリー便飛行時間
提供:Flightradar24

12月27日のフライトが10時間04分、12月29日のフライトが9時間27分となっています。

参考までに、成田からフィンランドのヘルシンキのフライトはこんな感じ。

フィンエアーの成田→ヘルシンキ便飛行時間
フィンエアーの成田→ヘルシンキ便飛行時間
提供:Flightradar24

どのフライトも、9時間30分前後。

日本からヨーロッパへ行くのと日本からインドに行くの、時間変わらないの???

おかしい。だって、ヘルシンキの方が距離がもっとあるはずなのだから。

東京からそれぞれの距離
東京からそれぞれの距離
提供:Great Circle Mapper

東京→ヘルシンキは4,874マイル、東京→デリーは3,645マイル。デリー路線の方が25%距離が短いです。

反対路線を確認してみましょう。

ANA 838便:デリー→羽田

ANAのデリー→羽田便飛行時間
ANAのデリー→羽田便飛行時間
提供:Flightradar24

12月27日のフライトが6時間21分、12月29日のフライトが6時間23分となっています。

行きと帰りで3時間〜3時間半も飛行時間が異なるの???

途中どこか経由しているのでは無いか?と考えてしまいますが、こちらが飛行ルート。

ANAの羽田→デリー便飛行ルート
ANAの羽田→デリー便飛行ルート
提供:Flightradar24
ANAのデリー→羽田便飛行ルート
ANAのデリー→羽田便飛行ルート
提供:Flightradar24

普通に往復とも同じ航路です。

ちなみに、先ほど比較したヘルシンキルートだと、ヘルシンキ→成田便は9時間前後でほぼ反対路線と飛行時間は変わらず。

気流が影響

これだけ往復で飛行時間か異なるのは、冬のヒマラヤ山脈付近で西から東に流れる気流が速くなるから。

運が良ければ遠くエベレスト山が見えます
運が良ければ遠くエベレスト山が見えます

そのため、インド方面へ向かう飛行機は強い向かい風、逆に日本方面へ向かう際は追い風に楽々と乗る事ができるのです。

冬と夏で片道の飛行時間が1時間半前後異なる

ちなみに、夏は気流の速度も弱まるため、往路と復路の差が縮まります。往復ともに概ね8時間前後になるので冬と夏で片道1時間半前後も飛行時間が異なってきますね。

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