日系航空会社大手二社って、大抵サービスの提供内容が類似している事が多いですが、インド路線に至っては、季節によってばらつきがある飛行時間(気流によって6時間弱の時もあれば10時間超の時もある)のため、東南アジア路線と同等に扱うか、欧米路線として扱うか航空会社も迷うでしょう。
結論から言うと、ビジネスクラスの機内食に関してはJALは東南アジア路線と同等扱い、ANAは欧米路線との同等扱いで、後者の方が機内食の内容が比較にならない程とても豊富です。
機内食メニューはホームページで確認が可能
JALとANAの嬉しい配慮の一つとして、ホームページで自分の乗るフライトの食事メニューを確認できます。このサービスを提供している航空会社って少ないんですよね。機内食マニアとしては、これで何航空を指定しようかの判断材料になるので結構参考になります。
さて、同じ時間帯で発着するJALとANAのデリー→東京便。スケジュールは2022年7月時点で以下の通りです。JALは現時点で羽田の他成田へも就航していますが、時間帯が同じなので詳細を省きます。
*JAL JL30 デリー(19:05発)→羽田(翌06:55着) 所要時間:8時間20分
*ANA NH838 デリー(18:00発)→羽田(翌05:55着) 所要時間:8時間25分
両社とも、離陸後に夕食、到着前に軽食(朝食)が提供されます。
まずは、2022年7月のメニュー。
JALのデリー→東京線(羽田・成田)メニュー
ANAのデリー→羽田線メニュー(ムンバイ→成田線と内容は全く一緒です)
ざっと大きな違い点は:
①ANAにはアミューズ(突き出し)がある。
ビジネスクラスでアミューズを提供する航空会社ってなかなかありませんが、ANAはこれを実施しています。ちょっと嬉しい気分にさせてくれます。
②ANAのデザートはスイーツ、チーズ、フルーツを選択できるが、JALはスイーツ1種類のみ。
デザート分野では、ANAの方が豪華です。
ANAでは、甘味の他、フルーツとチーズも同時に指定できます。JALでは軽食メニューとしてフルーツとチーズはありますが、その際はこちらからお願いする必要があります。
③ANAのいつでも軽食メニューはとても豊富。
JALの軽食メニューはシンプルに3種類のみ。カップ麺各種、フルーツ、そしてチーズだけ。そのチーズの量もちょっと寂しい(汗)。
ANAはカップ麺では無く、ちゃんと器で出てくる一風堂の本格的なラーメン。その他、サンドイッチ、丼もの、スープ、アイスクリーム、ナッツ、スナック各種類と比較にならない程、豊富です。
④日本到着前の機内食がANAは温かい食事が2種類、JALはエコノミーと同じ内容の冷たいお弁当1種類のみ。
JALは弁当スタイルの冷たい朝食が提供されます。味噌汁だけ、温かい食事になります。エコノミークラスのメニューと同等内容です(エコノミーのメニューは前回の記事に掲載)。
↑結構素朴で美味しいですけどね。
ANAはしっかりメインディッシュが温められます。
写真は羽田→デリー便のものですが、内容は小鉢がフルーツに変わるだけであまり内容に違いはありません。
しかも、洋食か和食の2種類を選べるという贅沢さ。
こう比べると、ANAの方がかなり優位になりますが、一つ、JALの利点があります。
JALの利点:ビーフステーキが選べる
ANAのインド発便は、メニューのメインディッシュにビーフはありません。JALのデリー発は、ビーフステーキがいつも選べます。このビーフはクルーのお話によると日本搭載で、焼き方によってはかなり本格的。
因みに、このビーフステーキはベンガルール発便には搭載されていません。JALのベンガルール発フライトのビジネスクラス機内食はかなりしょぼいと言う記事を先日投稿したので、そちらでご確認を。
>2022年7月3日:JALのベンガルール→成田便のビジネスクラス機内食がしょぼい!
まとめ
機内食の量は確かにANAの方が圧倒的に種類が豊富ですが、JALの機内食もクオリティー自体はかなり高いです。特に和食の前菜は見た目も美しく、ホッとする内容。東京到着前の弁当は、エコノミーと同じ内容ではありますがどこか懐かしい味です。この区間、冬の飛行時間は6時間台になる事もあるので、欧米路線並みの量を提供する必要は無いかもしれません。でも、やはりANAは頑張っていますね。色々な食べ物が選べると言うのは、とても嬉しい事です。
おまけ
両社とも、ビジネスクラスの乗客は発券後にホームページの「予約確認」画面から事前に希望の食事を指定できます。指定できるのは、メインの食事で和食か、洋食(肉)、もしくは洋食(魚)。先に指定しておかないと、機内では希望の食事が選択できない場合があるので、お勧めです。