航空チケットを購入する際、「変更可」と表示されれば何を想定するでしょうか。
きっと、所定の手数料だけ支払えばチケットの変更が可能になる思ってしまいますよね。
あながち間違ってはいませんが、実際の変更手続きの際には手数料以外に大幅な差額を支払う事が多々あります。
①購入時に発券した対象運賃に空席があった場合のみ手数料以外の追加料金なし
どういう事か。
ファーストクラスからエコノミークラスまで、それぞれ同じクラスでも様々な料金設定に分かれています。
特にエコノミークラスは様々な料金設定に分かれています。
正規運賃と呼ばれる条件が一番緩い代わりに高額な料金設定の運賃から、割引運賃が各種あって条件が厳しくなる程、料金設定が安くなっていくシステムです。
それぞれ運賃別に空席枠が決められていて、一番安い運賃から、埋まりやすくなる傾向です。
数ヶ月前に料金確認したら安かったのに、出発日に近づくとどうしてこんなに高くなるの?という現象は目の当たりにされているかと思います。
この原理は安い運賃が満席になったので、検索エンジンが自動的に次に安い枠の対象運賃を表示させている訳です。
変更可のチケットはあくまで対象運賃の枠に空席があった場合のみ所定手数料だけで変更が可能であって、もしそこが満席になった場合はそれより高額な対象運賃の枠でしか変更ができない訳です。
その場合、必然的に変更手数料+運賃差額を支払う事になります。
この差額は時によっては大幅に高くなる場合があるので(当初支払った2倍とか!)、変更を検討する場合はなるべく早めに行った方が良いです。
例えば、JALの東京→バンコクで検索してみましょう。

例えば、Economy Semi-Flexの運賃は、予約変更の際、手数料が無料になっています。
もし、この運賃でチケットを手配してから、やむを得ず変更したくなった時に同運賃の枠が満席になってしまったらどうなるでしょう。
次の、Economy Flex運賃が対象となり、65,440円が一気に301,400円になってしまいます。
301,400-65,440=235,960円が差額となってしまう訳です。
②変更は同一ルートのみ
「変更」の定義が結構曖昧です。
てっきり、目的地を変更しても良いのでは?とかも思ってしまうかもしれませんが、航空券の「変更」はあくまで決められたルート内の変更で、目的地を変更するのであれば一度チケットを払い戻しして新規で購入する必要があります。
例えば、JALで東京→バンコクのチケットを保持していて、目的地をシンガポールへ変更したい、となれば、「変更」の対象外となるのです。
対象となるのは、東京→バンコク路線で別のフライト、日付のみとなります。
③場合によっては「変更可」よりも「払い戻し可」の方が損しない
もし、払い戻しが可能なチケットがそこまで高額でなければ、「変更可」よりも「払い戻し可」の方がリスクは低いでしょう。
所定の手数料だけ支払いをすれば、全額返金されるからです。
④「変更不可」(払い戻し不可)から差額を支払って「変更可」(払い戻し可)のチケットにする事はできない
差額を支払えば、これができるのではないの?と疑問を抱くかもしれませんが、実質一度発券したチケットの条件を変更するために、差額を支払って条件の緩いチケットへ代える、という事はできません。
チケットの条件を変更したい場合には、払い戻しが可能であれば、一度キャンセルをして新規で手配する必要があります。
このため、払い戻しが可能なチケットの方が色々と有利ではあります。
まとめ
チケットの変更をする際、発券時に予約した対象運賃と同じ枠に空席があるのであればとても運が良いと思います。大抵人気ルートであれば安い運賃はすぐに埋まってしまい、出発日に近づくにつれて空いている枠は埋まってしまいがちなので。そして変更の定義はあくまで同一ルート内のみに適応される事も注意が必要です。