とある友人のリアルな話
先日、友人K氏の海外出張時での出来事の話を伝えてくれました。
それはなんと機内で盗難被害に遭った事!
短距離路線の深夜便で、機材は単一通路のA320。
座席配列は3x3で、K氏は通路側に座っていました。
深夜便なので機内の照明が暗くなり、うとうと寝かけたところ、ハッと目が覚めた様です。
気づいたら、通路を挟んだ反対側の男が、K氏と全く同じ鞄を抱いていたとの事!
もしかして!と思って棚の上にあったはずの鞄が無い事を確認したと同時に、その男も即座に鞄を同じ場所に戻そうとします。
不審に思い中身を確認すると、現金とカードが無い事が発覚し、それを男に伝えたら放り投げる様に返されたと。
K氏は即座にギャレーに行き、クルーに報告しました。
幸い、クルーはとても協力的で、まずK氏を別の座席に移動させ、そこで本来であれば有料であるはずの軽食(LCCだったため)を持ってきてくれ、とても良い待遇を受けたそう。
クルーはしっかり到着空港と事前に連携をとっていて、空港に到着したら、警察が待機していました。
この男を起訴するか聞かれた様ですが、その際は証言として到着した場所に数日間滞在しなければならず、本人はそのままトランジットで日本に帰国する予定だったので、一応盗難アイテムは全て戻ってきた事を確認して、そこでことを解決させた様です。
さて、その空港とは、香港でした。
SNSでも話題になっている機内の盗難未遂や事件
この体験談を聞いた同日に、なんと偶然にもエアライン系ユーチューバーとして著名人のSam Chui氏が、同じ件について動画をアップしていました!
その内容は、香港深夜発のソウル仁川行きのアシアナ航空のフライトでの出来事。
ビジネスクラスで照明が暗くなった時に、異変に気づいたパーサーが隠れてカメラを回しました。
最後列の通路側に座っていた一人の男が棚の上の荷物を探り不自然な動きをします。
乗客が気づいたのか、結果的に事件は発生しなくそのまま男も座席に何事が無かったように戻ります。
盗難である事の証明が無いため、報告はしなかった様です。
そしてユーチューブ動画のハイライトは何と言ってもコメント欄(笑)。
Sam氏の動画に対して、色々な体験談が記載されていました。
よく読むと、日本路線でも被害が多く報告されています。
印象的だった4つのコメントを検証していきましょう。
まず最初は、2023年に香港から東京へ深夜便を利用した際の出来事。
通路側席に座り、上のロッカーにはノートパソコン、財布、携帯、5,000アメリカドルと3,000シンガポールドル現金等が入ったブリーフケースを収納していました。
ブリーフケースは、3桁の暗証番号ロック付き。
フライト半ば、男が自分のブリーフケースが置いてある棚の前に立ち止まって色々と作業をしていた事に不審に思い、声を掛けたら適当に分からない言語で返答され、そのまま去ったと。
その後、ブリーフケースを降ろしたら、暗証番号が変わっていた事に気づき、恐らくこの男はロックをいじっていた事が判明。
以降、ブリーフケースは必ず前方の座席下に両足でしっかり脇を押さえて、4桁の暗証ロック対応へ変更したらしいです。
次は、JALでロサンゼルスから大阪へ飛行中の出来事。
TSA対応の暗証ロックであったにも関わらず、1,000ドルが盗まれたと。
盗難に気づいたのは数日後だったけど、TSAロックの鍵はネットでも購入が可能なので決して安全では無いと主張。
以降、貴重品は肌身離さずを徹底させている様です。
こちらは元エミレーツ航空のパーサーのコメント。
特に香港便のフライト前で行うブリーフィングでは、機内の様子をよく意識する様に心がけられた様です。
一度香港到着後の降機が遅れた実例があり、理由は先に盗人を警察に連行させるためでした。
最後は、事件では無いですが、JALの機内でアナウンスされた内容。
2024年8月にダラス→東京便に搭乗した際、クルーが棚の上のロッカーに収納する際には盗難避けとして必ず鍵をかけてもらう様に、注意された様です。
まさか!と思ったこのコメントした方は、このSam氏の動画を観て状況を納得したみたいですね。
K氏の話と一致する要注意な状況
*深夜便で機内が暗い時に起こりがち
*棚の上に収納されている鞄が狙われやすい
*犯人は通路側に座っている傾向がある
気をつけたい事
①貴重品はできるだけ肌身離さずができる様なポーチを用意する(離着陸時にも座席に置く事は可能)
②エコノミークラスでは狭くなっても前方の座席下に収納するのが安心
③棚の上に収納する荷物はできるだけ鍵をかけられる様にする
まとめ
幸い、筆者は一度も機内で被害に遭った事はありませんが、友人K氏の話はリアルでした。香港を発着する路線は、もしかしたら普段よりも荷物管理に気を配った方が無難なのかもしれません。日本発着でも他人事では無いので、棚の上に収納する荷物に関しては常に用心しておくか、対策を考えておきましょう!