ある意味自分にとって心の故郷でもある湾岸諸国。特に住んだ事はありませんが、インドに住んでいた時は距離が近く頻繁に訪れていたため、思い出が沢山ある地域です。
カタール封鎖はもうすぐで一年半も経過します。長い。。。
僕がカタールを訪れたのは大学生時代の2003年でその時はインターネットで知り合った王族の一人で当時まだ16歳の現地高校生にドーハ空港でVIPターミナルで歓迎を受け、その後国を案内してもらい、この国が如何に裕福である事を改めて感じさせられました。その上、「カタールが発展したのは70年代に日本からの援助があったお陰だ」と嬉しいコメントも。
この15年間で更に経済発展し、一人当たりの所得は世界一と言われるまでに。。。
また、独自の外交や地域の「兄貴」でありながら生活資金が減ってきているサウジアラビアに対しても恐れずに協調しない部分に対して、とうとういじめにまで発展したのがこのカタール封鎖。基本的に彼らはお互いの国民に対して兄弟意識があり、今でさえ同じくカタールと対立しているUAEのメディアも「ブラザー(=カタール)が言う事を聞かない」という表現を使っている。
この封鎖はとても残念で仕方がない。そしてえげつない。
サウジは昔からちょっと上品さに欠けている部分があるので、まぁ地域の大国である事と嫉妬心が混じって今の行動に理解できるけど、UAEはカタールと肩を並べるほど裕福な国でもある。今では新しい法案もできてカタールを少しでも褒めるだけで、牢獄に入れられる可能性がある。これはネットでの書き込みも含め、当局が見つけたら国から何されるかわからない。
UAEは中東の中でも最も先端を行く国だし、有名なドバイやアブダビがある。まぁ実際政治をコントロールをしているのはアブダビ首長国であるから、アブダビの権限でそうなったのだと思うけど、ここまでする事あるか?と思う。
UAEを始め、サウジやバハレーンなど他の中東諸国がカタールを嫌う理由はあのアルジャジーラにある。各国国内の報道が規制される中、アルジャジーラは堂々と周辺国の内情を規制無く報道する。日本の事も、時々日本国内では報道されないような、近年に警察より強制的に有罪にさせられ、軽い拷問を受けさせられたとある人物のドキュメンタリーをやるなど、結構大胆な事をする。だからって、報道の自由はあるべきだと思うし、フェイクニュースで無ければ真実を伝えられるのであれば許されると思う。
イスタンブールのサウジ総領事館であったのは本当にえげつないし、若いサルマーン皇太子に国を任せられてからサウジのやる事はとても乱暴。例えば:
〇以前から続く、イエメンへの爆撃。元々貧困が多く住むこの国で爆撃によって国民は外から食料や医療器具が届かず、栄養失調でどんどん亡くなっていっている。もう3年続いている。
〇イランと急に断交。
〇カタール断交。
〇レバノンの首相をサウジ訪問時に幽閉し、両国は戦争寸前まで発展する。
〇そして、先月のハショーグジ記者の殺害。
サウジは石油は出ながらも、人口が増え続け更に石油価格が全体的に下がっているため、経済は安定していなく、失業率も高い。それが反映されているのだろう。
必ずしもこのカタールの経済封鎖は意味の無いし、ヒステリックになった子供と一緒。空まで封鎖して。。。
この湾岸諸国の中で唯一中立の立場を保持しているクウェートとオマーンには敬意。大好きなUAE、今はちょっと偏見持つようになったなぁ。
兄弟であるほど、喧嘩のたちが悪いと言われるけど、逆に仲良しになる事ができれば凄い力になるはず。しっかりカタールと対話する姿勢を見せなければ!